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家業の規模
就職も無理なら大学はどうだ。おそらく大学も無理だろう。行けるとしても道化師という職業に会った特色のトリッキーな大学だろう。なんといってもお金がかかる。ここまで話を聞くと道化師という職業をいいわけに甘えているように聞こえるかもしれない。確かに道化師という家業を無視し普通の職業に就くことは充分にできるかもしれない。でもそれは規模によって違うだろう。親の代からの道化師ならばそれも可能だ。しかし、僕の家は先祖代々の道化師だ。規模が違う。先祖代々続いてしまうと継がなければいけないという焦りや使命感が出てくる程だ。だからこそ逃げたいのだが。それにしてもなぜ道化師という職業を選んだのだろうか。