10年前事件の真実
あれからもう10年になります。
あれから部屋から外出した事がない・・・
部屋の中で本を読んだり、日記を書いたり・・・そればかり・・・
昼間の窓から眺めると真っ赤な太陽・・・
夜中になると、キラキラ綺麗な星・・・
どうして私を出してくれないの・・・
早く部屋から出ていきたい・・・
でも、誰も開けてくれない・・・
どうして?どうしてなの???
夜中になると、真っ黒な闇・・怖い怖いよ・・・
早く出してちょうだい!
10年前のある朝、私が起きたら、横に夫が死んでたのです。
真っ赤な血が・・・誰かに殺されたんです。
なのに・・警察が私を疑ったのです。
なぜ疑ったのか、夫に多額の保険をかけたからです。
私は何もしてないのに・・・確かに多く保険をかけたんですけど、
万一、夫が亡くなっても子どものために安心した生活を送りたかったのに・・・
逮捕をされてしまいました。唖然した私。
子ども息子がまだまだ小さいのに・・これから子育てに専念しようと思ったのに・・・
どうして罪のない私を逮捕したの・・・
10年過ぎた、息子がもう大きくなり18歳になった。
施設に入ったと聞いている。申し訳ない気持ちです。
弁護士さんにお願いしたんですけど、裁判で負けた私。
そして、死刑だと決められた・・・頭にきた!
ある日、久しぶりに息子が面会に来てくれた。
「母さん殺してないよ」「うん、わかってるよ、信じてるよ」
うれしいわ。息子だけわかってくれるわ・・・
早く誤解が解けて、早く刑務所から出て行きたい、
そればかり祈ってる私・・・
時々、夢の中に夫が出てきて「ごめん、、君が悪くないのに・・・」
私は泣きながら寝ていました。
時々、もう疲れたから、夫のところにいくわとつい弱音も吐く・・・
もうすぐ死刑が近づく・・・もうだめだわ・・・
息子にごめんねとしか、言えない・・・
いよいよ死刑の日が来た・・・
ああ・・・だめだわ・・夫のとこに行くわね・・その前に息子になきながら
「ごめんね、悔しいんですけど・・・絶対母は、やってないわよ、信じてくれるよね」
「うん・・・」息子が元気なく返事がした。
そして・・・死刑の準備のため、着替えをした。
最後、言いたいことがありますかと警察に聞かれて
「私はやってません、それだけです」警察「・・・・・」
死刑の部屋に入った・・・注射が沢山・・・怖いわ怖いわ・・・
でも、夫のとこに行くから、全然怖くない・・・目をつぶそう・・・
ベッドの上に入り、横になった私。。「ああ、神様・・・」
そして、大きい注射を用意している・・・
急に私が震えた・・・何もやってないのに・・・・急に涙がポロポロ・・・・
タオルを顔にあてられる・・・
「ああ・・・・・か・・み・・さ・・ま・・・・」
すると、大きな声が聞こえた。
「待ってください!!」
え???子どもの声だったのです。
注射を打たれそうになったが、止めたそうです。
「待って、母さん悪くありません。僕が父さんを殺したのです・・・」
周りの人達が驚いた様子。子どもが急に泣き出したのです。
「ごめん。。怖かったのでずっと黙ってしまった。許して・・」
「まさか・・・うそうそなのよ!」
子どもに殺してないよね!息子「いや・・実は父さんに女の人がいたんです。
母ちゃんが寝ている時、父さんが遅く帰ってきたので、僕はうれしくて
すぐ外に行ったが、父がタクシーの中で女のひととキスをしたんだよ。
母さん、毎日料理を作って待ってるのに・・・
お風呂も沸いて・・父さんのために綺麗なシーツを敷いて・・・
母ちゃんが父さんを愛してるのに・・・
だらしない父さんが許せなかったよ。
だから、酒で酔ってきた父さんにナイフで殺したのです。。
「え・・・・言わなくていいのに!!」私は大声で怒鳴った。
私は回りに「子ども、うそなのよ、私が殺したからこのまま死刑してください!!」
しかし・・・死刑を中止された・・・「あ・・・・なんてこと・・・」
その後、18歳になった息子を逮捕してしまったのです。
しかし、警察は、息子が母の死刑を止めるためにうそついたのか疑ってる。
数日後、私は息子に「母さんのためにうそついてくれたの?」
「いや・・殺したのは僕です、ホントです」
母心は、息子は殺してないと信じたい。「母のためにうそついたと言ってほしい、
まだまだ若いから、母のためにうそついたと言ってほしい、母が殺したと言うから」
「だめだ!真実なんだから、母ちゃんこれからの人生を長生きしてほしいんだよ」
数日後、私は夫のお墓参りに行ったが・・・綺麗な知らない女の人が夫の墓の前に立っている。
「あの・・どなたでしょうか」「あ、すみません」急いで出て行った女の人・・・
もしかしたら、夫がキスした相手なの?
墓を見たら、真っ赤な花が置いてた。
お寺の人に聞いてたら、あの女は時々お墓参りに来ていると知り、私は女の人を調べ始めた。
わかったのは、夫の愛人だった。子どもなし、まだ独身だこと、
とうとう私は女の人に連絡をしてある日、女の人と会った。
刑事みたいに私は色々聞いた。すると、女の人は「ご主人はあなたを愛してましたよ、
私が結婚してと言っても、奥さんとお子さんを捨てられないと言って最後の別れの日でした。
あれは、最後のキスでした。私は泣いたんです」
でも、、、お子さんが私達がキスした事を見たんです。
「あ、お子さんに見られたんですよ」ご主人に言ったんだけど、
ご主人が「大丈夫、大丈夫、まだ子どもなんだから」と言ったんですけどね・・
私、ちょっと心配してたわ。
あの日、奥さんが殺したとニュースで聞いて、あれは違うわ。お子さんが殺したのでは・・
思ったんですよね。でも、まだ小さいので、、私は言えなかったんです。
実は・・・お子さん大丈夫かなと気になって、夜中ご主人に電話をしたの、「くる・・し・・い 息子にやられたよ、助けてくれ」苦しい声だったの。
・・でも、私が行けなかったんですよ。
「早めに助けてもらえば助かったのに・・」私は文句言った。
数日後、弁護士さんが「子どもの力で、父さんを殺せたのか疑問が多いです。
まだ8歳だったから、ナイフで殺せたかどうか疑問中・・・
もしかしたら、あの女が怪しいわ・・
弁護士さんにも話した。
「わかりました。調べるよ」
弁護士さん色々詳しく調べてくれた。
やっぱり女の人犯人だったのです。
女の人の告白
「ご主人に別れを言われて、頭に来て・・・最後のキスをしたが、お子さんに見られた。
タクシーで去ったが、途中で私は裏切ったご主人を殺そうと思い、家の中に入ったのです。
ですが、息子さんがナイフを持ってるのを見た。先に息子さんがご主人の胸に刺したのですが
まだ生きてるのでした。息子さんは死んだと思ってるか慌てて部屋に戻っていたのです。
まだ小さかったので、刺しても傷の深さが浅かったのです。
「痛い・・助けてくれ・・・」言ったのですが、私は許せなかったのです。
いつも結婚してやるよ、いつかね、待ってくれと言ってるくせに・・・
うそつき!私はますます許せなかったのです。
ナイフで思いっきりと殺したのです。
息子さんが刺した場所と同じく刺したのです。深く・・刺したのです。」
女の人が泣きながら告白をしたのでした。
そして、逮捕されました。
息子は、幸い軽い罪で終わり・・刑務所から出てきました。。
「ごめんね・・母ちゃん・・・」
「いいのよ、すべて悪いのは、父さんだから」