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倭鏡伝  作者: あずさ
2話「子守唄はレクイエム?」
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プロローグ それは優しい、

 静まり返った夜、少女はふと目を覚ました。

 ぼんやりした頭に響く、美しい音色。

 懐かしいメロディー。


(…………?)


 落ちてくる瞼を必死に押し上げながら、少女はソレが何か知ろうとした。

 まとまらない頭で考え、ようやくその正体に気づく。

 オルゴールだ。自分が大切にしている。


 しかし――なぜ?


 オルゴールが勝手に鳴り出すはずがない。

 どんなに眠くてもその事実に気づくことは出来た。

 さらに、今この部屋にいるのは自分だけのはずだということも。


 これは夢なのか現実なのか。

 ウトウトとそんなことを考えた少女は、いないはずの人影を見たような気がした。

 こちらを覗き込むように笑う、優しい影。


「……ママ……?」


 ――帰ってきてくれたんだ。


 そう呟くとどこかホッとして、少女は心地良い眠りへ身を任せた。

 そっと、優しいメロディーが止まる。



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