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Ep.43

長くなります。時間がある時にお読みください。

 翌日から本格的にデビュタントへの準備が始まった。行われてるのは主に装飾や掃除等

 生徒のほとんども準備が終わっていた。今は最後の調整が主だ。

 この1、2ヶ月で身長や体格が大きく変わる事は無いが、僅かな変化はある。


 ちなみ、デビュタントは白いドレスを着るのがマナー、暗黙のルールと言われてるが…それは7()0()()()の事、今は自分の好きなドレス、力を入れて作らせたドレスで良い事になってる。

 今時昔のように白いドレスを着ろと言うのは古くさい、昔の考え。老婦人も若者に指摘しない


 アルテはと言うと…実は既に準備が終わっていた。

 遡ること少し前、大忙しだった3月の終わり頃、アルテの元に1通の手紙が届いた。


 送り主はヴィクトールではなく、なんとメリナ=フォン=ローレルだった。


 日々領地改革に勤しむメリナから…明日帝都に行くから会いたいとの事だった。

 その時は運良く休日だったので何を心配いらなかった。


 翌日アルテは帝都に行き、待ち合わせのカフェでメリナを待った。

 待ってる間、カフェを利用してる人々や店員に冷たい目を向けられていた。アルテは気にせずのんびり過ごした。

 数分後、あの時のようなゆるふわで夢見る乙女なドレスを着たメリナがやって来てアルテを呼んだ。


 広告塔なのでカフェにいた全員の目を奪った。

 数分だけカフェで過ごした。その後アルテとメリナは目立つのを気にせずカフェを出て店に入った。


 ☆★☆

 ドレスショップのような店に入ると店員がメリナを見て、目を見開いて大慌てで頭を下げた。


「い、いらっしゃいませ!お久しぶりです()()()()

「えっ!?」


 まさかのメリナの店だった。確かに良く見るとショーウィンドウに飾られたドレスも淡い色のドレスやワンピース、更には小物が飾られていたし、店内には同じような淡い色のドレスやアクセサリー、布生地等が並べられていた。


 アルテと同じくらいの年齢なのに店のオーナーもしているとは…彼女には色々驚かせられる。

 そのまま奥の部屋に連れられ、席に座るよう言われた。

 向かい合うよう座り、2人は話を始めた。


「急にごめんなさい」

「気にしてません」

「フフッ…実はアルテ様に渡したいモノがありまして…」

「??」


 メリナはそう言うと店員を呼んだ。彼らの手にはバラのコサージュ等の小物とドレスのデザインが書かれた紙があった。


「ワタシから早めの成人祝いとお近づきの印です。アルテ様とはこれからも話す仲になりそうだと思ったので」

「あ、ありがとうございます…」


 流石広告塔でオーナー…お近づきの印と言ってドレスやアクセサリーを簡単に用意出来てしまうとは…


「既にデビュタントのドレスを用意してました?」

「あるやつを着ようと思ってました」

「そうでしたか…」


 シュンとするメリナ、アルテは困り笑みを浮かべながらも礼を言った。


「ありがとうございますメリナ様、お気持ちの品を受け取らせてください」

「まぁ!ありがとう!アルテ様はこれが似合うと思って…」


 メリナは紙を手にして楽しげにデザインの説明した。アルテは彼女の説明を微笑みながら聞いていた。


 メリナが用意してたのはデザインのみで、試作品までしか作ってなかった。アルテは試作品も見せてもらった。露出が少なくて動きやすそうなデザイン…アルテの好みだった。その後、()()()()()作ってくれる事になった。メリナは支払いは不要、これは自分からの気持ちだからと言った。


 △▼△▼

 時は戻って現在

 つまりアルテがデビュタントに着るドレスやアクセサリーは揃ってると言っても良い状況だ。

 つい最近手紙を貰い、近い内伯爵邸に()()とも書かれていた。

 アルテがするのは採寸した時の体型を維持すること、維持しないと当日にドレスが入らないと最悪な事が起きてしまう…それは絶対に避けたい。


 ()()()()()学園で行われたデビュタントは男女混合のお茶会·食事会みたいなモノなので社交界での本格的なデビュタントとは異なり舞踏会は行われない。その代わりなのか食事や菓子、紅茶が豪華らしい…

 確かに学園側で音楽家達を呼ぶ程の多額な費用を使うことは出来ない。

 でも生徒達は最低限踊れるよう指導されてる


 そう…()()()()のデビュタントはそうだった。


 しかし、今年は違う

 皇太子ライフォードのデビュタントでもあるのだ。

 これは皇族側が何もしない訳無い…なんなら学園側(主にセシリア教団)も力を入れるだろう、彩雪の聖女シンシアのデビュタントでもある…


 だから…今年行われる学園でのデビュタントはこれまでよりも豪華ではないのかと言われてるのだ…


 皇太子と聖女と同じ日に成人と認められる…こんな名誉な事は無いと言って多くの令息令嬢が力を入れて取り組んでいた…。


 …学園がデビュタントの場を作ってくれるとは言え、実は既に社交界慣れしてる生徒は何人もいる。


(この世界では)社交界、もしくは学園でのデビュタントに参加してない貴族は夜会やパーティーで【単身参加】が出来ない仕組みになってる。


 しかし親や親族の同行があればパーティーや夜会に出ることが出来る。…招待状は親宛てで来るので、実際は親が子に同行してるのではなく、子が親の用事に同行してるのだ。


 親の用事に同行し、何度もパーティーや夜会に参加すればデビュタントに出る前から社交界慣れすることが出来る、…社交界慣れした生徒達が多いのはこれが理由だ。



 ちなみに、冬休みに行われた皇族が主催するパーティーだが、あれは親もしくは当主(または代理)の同行が【必須】になってる。社交界デビューしてる貴族でも親や先代当主等と出席しなくてはいけない。あの場にいた全員に同行者がいた。

 ※パートナーと参加は出来ないが、もし夫か妻のどちらかが当主(もしくは代理)なら2人で参加出来る


 許されるのは【知り合いのみ】のお茶会くらいだろう。

 アルテが参加したキャロライン主催の茶会だが…実はあの場にいたメリナを除いた全員がなんとAクラスにいた生徒達だ。メリナは仕事でキャロラインと接触があったから参加が出来たのだろう…(アルテはそれらを知らない)


 しかし、5月でその面倒な事はしなくて良い。

 デビュタントが行われるから…その後は1人で好きなように行動出来る、親の出席に同行する必要はないし、自分の意思で様々なパーティーや夜会に出れる。

 …成人貴族と認められるが学生なので夜会やギャンブル等は制限される…


最後までありがとうございました。


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