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おやおや、かわいいお嬢様。どこから入っていらしたの。
あら、私を探していたの。
噂? そう、あの噂を聞いてきたのね。
あなたはもうすぐ花嫁になるのね。
見知らぬ相手に嫁ぐのが怖い? ええ、私もそうだったわ。
そう、幸せになりたい。ええ、そうでしょうとも。
だから、噂を確かめにきたんでしょう。
ええ、わかるわ。
私が“祝福の古城”を知ってるって聞いたのね。
あんなに賑やかな夜会を抜けて、こんなに暗い離れの寝室までわざわざやってくるなんて。
きっとそうかと思ったわ。
ええ、そうよ。私がアンナベル・ロズウェル。
そうね、この館の前女主人でもあるわ。
今はもう引退。息子夫婦がうまく采配してくれているでしょう。
さあ、どうぞおかけなさいな。
ええ、楽にしてちょうだい。夜遅いから、おもてなしができなくてごめんなさいね。
灯りもなくていいかしら。月明かりで十分ね。それに、あの噂の本当を知りたいんでしょう。明るいところでする話でもないわ。
そうね。
誰にも語らなかったわ。
でも、なんだか今夜は話してみようかと言う気になったの。
あなたが不思議と人間じゃないみたいだからかしら。
そうね、私もそうかもしれない。
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