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40.現実世界 簡単→難関クエスト

「うーん……」


「うーん……はっ!?今何時!?」


 スマホの時計を確認すると、時間は既に朝の9時を回っていた。


 やばい!遅刻じゃん!!

 今日は月曜日。仕事へ行かなくては!?


 ベッドから飛び起き急いで準備をしようとすると、スマホから着信音が聞こえる。


 洗面台へ向かおうとしていた体を急いでスマホの元へと向けてた。


 掛けてきた主は長野さんだった。


「すみません!寝坊しました!」


「おっ、おぅ」


 長野さんが話すより先に私が早口で謝ると、長野さんはビックリしてしまった様だ。


「大丈夫か?寝坊するなんてめずらしいな」


「はい……」


 私が寝坊した理由?それはもちろんあのミドナのせいだ。


 直ぐに通信機でコンタクトを取れていれば私はきっと寝坊する事はなかっただろうと思う。


「お前、最近疲れているだろ?今仕事も落ち着いているから、今日と明日休んでゆっくりしておけ」


 なんて言われてしまいました。

 この前私がこのゲームについて色々とありえない事を言っていたから長野さんがどうやら心配してくれたみたい。


 まぁ、ゲームの事は嘘ではないが確かに疲れてはいる。

 そう言うのであればと快く承諾させて頂くことにした。


 まだ有給も結構残っているし休んでも私の生活に支障はないしね。


 さあ!折角の休みだ。私はこの二日間、ゲーム三昧で過ごす事にした。


 なので、早速ゲームを開始する事に。


 昨日ミドナへ通信機を渡したが、あの後彼は私のクエストを無事にコンプリート出来ているであろうか?


 早速見てみよう!


 ポチっと。


 ミドナの位置を指したマークをクリックする。

 すると、ミドナは山の中でクカラ草を探している最中だった。

 地図では洞窟があった場所から少し先に彼の位置するマークがある。そんなに近くに生えているのね。クカラ草。


 私はしばらく彼を温かく見守る事にした。


 するとミドナは何か発狂しだした。どうしたミドナ!?


『何処だよ、クカラ草!?一本も生えてねーじゃねぇか!』


 何?昨日確かに村人がその草を山の様に運んでいたんだけど……まさかとは思うけど……全部取っちゃったわけ?


 なんてことでしょうか?


 とても簡単なクエストを出したつもりが、村人達の手によりそれは難関のクエストへと変貌した。


 ミドナは探していた場所から少し離れた場所を探し始めている。


 そうだよ。もしかすると、別の場所に沢山生えているかもしれないよ?頑張れミドナ!!君が頑張ってくれないと折角私が考えたクエストが無意味になってしまう!


 画面を見ながら応援する私。


 さて、彼はどうやらクエストをクリアするのに時間がかかりそうだ。

 一度地図画面へ戻り、第二のミッション。アリアナへのコンタクトを行おうかと思ったが。


 ピコーン


 イベントが現れた合図だ。


 それはミドナが昨日寝泊まりしていた洞窟にマークが現れていた。


 あら。今彼は薬草探しに夢中のはず。一体どんなイベントだろう? 


 イベントボタンをクリックするとそこにはこう書かれていた。


 【人間の存在を嗅ぎつけて、上級クラスの魔物が襲って来た】

 ○ミドナとその仲間を呼び戻す

 ○村人達で戦う

 ○神に祈る


 上級クラス?かなり強そうなんだけど?


 ミドナはレベルが低いけど……呼び戻す?でも、その仲間っていうのが昨日一緒にいたザズとルーってやつだろうきっと。

 昨日彼らの詳細をみたが、かなりのレベルだった。だから、ミドナがレベルが低くても彼らがいれば何とかなるだろうと思う。

 だから迷わず一番上のコマンドをタップする。


 これでよし。後は彼らを待つだけだ。


 そして、しばらくすると彼らは同時に現れるとすぐに魔物と対峙し出す事に。


 ザズとルーは流石といった所だね。皆に指示を出して魔物を迎えうっている。

 一方のミドナはというと。その場に立ち尽くしているじゃん!


 すると、ウィンドウが浮かび上がる。


 【転生者ミドナが前世の勇者としての力を使いたがっています】

 ○すぐにでも力を引き出そうとする。

 ○力は使わせない。

 ○プレイヤーのタイミングで力を引き出す。


 そっか。自分に力がない事を自覚して考えていたんだわ。


 でも、まだ昨日私が与えたクエスト完了していないし、今使わせる訳にはいかない。ギリギリまで様子を見るか。


 そう思うと、三番目のコマンドをタップした。


 だが、私のこの選択は間違っていた事に後で気づく。

 魔物は全部で二体。ザズとルーは魔物一体につき一人で戦っていた。

 このままいけばきっと倒せるはず。そう思っていたら、後からもう一匹増える事に。


 ミドナは戦力外とザズ達に思われたのだろう。先程、ザズの指示で村人に引きずられるように洞窟の中に入っていった。


 それにしても、ザズ達の戦いは先ほどまで優勢だったのに。その一体が現れてから、すぐに立場は逆転した。


 洞窟の外にいた村人達はその一体に次々とやられていく。

 これはちょっと不味いかも。


 私はこの劣勢の状況を変えるべく、ミドナに直ぐにでも勇者の力を与えようと思ったが、ちょうどその時、自分のスマホから着信のアラームが鳴った。


 こんな忙しい時に誰なのよ?


 スマホを手に取ると、着信相手は長野さん。

 もしかして、急な仕事の話?


 ミドナの事は気になるけど、私も自分の生活があるし。

 もし長野さんのご好意で休ませてもらっているのに、何かトラブルが発生していたら申し訳ないと思い、電話に出る事にした。


「もしもし?お疲れ様です。何かありましたか?」


「南、折角休んでいる所すまんな。実は仕事の事で」


「はい。そのデータは私のフォルダの中に。はい。そうです」


「……わかった。ありがとう。助かったよ!じゃあのんびり休んでくれ」


 そう言って長野さんとの会話は終了した。


 さて、ミドナはどうなった?


 私は電話を切ると、急いで画面を確認する。

 そこにはザズとルーが魔物をまだ相手に戦っている最中だ。

 

 でも、もう一体がいない。何処に行った?

 もしかして、洞窟の中に?


 私は急いで洞窟の中を画面に表示した。


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