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畑を作ろう!

台所の隣に小さな部屋がある。

小さいと言っても前世で住んでいたワンルームマンションくらいはある。

恐らく使用人用の部屋だったのだろうけど、私一人寝起きするには丁度良い大きさなので自分の部屋として使うことにした。

小さな箪笥が一つとシングルのベッドが一つ。

小さな机が一つと椅子が一つ。

壊れた時計が一つ。

それらを魔法で綺麗にして、壊れた部分は魔法で修復した。

時計が止まっていた時を刻み始めた。

時計を見る限りこちらの世界も24時間で一日ようだ。

壁に掛かっていた古いカレンダーは一ヶ月は28日で13ヶ月あり、一年は364日になっていた。

前世より1日少ない。


部屋には小さいながらも窓があって明るい。

カーテンが無いので気が向いたらそのうち作ろうと思う。

窓の外は庭で、こちら側に面した部屋には全て窓があり、反対側の部屋は窓が無い。

庭の塀は高く囲んでいるので外からは中の様子が窺えないように設計されているようだ。

明るいうちに庭を散策することにした。


昨日のテラスに通じる部屋へ行く。

改めて部屋を見る。

今は何も入っていないが大きな本棚があるので執務室か書斎だったのだろう。

庭に出て真ん中辺りまで歩いた。

建物全体を見てみたかったのだ。

うーん、大きいね。

窓の数が15。単純計算で部屋が15とすると反対側にもそれだけあるとすると30部屋。

窓が複数ある部屋もあったし、お風呂や台所の部分などを引いても20部屋前後あるのだと思う。

探検をした時には部屋数を数えるなんて考えもしなかったんだよね。


庭も広い。学校のグラウンドぐらいはありそう。

壁伝いに果物や実のできる木を植えたいな。

林檎に桃にオレンジにレモン。

栗に胡桃。

あとは液体魔法で出せると思うけど、お茶の木は欲しいな。

前世で飲んでいたのは凄く安いお茶の葉で入れたものか特売で売っていたペットボトルのお茶だったから。

神の図書館で作り方を調べれば緑茶だけでなく紅茶も烏龍茶も錬成で作れるはず。


今までは余裕が無くて作れなかったけど、お菓子作りもしたいな。

思えば、子供の頃からお菓子なんて殆ど食べた事が無いな。

いつも妹だけに与えられていたもの。

お菓子というか甘い食べ物は学校給食でしか食べられなかった。

プリンにゼリーにジャム。冷凍みかん。フルーツヨーグルト。

ああ、クリスマスの日にケーキが出た時は嬉しくて思わず泣きそうだった。

図書館でお菓子の作り方の本を見て、色んなお菓子をいつか作りたいって夢見ていたな。

お菓子といえばバターも必要よね。

確か牛乳からできているんだよね?

牛乳は液体だから魔法で出せるし、生クリームやチーズも作れるよね?

それも後で調べてみよう。

ああ、食べ物の夢が広がるな。


畑を作って野菜を育てよう。

葉物野菜に緑黄色野菜。

調味料も欲しいから胡椒や山椒に唐辛子なんかもあると良いよね。

料理に使える薬草・香草(ハーブ)に薬味も欲しい。


まずは魔法で土を耕して柔らかくすればいいよね。

庭中の土が柔らかくふっくらした感じになるようにイメージする。

自分の位置から放射線状に土がせり上がり耕されていく。

土に栄養分を与えるのは与えるのは緑の手スキルで付与できそうな気がするので試してみた。

庭全体が数十秒程、白く輝いた。


「とりあえず色んな木を植えてみよう」

右側に果物系の木の種を植え、左側には栗や胡桃、アーモンドのような果物以外の木の種を植えた。

アーモンドは種のままでも食べられるけど花が綺麗だって聞いたことがあるので植えた。

正面には茶の木の種を植えた。

葡萄も植えたいけど、葡萄棚を作ってからではないと駄目だろうな。

木の後は他の作物を植える為に畝を作っていく。

種芋をそのまま食べるのもありかと思ったけど試しに一つ出して見ると芽が出ていたので育てることにした。

豆類は芽が出てはいなかったので、そのまま使えそうだけど、大豆は枝豆が食べたいので植えた。

葉物野菜に緑黄色野菜など、色々と植えていく。

お米や麦などは場所を取りそうなので次の機会にすることにした。

種籾が無限大にあるから必要ないかもしれないけど、味が違うかもしれないから一度は試していたいわね。

一応、薬草や香草(ハーブ)も植える。

薬草茶(ハーブティ)を作っても面白いかもしれない。

後でこれも調べてみよう。


出来上がった畑を見渡す。

季節を気にせず手当たり次第に植えたけど、恐らく私のスキルと魔力で全て育つだろう。

育った光景は混沌(カオス)かもしれないけどね。


ふと、空を見上げると、日が傾きかけていることに気がついた。

お昼ご飯を忘れるぐらい夢中になっていたようだ。

そろそろ家の中に戻ろうかな。

そういえば庭にも井戸が無かったな。


「あれ?」

机の上に置いたままだった【異世界マニュアル】が光っていた。

傍に近づくとパラパラと勝手にページが開いた。


【畑で採れる以外の食べ物や日用品などを手に入れたくなった時は転移(時魔法)で村や町など、人間が住んでいる場所に行って入手しましょう。森や川、海や山などで直接手に入れる方法もあります】


後半はサバイバルだね…。


【お金は無限収納(インベントリ)の中にあります。所持金は前の世界での貴女の貯金と貴女の生命保険金をこの世界の金銭価値に変換した金額が入っています】


うん、女神様はお金に厳しい(シビア)だね。

それにしても生命保険?

掛け金を払う余裕も無かったし、指定したい受取人もいなかったから加入しなかったはずだけど。

親が適当に加入していたか何かかな?

保険金なのに死亡者本人が受取るって不思議な感じだけど……。

まあ、いいか。

お金は無いよりあった方がいいし。


【お金は何かを作って売るか採取した物を売ることで入手可能です。少量の場合は必要無いですが、ある程度の量を売る場合は商業ギルドに登録することをお奨めします。売る物の値段は売る土地によって需要が違いますので考慮しましょう】


成程、場所によって入手し易い物と、そうじゃない物があるものね。

でも、前世の感覚で考えると5才で商売できるの?

まあ、一度行って聞いてみれば分かるよね。

とりあえず、どこにどんな場所があるか知らなから地図が必要ね。


無限収納(インベントリ)に【異世界マニュアル】を仕舞うと部屋に戻った。

夕食もパンとスープで済ませ、魔法で体を綺麗にしてからベッドに入った。

子供の体のせいか眠くなるのが早い。


女神様、お休みなさい。

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