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一人ぼっちじゃないクリスマス

何とかクリスマスまでに書けたヾ(●´∇`●)ノ

クリスマスが今年もやってくる(笑)


前世での12月。

店や商店街で流れていたメロディが頭の中でリピートされる。


1年が早いな。


以前は勉強か仕事だけで忙しく過ごしたけれど、こちらに来てからは自分のやりたいことをたくさんして過ごしている。

楽しい時間は早く感じると言うけれど、本当にそうだなーって思う、今日この頃


いつもはクオン達と過ごすクリスマスだけど、今年はタケルさんが参加する。

リクエストは前世の世界でのベタなクリスマス料理。

ローストチキンやローストビーフ、ビーフシチューやシャンパン。

色々なピザとかも良いよね。

ケーキは生クリームが良いかな?

チョコレートケーキが良いかな?

ブッシュ・ド・ノエルが良いかな?

シュトレンが良いかな?

全部作っちゃう?


あとはクリスマスの飾りも作ろうかな。

もみの木も植えて魔石で電飾みたいな物も作ろう。

クリスマスプレゼントは何が良いかな?

そう言えば、召喚される前に読んでいた小説の話をしてたよね。

大好きだったのに最終巻まで読めなかったって残念そうに話していた。

それを全巻プレゼントしたら喜んでもらえるかな?


神の図書館をよく使うせいなのか、少しづつ出来ることが増えてきたんだよね。

これもスキルみたいに使えば使うほどレベルが上がるのかもね。


増えた項目。

それは印刷だ!

「どこにプリンターが?」

となるけれど、プリンターは私。

複写から派生してプリントというものができるようになった。

紙とラクエラの粉を用意して印刷をタッチすると私のスキルが発動して印刷される。

製本は何度か自分でやってみたので、製本用の材料を用意して練成すればOK。

そこに別に作った表紙をつければ完成!

この世界では革表紙が一般的。

贈る本の内容は冒険紀行なので革のトランクをイメージして作ろうと思う。


テラスの傍に私の身長より高いぐらいに成長させたモミノキを植えた。

それとテラスにクリスマスの飾りつけをすると料理に取り掛かる。

この世界では1ヶ月が28日で13ヶ月なのでクリスマスイブから1ヶ月と4日ほどで1年が終わる。

正月料理にもチャレンジして、おせち料理を詰めた重箱を持って帰ってもらう予定。

タケルさんも無限収納(インベントリ)があるので問題ない。

家の分タケルさんの分女神様達と月詠様の分で5個。

和風と洋風にするなら10個だね。


それにしてもと、ふと思う。

同じように前世の世界の事を知っているタケルさんとエミールさんとの付き合いの違い。

エミールさんの場合はその他大勢との付き合いも付いてくる。

私がこの世界に転生? 転移? したことを話したり料理の話になったら是非広めて的な方向になるだろうし、色々と面倒臭い。


タケルさんは個人だけだし、色々と分けてもらえる。

この間は私とタケルさんだけのエリアを作ってくれた。

山と川と海がある。

それに湖も作ってもらった。

川魚や鰻等も手に入るようになったので夏になったら、うな重を作ろうかな。

それに青海苔もとれるようにしてもらった。

採れるのは内海や河口なので海も川もあるこのエリヤなら問題ない。

ダンジョンの外でも採れるのだろうけど、人目に付くのは嫌だし。

そもそも上質なのか量が採れるかも分からないし。


これで月詠様に送ってもらわなくてすむ。

竹林も作ってもらったのでタケノコも採れる。

庭に竹林は浮くので我が家には植えてないのよね。


ピクニックすることもできるように草原や小高い丘、それに庭園のような場所も作ってくれた。

庭園は神の図書館で調べて参考にした。

和風、洋風、中華風と複数作ってもらった。


私が小さい頃から体験できなかった、若しくは体験したかった何気ない日常を過ごすという願望をギュッと凝縮したような場所に仕上がった。

動物園や遊園地も体験したかったけど、この世界では無理だもんね。


約束した24日の朝。

恒例のスリスリなでなでタイムを満喫。

思いつきでロディの毛を雪に見立ててツリーに飾った。

他のクリスマスの飾りつけもバッチリだ。

日が暮れてから始めるので少し時間がある。

暇潰しにスノードームを作ることにした。

赤や緑や白に塗った木の土台。

勿論、防水加工してある。

ドールハウスで培った技術? で作ったミニチュアの家や木や人形等を飾りつけドーム型に作ったスライムガラスに水と雪に見立てた粒を入れる。

そこに少しリュミエールの粉を入れる。

蓋をして一度逆さまにして戻すと白い粒がキラキラと光りながら舞い落ちてゆく。

微かに発光しているので暗い場所で見ると淡く光って綺麗だと思う。


日が傾き、発光の木が光り出す頃、タケルさんがやってきた。

テラスのテーブルには所狭しとケーキや料理が並んだ。


「プレゼントが中々決まらなくて、少し遅くなった」

少しションボリとして30cmぐらいの宝箱をくれた。

普段、ダンジョンに置いているのよりキラキラした感じで作ってくれたらしい。

結構重くて、よろめいて尻もちをついた。


「わぁー、悪い。リィーンが小さな子供だって忘れてた」

タケルさんが慌てて宝箱を避けてから立ち上がらせてくれた。


私も自分が小さな子供だって忘れてた。

身体強化をかけてもいいけど、どうせならと宝箱に重さ軽減付与をした。

クオンを抱き上げたくらいの重さかな。



中を開けると大小様々、色とりどりの宝石が入っていた。


「俺のとこの魔物からとれる魔石だ」


普通の宝石よりも一段暗い輝きを放っている。

色も少しトーンが暗い。

キラキラと輝くというよりは、炎の揺らめきの様な輝きだ。

魔力を放っているかららしい。


「魔道具作りに興味があると言っていただろう?魔道具を作るなら魔石は欠かせないからな」


「ありがとう! 嬉しい!」


女神様から鉱物や鉱石を貰ったけど、魔石は無かった。

その時は魔道具に然程興味が無かったから、手に入ることもあるかなぁー程度だった。

何か面白いものか便利な物を作りたいなと漠然と考えていて、話の流れで「その内、魔道具も作ってみたい」とタケルさんに話したのを覚えてくれていたようだ。

クリスマスの飾りとして作った電飾もどきは魔道具第一号と言えるかな?

宝箱いっぱいの魔石と私とプレゼントでは落差がありすぎるかなぁー。


プレゼントを貰ったのだから、私もお返ししないとね。

無限収納(インベントリ)から作った本を出した。

全5巻。


タケルさんは本を見て、キョトンとした。

タイトルを見て目を丸くし、中を見て歓喜をあげた。

喜んでもらえたようで良かった。

立ったまま本を流し見る。

「そうそう、こんな話」って顔してる。


「勿体ないから、家でじっくり読むよ」

本を閉じて無限収納(インベントリ)にしまった。

満面の笑みを浮かべている。

子供っぽい無邪気な笑みだ。


「おお! 美味しそう!」

テーブルの上の料理に目を移し、更に目を輝かせた。

クリスマスの飾りやスノードームも褒めてくれた。

スノードームは1個欲しいと言われたのでプレゼントした。

タケルさんが選んだのは白の土台に煙突のある緑の屋根の家と木が3本生えているものだ。

屋根の上にトナカイの引くソリがとまっていて、サンタが煙突から入ろうとしている。


昔読んだ絵本のシーンを思い出して作った物だ。

その本を読んで「サンタクロースは大魔法使いに違いない」と思っていた。

だって、サンタクロースが数人いたとしても世界中に子供達の家に態々入ってプレゼントを置いて行くなんて無理だ。

それも一晩でなんて。

魔法で分身体を無数に作るか、魔法でプレゼントを届けて、持ってきてくれたという夢を見せたとかでもない限り無理な話だ。


勿論、物語は物語だという認識で読んでいただけでサンタクロースを信じてはいなかった。

妹は長い間、信じていたのか信じた振りをしていたのかサンタクロースからのプレゼントと両親からのプレゼントをもらっていた。


因みに私の分は無かった。


「綺麗だな」

タケルさんが食事をしながらテラスやツリーに使っている電飾もどきを見つめる。

元々は貴族をしていたせいか、食べ方が優雅で綺麗だ。


「こういうシーンは写真撮りたくなるよな」

記念の写真が欲しいのかな?

無限収納(インベントリ)からハガキサイズの念写用紙を出した。

それに、さっき本を見て歓喜した瞬間を念写した。


「えぇぇぇぇー」

タケルさんは奇声に近い声を上げ、吃驚した顔で念写した物を見ていた。


「念写だよ」

笑って渡すと顔の近くに寄せて凝視していた。

「見たものや記憶にあるもの想像したものとかも写せるよ」

もう1枚取り出して、ふと思い出した公園を念写した。

「……この場所知ってる。俺の家の近所の公園」

タケルさんは懐かしそうに目を細めた。


私が働いていた時、通勤時に通る道すがらにあった公園だ。

ご近所さんだったのね。

だったら知らないうちにすれ違っていたのかも。

すれ違っていても下を向いて歩いていた私は顔も見ていないだろうけど。


「そうだ。写真といえばさ、リィーンは魔道具の修理できる? それか修理できる人知らないか?」

魔道具の修理か。

修復魔法を使えば多分修理できるかな。


そう伝えるとタケルさんの無限収納(インベントリ)から出てきたのはスマホ。

召喚の時に一緒に界を渡って魔道具化したのだとか。


へえ、そんなことがあるんだ。

界を渡る時、人に異能が付くとは聞いていたけど、道具というか多分電子機器が魔道具化するなんて知らなかった。


スマホを鑑定してみると


異世界のスマホ

倉内武尊(くらうちたける)が召喚時に持ち込んだ通信機器

神の慈悲により魔道具化した物

使用者は倉内武尊に限定される

オフラインで使える機能のみ使える

今は故障して使えない


タケルさんって倉内さんって言うのね。

それでクラインか。


ふふふと笑いが漏れた。

タケルさんはそれを不思議そうに見ていた。


故障の部分を意識するとバッテリー部分と他にも劣化して壊れる寸前の部分もあるみたい。

その部分を意識すると修理に必要な材料が出た。

大体は私が持っている物で賄えるけど、一つだけ足りない。


雷竜(ライリュウ)の魔石が必要みたいだけど持っていないから無理かな」


今まで魔物に興味を持ったことがないので、どんなものかも分からない。

名前の通りなら雷攻撃してくる竜なのだろうけど、どれだけ強いのかも、どれだけの価値があるものかも分からない。

この魔石がバッテリー部分にいる。


「雷竜か……。俺のとこのダンジョンに出現させることはできるが倒さないと出ないんだよなー。強い魔物はドロップ率は低いんだよ」

タケルさんは頭をかいた。


「ドロップ率はいじれないの?」

ダンジョンマスターなのだから、それぐらいできそうな気がする。


「いじれるけど、ドロップ率をあげると雷竜の能力が、それに応じて更に強くなるんだよ。ダンジョンマスターが自分とこの魔物にやられるって笑い話にもならない」


ダンジョンマスターでもヤバいほど強くなるらしい。


「だったらドロップ率が上がるアクセサリーか魔法をかけたら良いんじゃない?」

ライトノベルではドロップ率をあげるとか幸運をあげるとかでレアなアイテムをドロップするってパターンがあったもの。

それに冒険に役立つアイテムは作れるって言っていたから、そういうアクセサリーを作れば問題解決じゃない?


「んー、作れるけどボス倒して出る宝箱からになるし、そのボスも結構強い。本来はダンジョンマスターには必要ないものだからマスターが自分のために使うというのは想定外で、ドロップや強力なアイテムは必ず魔物を倒さないといけないというダンジョンルールがあるんだ。誰が決めたかは知らないけどさ。俺もそのルールを破ることができない」


へえー、ダンジョンマスターってダンジョン内では神に等しいと思っていたけど、そうでもないのか。


「まあ、俺が倒せる範囲でドロップ率あげて戦うしかないな」

「じゃあ、ドロップ率上昇アクセサリーが手に入る設定の魔物を倒してから行けば、さらにドロップ率が上がるってことだよね」

「そうだなー。それなら数日頑張れば何とかなるか。手に入れたら修理よろしく」


修理は手に入れてからとなって、食事を続けることにした。

そのタイミングでクオンも来たので2人と1匹で楽しい食事になった。


お互いに気を使わくても良い人となら楽しい時間が過ごせるんだなー。


タケルさんが帰る時、おせち料理を渡したら喜んでくれた。

実家では、おせち料理を作っていなかったので、専らファストフード店等のお正月パックを食べていたそうだ。

年末年始の通販番組で見かけると、いつか食べてみたいなと思いながら一度も注文せずだったらしい。


私の家もおせち料理なんて作っていなかったので図書館で見たおせち料理の本を眺めながら、いつか食べてみたいと思っていた。


材料は惜しみなく良いものを使ったから、味にガッカリされることは無い……かな?


後日、雷竜の魔石は無事に手に入りスマホを修復した。

記念にとタケルさんと私、クオン達も入れて写真を撮った。

それを2枚複写してお手製の写真たてに入れると1枚をタケルさんに渡した。

帰ったら部屋に飾ると嬉しそうに笑ってくれた。


私にとっては前世も含めて、初めての親しい人との写真だ。

一生の思い出になりそうだ。

プレゼントの魔石はタケルさんが魔物を倒して手に入れたものです。

思いついたのが遅かったので慌てて倒していたら待合せギリギリになったというオチ。

宝箱はダンジョン出需品なので色々なバージョンが作れます。


年内はこれで終了です。

良いお年を!

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[一言] 心残りがペリーローダンシリーズじゃなくてよかったw
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