ステラさんからの相談
お久しぶりです。
相変わらずノロノロ更新ですが、気が向いた時にでも覗きに来て頂けたら嬉しいです。
月日が流れ、10才になった。
5才までの栄養不足のせいか、体質なのか、それとも複数の神様の加護のせいなのか、平均的な10才よりも背が低く8才ぐらいに見えるそうだ。
種族が「?????」ではっきりしないことも影響するのかな?
私、人間じゃないのかな?
この世界には長寿の種族がいて混血の血筋だと外見が普通の人間でも先祖返りで長寿の人もいるらしいから忌避されることはないらしいので、今は深く考える必要はないかな。
体は平均以下だけど食べられる量は増えた。
平均的な大人の3倍くらい?
太らない体質みたいで、体型の変化はそんなには無い。
前世の体質がこれだったら、食費が困ったことになっただろうな。
今は食費なんて気にせず食べたいものを好きなだけ作って好きなだけ食べられる。
そして太らない。
幸せなことだね。
領主様とのジャムとクッキーの専属契約は5年だったので今年いっぱいで終了。
来年からは他の人も作り方を買えば製造販売ができるようになる。
販売する時は利益の5%を私に支払うことになる。
これは作り方を販売し始めて20年間支払われる。
ただし、最初の1年は4%は私に1%は仲介手数料としてギルドに支払われる。
魔力を含ませる作り方に関しては領主様の企業努力?で開発したものなので誰かが開発して成功させるか領主様が開示しない限りは、変わらず領主様のみが製造販売できる。
3年前には酵母パンの作り方を販売した。
きっかけは肉屋【黄昏】の奥さんが私のあげたホットドッグを気に入ってくれていて普段も食べたいと熱望したこと。
ステラさんに相談したら腕も人柄も良いと太鼓判を押してくれたパン屋さんを紹介してもらった。
それぞれ貴族向け、富裕層向け、平民向けの店。
この3店にのみ販売した。
独占販売に似ているが複数販売しているので、限定販売というものにあたるらしい。
これは始めから広く販売すると不都合が起る可能性がある場合や販売主が気に入った人にのみに販売する場合や広範囲に広めるつもりが無いが頼まれて条件を設けて販売する時等に使うようだ。
今回はたくさんの店が販売し始めると小麦の価格が高騰するのを防ぐためらしい。
今のパンだって小麦を使っているのじゃないの?
人気の小麦みたいなのがあるのかな?
とりあえず、この3年で収穫量が増えたそうで、今はこの領内のみ販売という形になっている。
当初は貴族向けのお店にはクロワッサンと食パン、富裕層向けの店はピザパンとクリームパン、平民向けはコッペパンとハード系パンの作り方を販売。
今はどのお店でも自由に作り方を買えるけどね。
でも、手間やコストがかかるクロワッサンは貴族向けのお店しか製造販売をしていないようだ。
今後は他の領でも順次販売予定という噂を聞き付けて小麦の生産をしている領主は小麦生産に力を入れているらしい。
国中に広まれば、パンの作り方だけで働かなくてもお金が稼げそう。
ある時、ステラさんに珍しいものを探しているという相談を受けた。
何でも王都に住む貴族からの依頼で20年目の結婚記念日に妻に渡す贈り物を探しているそうだ。
現在40才。
子育ても一段落したタイミングでもあるので特別な物を贈りたいそうだ。
うーん。女性の贈り物なら花とか服飾品とかアクセサリーとか化粧品。
あとはお菓子かな?
貴族ならお金持ちだし、特別に作った庭とか別荘とか。
でも、そういう答えを求めているわけではないよね。
無限収納の中を確認してみる。
そもそも、この世界では何が珍しいのか分からないからなー。
スライムの粉で作った入れ物は珍しいだろうけど、作り方公開するかとか面倒だし。
それにスライムチップで苦戦するなら作れる人も少ないだろうしな。
宝石石鹸は珍しいだろうけど、ただの石鹸だし。
この世界に無い食べ物は珍しいだろうけど「贈り物としてどうなの?」になるよね?
服や装飾はこの世界の美的感覚が分からないし、面倒事になりそうな気がする。
あとは……。
最近ハマっているこれは珍しいのかな?
最近ハマっている物。
それはドールハウス作り。
始めはフィギアを作るだけにしようと思ったけど、服を着せたり髪型を変えたりするなら人形の方が良いよね!ということで変更。
どうせなら背景用の部屋に置いて楽しもうと作ったのが切っ掛け。
理想の部屋を作って並べて眺めるのが楽しい。
前世で玩具を買ってもらえなかった反動もあるかもだけど。
でも、この世界にもこれぐらいあるよね?
それに大人の貴族女性が欲しがる物なのかも分からない。
一応見せるだけ見せてみるかな。
「貴族の方にとって珍しいが分からないので何とも言えないのですが、こういうのは珍しいに入りますか?」
無限収納から出したのはミニサイズの台所。
自分の家の台所をベースにして【神の図書館】で日本の台所を検索して良いなと思った物を作り加えている。
前世で見たドールハウスより大きいけど。
作った服やアクセサリーを着脱しやすいように人形を少し大きめに作ったから。
何故か人形を鑑定してから作りたい物を考えると大凡の大きさが出る。
これも女神様のお陰なのかな?
「サイズはこれより小さくすることも可能ですよ」
「まあ、可愛い」
エレナさんは満面の笑みで少しづつ角度を変えて見入っていた。
「引き出しを開けることもできますよ」
小さな取手を摘んで引出しや棚を開ける。
中にはカトラリーや食器、調理道具が入っている。
「これは凄いね」
ステラさんは調理器具に興味津々。
泡立て器とピーラーを見て、どうやって使う物か聞いてきた。
こういうの無いのか!
やっちゃったかな。
この世界では泡立てるという手法はあるけれど、生活魔法を使うそうだ。
魔力の無い人や魔力の少ない人が使うのに良いと泡立て器の作り方を販売する事になった。
金属を使うので鍛治ギルドでの販売になるのでステラさんが仲介してくれるそうだ。
ピーラーは料理に慣れていない人や子供や不器用な人でも使えて便利だと、こちらも作り方を販売することになった。
こちらも鍛治ギルドで販売することになった。
随分脇道に逸れたが肝心のドールハウスの方は映像を撮って相手に見てもらうか現物を送って見てもらうからしい。
壊れてもすぐに修理できるので貸出は問題ない。
因みにギルドの転送魔道具はみかん箱を二つ重ねたぐらいの大きさまで送れるそうだ。
商品見本等を送れるようにするためらしい。
ついでにギルドに保管する資料として映像も撮ろうということになった。
エレナさんが一度部屋を出て持ってきたのは、丸い水晶玉みたいな物で大きさは私の掌ぐらいで記録玉っていう魔道具らしい。
稼働中は白っぽく光る。
「どれくらいでできるものなんだい?」
撮影中は声が入らないように黙っていたけれど記録が終わったらステラさんにそう聞かれた。
「規模や縮小率、部屋の複雑具合でかわるからハッキリと分からないです。一応半年ぐらい?もっとかかるかもしれないので気長に待っても問題無いなら受けますって伝えてください」
「そうよね。家具や小物が多いと時間がかかるわよね」
エレナさんが溜息をついた。
自分で作るとしたらという想像でもしたのかな?
私は魔法やスキルを駆使すれば、時間はそうかからないと思うけど、普通に作ったら大変よね。
「そもそも結婚記念日は何時なの?」
記念日の贈り物だから間に合わないと困るよね?
「記念日自体は2ヶ月後らしいが、内緒で用意して驚かすとい趣旨ではなくて提案して、奥様の気に入った物を用意したいそうだから、何を送るかを記念日までに決めたいのだそうだよ。それに焦って用意して雑になっていたり不完全になっていたら記念日が台無しになるからという話らしい」
「奥様をすごく愛していらっしゃるのですね」
エレナさんが微笑ましそうに笑って言った。
夫婦か……。
私の知っている夫婦って前世の両親ぐらいだからよく分からない。
お祝い事には参加させてもらえなかったから何を贈りあっていたか知らない。
偶に妹が貰ったものを見せびらかしに来ることはあったけど……。
夫婦仲は良かった……よね?
妹と3人で楽しそうに出かけるのはよく目にしたが、夫婦2人でという姿は記憶に無い。
というよりも私を見ると嫌そうな顔をするので部屋から殆ど出なかったから普段どんな様子だか目にするはずもない。
苦手にしていた祖父母が亡くなり、遺産を手に入れて、私を捨てて海外移住をしたのだから仲良く優雅に暮らしてるわよね。
それこそ愛溢れる生活を今も送っているのだろう。
そう言えばあの人達、海外とは言っていたけどどこに移住したんだろう?
もう私には関係ない人達だし、どうでもいいか。
リィーンちゃんの元家族は何処へ行ったのでしょうね。
もしかしたら女神様が神隠しをして、知らないどこかの場所にいるかもしれません。
(*ФωФ)フフフ…
ジークさんが出てこないのは1人1階で受付業務をしているからです。




