表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

43/58

一人ぼっちなのは平気と思っていたけど……

何度も空想して何度も書き直していたら、どれが正解だったのか記憶が混濁してきました( ̄▽ ̄;)

暑い季節になってきた。

とはいえ、私の家では関係ないのだけど。

毎回出かけてみて今の季節を実感する。

結界があるので体感的には分からないけど 、街の人の格好や日差し等で感じ取ることができた。

「そろそろ夏服が必要ね」

どんな物が良いか【神の図書館】で検索する事にした。

暑いから冬用と違って上から下までストンとしたワンピースの方が涼しげで良いかも。

肌触りの良い薄手の布は買った中にあったはずだ。

最近は金銭的に余裕があるのでアリアさんに「こんな感じの布」と欲しい布を説明して取寄せてもらっている。

色は染めて色々と使えるように白一色だけどね。


空色に染めた布でワンピースを作り、夏らしく小さな向日葵の花を(すそ)と襟ぐりの辺りに刺繍した。

靴も同様に空色染めて向日葵を刺繍した。

少し身長と足のサイズが大きくなっていた。

魔法鞄(マジックバック)は高いので幾つも持っているのは不自然だ。

かなり裕福な家の人間と思われると変な輩が寄ってくるかもしれない。

別の物に変えるのはリスクがあると考えて向日葵を刺繍したハンカチを肩紐を取り付けている辺りに結んだ。

布で作った小さめの向日葵を繋いで作ったカチューシャをつけて完成。


あともう1つ、浴衣も作る事にした。

前世で浴衣を着て縁日や祭りや花火大会に行くのを嬉しげにしながら歩く人を羨ましく見ていた事を思い出したから。

妹も両親と浴衣を着て出かける事があった。

勿論 、私の分は無かったし、連れて行ってくれたことも無かった。


白だと死装束みたいなので、薄い黄色で染めてから浴衣を作り、筆で向日葵の絵を描いた。

保護魔法をかければ色落ちはしない。

帯は本格的な物は無理なので柔らかい布を緑に染めてリボンのようにして結んだ。

下駄までは良いかと靴のままにした。

家で着るだけだから多少変でも問題無い。


浴衣を作ったのだから、縁日の食べ物が欲しいよね。

縁日で買い食いしたことは無いけれど雰囲気だけでも味わいたくて、近所の神社であった日に通り抜けした事が何度もあったので売っていた物は大体分かる。


ベビーカステラ、わたあめ、りんご飴、かき氷、チョコバナナ、焼き鳥、唐揚げ、たこ焼き、お好み焼き、焼きそば、イカ焼き、フランクフルト、ロングポテト、冷やしキュウリ。

こんな感じだったかな?

無限収納(インベントリ)に既に入っている物もある。

無い物も今ある材料で作れる。

ただ、わたあめはどうやって作ろうかと【神の図書館】を検索すると、簡易わたあめ機というのがあったので、参考に作ることにした。

載っていたのはアルミ缶の側面に小さな穴をあけた物を使うと書いてあったがアルミ缶は無い。

無限収納(インベントリ)の中を見てみるとアルミ製のプリン型が入っていたので、それを使うことにした。

風魔法を一点集中させて圧縮した空気を出すことで穴をあけた。

それをボウルの中央に固定したら 、そこにザラメを入れて炎魔法で温め、風魔法でボウルを回転させると小さく開けた穴から白い綿状のものが出てきた。

それを菜箸に絡めたら、わたあめの完成!

試しに食べてみれば、学校行事でもらったお菓子の詰め合わせの中にあった袋入のわたあめと同じ味がした。

作りたてなので、ふわふわ度は上でほんのり温かい。

保管しやすさと食べやすさと言う理由で錬成で作った時は袋詰めのわたあめをイメージして作った。

袋詰めのわたあめって手芸綿みたいだよね。

他のものも数日かけて作った。

因みに焼きそば用の麺を作る時に使う灌水はスライムの灰の上澄み液が代用できた。

スライムは万能だね。

これでラーメンの麺も作った。

太さや縮れ具合の異なるものを作った。

他にもパスタ類やうどんや蕎麦も作った。

パスタマシーンが大活躍だった。

ただ、作ることに満足して無限収納(インベントリ)に入れっぱなしにしていた。


全て出来上がった次の日の夜に庭で食べる事にした。

まずは女神用にお裾分け。

ついでに月詠様の分も入れていおいた。

パスタマシーンのお返しのアクセサリーをまだ作っていないのでお詫びのようなものだ。

あわよくば、たこ焼きとお好み焼きに青海苔が無いことに気がついてお裾分けしてくれないかなぁー何て密かな気持ちも含まれているけど。


庭のテラスにあるテーブルの上に自分が食べるだけ少量ずつ並べた。

ちょっと盛り上がりにかける。

溜息をついて庭を見ると1人クリスマス会の時と同じく発光の木が光っている。

それ以外の植物もあの日とほぼ同じだ。

季節感の無い庭。

暑さ寒さの無い、一年中花が咲き乱れる庭は楽園のようであるが、変化の無い庭。

何故だか自分1人だけが取り残されているような物悲しい気持ちになった。

自分の着ている浴衣を見つめる。

浴衣を作っている時も料理を作っている時も、あんなに楽しかったはずなのに。

誰にも愛されなかった前世を鑑みて、初めから期待せずに1人でいれば幸せだと思ったけど、違っていたのだと気がついた。

今は前世とは違って親しく言葉を交わしてくれる人もいれば、私を気に入って可愛がってくれる人もいる。

私のことを感心して褒めてくれる人もいる。

前世とは違う今なら、もう少し誰かと楽しい時間が過ごせるだろう。

現に楽しい時間を経験した。

もう少し近づいてみようかと思える。

失敗したら、名前を変えて別の場所に行けばいい。

そう思ったら少し気が楽になった。

今度、商業ギルドの皆と肉巻きクレープを食べた時のように縁日料理を食べたら楽しいかもしれない。

明日にでもステラさんに手紙を書いて聞いてみよう。

そう決心して、すっかり冷めてしまった料理を食べ始めた。

毎日暑いですね。

皆さん、熱中症と夏バテにお気を付けください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ