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海の街 『メーア』へ行こう!

相変わらず説明が多いですm(_ _)m


いつもの街に名前を付けるのを忘れていたのを今回書いてて気がついたので、つけました。

「そうだ、海へ行こう!」


ある朝、唐突にそう思って海へ出かけることにした。

無性に海の幸を食べたい!

乾物の魚じゃ、もう我慢できない!

以前、何かで読んだ気がするけど、無性に食べたくなるものが、体が欲している栄養素らしい。

前世では、金銭的にも状況的にも無理な場合が多かったので我慢するしかなかった。

今はもう、その我慢をしなくても良いのだ。

お金も作る場所もあれば、移動手段もある。

作る時間もある。

この世界の魚も前世と同じなのかな?

図鑑や店で見て知っている魚はあるが、食べたことがあるものは多くない。

給食で出た魚介のフライは好きだった。

白身魚の時もあれば、イカやエビのフライの時もあった。

好きなだけ食べられなかったけど。

だから、好きなだけ買って、好きなだけ料理して、好きなだけ食べたい。

楽しみだな。


さっそくマップを調べる。

いつも行く街、『ヴァルト』より小さいけど、『メーア』という街があった。

海から少し離れた場所にあり、そこを囲むように(かく)がある。

郭は津波や強い海風を防げるように、他の街の物よりも特殊な製法で作られているらしい。

海の方には港があり、その傍に水揚げされた魚を売る為の建物があり、その裏手に加工品を作る為の建物がある。

港から少し離れた場所にある浜辺には海の幸を扱った屋台が並びぶ。

夏になれば観光客が多いので、それ以外の屋台も並ぶそうだ。


海の近くと言う事は、寒いよね、きっと。

自分の周りに常に結界をはっているので、さほど寒さを感じない。。

今、どれほど寒いのかイマイチ分からないから、人のいないところで結界を解いて体感してみようかな?


今日は自分で編んだ黒い毛糸のロングコートを着ていくことにした。

少し重いので重さ軽減の魔法をかけてある。

そのままだと編目の隙間から冷たい空気が入り込んで寒いのだけど、裏側にスライム実験でできた薄いビニールのような物、スライムシートを間に挟んで裏布を縫い付けてある。

スライムシートは前世のビニールより、柔らかくて丈夫で肌触りは布に近い。

今回使っているのは純粋にどんな風になるのかという好奇心で唐辛子の粉を混ぜて実験してできた物だ。

何故だか保温効果がついていた。

因みにミントの粉を混ぜて作ったら保冷効果がついた。

前世では防寒グッズとして唐辛子成分の練り込まれてできた繊維を使った靴下や下着があった。

ミントでも冷たく感じるような商品があったように思う。

でも実際には、それらが熱いわけでも冷たいわけでもなく、化学刺激でそう感じるだけみたいなことを読んだ記憶がある。

それなのに保温効果と保冷効果がつくなんて、何だか不思議。

スライムの粉って万能で、不思議な粉よね。

私にとっては魔法の粉ね。

因みにタッパーを作る時にも使っている。

普通なら温かいものは冷めにくく、冷たいものは(ぬる)くなりにくいのだけど、何故か私の作ったタッパーは中に入れた食べ物は暖かいものは暖かいまま、冷たいものは冷たいままになる。

何も入っていない状態では温かくも冷たくもないのに。

色を変えてあるから判別できるけど、同じ色なら使うまで違いが分からないかも。


作ってから、無限収納があるので必要は無いと気が付いたけど、私の好奇心は満たされたので、問題ない。


『メーア』の近くに転移した。

今日は風が強い。

結界があるから服や髪が風で乱されることは無いのだけど、他の人から見たら不自然すぎるわよね。

私自身が薄い膜に覆われるイメージで結界をはりなおすと、服と髪が風に翻弄される。

ただ、砂や埃、冷気からは身を守ってくれているので、目に異物が入ることも寒さを感じることも無かった。

結界を解いた瞬間は、スライムシート効果で寒くは無かったけれど、露出している部分は一瞬にして冷えた。


港の方に行ったら、今日は海が荒れていて漁は無かったのだそう。

こういう風の強い日は屋台も無いとのこと。

あと、漁のある日でも魚を買うならば、もっと早い時間に来た方が良いそうだ。

商や飲食店をしている人が買い付けに来るので遅い時間だと量も種類も少ないそうだ。

少量しか使わないならば街の中にある魚屋で買う方が捌いてくれるし、切身でも売ってくれるので便利なのだそう。

お薦めの時間を聞いたあと、街へ行ってみることにした。


街の中へは待つこと無く入ることができた。

通過した門の形が変わっていたので門番さんに聞いてみた。

私のイメージでは街の門とは重厚な木でできた大きな門を観音開きに開閉するものだ。

実際、いつも行く街の門はそうだった。

だけど、この街の門は溝に沿って上下にスライドさせて開閉する形になっている。

門番さんが言うには、どういう構造かは知らないがボタンを押せば簡単に開閉できるそうだ。

上下にすることで隙間が無く閉めることができるので、津波の際の水の侵入を防ぐのだとか。

下水道も一定の力が逆流すると排水口が閉じるようになっているそうだ。

この門や郭、基礎の街の構造は初代の領主様が造り、過去に津波から何度も街を守ったそうだ。

門の機動力が魔石だということ以外は分かっていないそうで、同じものを作ることは無理だと言われているらしい。

初代の領主様がどんな人なのか聞いたら、何百年も前に別の世界から召喚された勇者だったそうだ。

他国や魔王からの侵略を防いだ褒賞として伯爵位を賜り、元の世界に召還できない詫びとして未開の広大な土地を下肢されたそうだ。

それを聞いた多くの者が用済みになった勇者を体良く追い払おうとしているのだと感じたらしい。

勇者は特に不満を言うことはなく、この血が続く限り土地の返還に応じないこと、税金は最低限しか納めなくても良いと神前誓約で約束してくれるのならば、貰った土地から勇者自身(・・)が出ることなく過ごすことを約束した。

神前誓約とは神との誓約で破ると神罰が下る。

場合によっては命を失うこともある誓約なのだそうだ。

この時の王は、勇者には戦う力はあっても領土を開拓する術を持ち合わせておらず、未開の地に嫁に行く者もおらず、いずれ直ぐに血が絶えるだろうと考えて誓約をしたそうだ。

だが結果は王の思惑通りにはならなかった。

恐らくだけど、勇者にはラノベであるような知識やチートな能力があったのだろう。

どれくらいの期間で領地を豊かにしたかは知らないけれど、王は悔しがっただろうな。

豊かになった土地を取り上げることもできず、税率を上げることもできないのだから。

詳しい事を知りたいなら伝記が出版されているので本屋か図書館に行って読んでみると良いと言われた。

子供向けの絵本タイプもあるそうなので、あとで行ってみよう。


『メーア』の街の建物は石造りのものが多いようだ。

次に多いのが木造だ。

目の前にある本屋も石造りだ。

【リブロ】と書かれた木の看板がかかっていた。

扉は重厚な木でできていた。

重いかと思ったら、思いの外、軽い力で開けることができた。

店内は薄暗い。

本を傷めないように光源を少なくしているようだ。

インクと皮と紙の匂いで満ちている。

客はチラホラといるが、静かに本を見ている。

聞こえるのは棚を移動する、ゆっくりとした足音と布ずれ、それとページを捲る音だけだ。

初代領主様の伝記を探し当てる前に、初級の錬金術の本を見つけた。

可動式の梯子動かせて上ると、ギシギシと音がした。

棚から抜き取り、本を開くと錬金術の基礎と、基礎の道具が書かれてあり、数ページに簡単な錬金術のレシピが載っていた。


錬金術の基本の水、蒸留水の作り方。

花や種から油を抽出する方法。

鉱物から金属を抽出する方法。

砂からガラスを作る方法。


参考程度に買っておこうかな。


領主様の伝記を見つけた。

伝記というよりは、領地の歴史が多くのページを占めていた。

絵本タイプは内容が簡素で読みやすい。

初代領主様の名前はタケルと言うそうだ。

描かれている絵は美男子で短い黒髪で黒目をしていた。

容姿がこのままとは思わないが髪と目の色は間違いないのだろう。

名前からしても日本人よね?

家でゆっくり読むことにして、この2冊も買って帰ることにした。

あとはこの世界の物語の本を買うことにした。

日本の本のように、あらすじが書いていないので触りを少し読んで面白そうと思った2冊を買うことにした。

5冊となると私には少し重いので店員さんを呼んで運んでもらい、お金を払った。


次に乾物屋に行った。

不思議なことに、『ヴァルト』と同じ顔の店員さんがいた。

聞いてみたら双子の弟さんなのだとか。

ここでは色々な魚粉を扱っていた。

海藻の粉まであった。

スープのベースに使ったり、他の料理につかったりして食べると美味しいそうだ。

粉になっていない物も、もちろんあった。

出汁文化があったよ。

乾燥した桜海老のようなものもあった。

「おお!」

思わず声を漏らした。

海苔の佃煮が売っていた。

一夜干しらしい、魚やイカも売っていたので、それも買うことにした。

乾燥した貝も美味しそう。

新鮮な魚ではないけど、これはこれで嬉しい。

明日は出直して新鮮な魚を買うぞと決めて、その日は帰った。


次の日の朝、確認しておいた、お薦め時間に合わせて海へ向かった。

すでに多くの人で賑わっていて、魚の販売所の手前には何台か馬車が停まっているのが遠目に見えた。

浜辺の手前には屋台が幾つか並んでいて食べ物が売られていた。

焼貝、焼き魚、焼きイカ、焼き海老。

焦げる醤油のような匂いがするので、醤油文化もあるようだ。

生食もするようで海鮮丼のようなものもある。

魚介のスープもあった。

紙製やプラ製の製品が無いようで、器は木製か竹製だった。

食べた後に返却する形のようだ。

焼くだけのものと、海鮮丼は自分で作るものと、そう大差が無いと思われるので魚介のスープを買ってみた。

どうやらブイヤベースのようだ。

味噌仕立てのものもあった。

多分、初代領主様が広めたのだろう。

私が知らないだけで『ヴァルト』にも、味噌や醤油が売っているのかな?

だから、屋台の味噌に反応する人がいなかったのかも。

初代領主様が日本人ならば、私が知っている料理が多い可能性が高い。

でも、料理を作ることが好きな人でなければ、再現度が低いだろうし、その種類も少ないだろうから、少ない?

少なくともお菓子等の甘味に関しては、知識があまり無かったのかも。

無いのは砂糖が高かったせいかもしれないけどね。


食べ終わって器を返却してから魚を売っている建物へ向かった。

5つ並んでいて、一番手前から入ってみることにした。

細かい氷を敷き詰めた木箱の中に魚が並んでいる。

生簀は無いようだ。

魚の種類毎に並んでいるわけではなく、漁に出た船毎になっているようで、扱っている種類も値段も違う。

とりあえず、買ったもので何が作れるかは置いておいて、目に付いた魚を各店舗で少しづつ買った。

白身魚は使い勝手が良いので、どの店でも買った。

フライも作れるし、鍋物や焼き魚もできる。

すり身にすれば練り物も作れるから、おでんもできる。

蛸もあったのでそれも買った。

人気が無いようなので遠慮なく全部買った。

貝類も甲殻類も買った。

今いる建物を出て隣へ入り、同じように買い物した。

最後のお店で売れ残ることが無いのかと聞いたら、売れ残ったものは加工品に回されるそうだ。

全てを回って、まずまずの量を確保できた。

今夜は何を作ろうかな?

やっと海に行けた♪

食材もだいたい揃って来たので、領主様の多忙具合が書けたらと思っておりますが、貴族様の知識が無い:;(∩◉﹏◉∩);:アアア

庶民派貴族様なら何とかなるか?

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