私の過去①
長い夢を見た。
私の楽しく無かった人生の夢。
私は幼い頃からずっと競争社会にいた。
有名保育園での幼児教育。幼稚園受験。小学校受験。中学受験。高校受験。大学受験。有名企業への就職活動。
親しい友人も無く、楽しみもほぼ無く、いつも疲れていた気がする。
ある時、見ないようにしていた後ろを振り返った。
親の愛情は中学受験に失敗して引きこもりになった3才下の妹のもの。
「無理せず、あなたのペースで良いのよ」
と母は妹を抱きしめて言った。
その同じ口で
「あなたは妹の分まで頑張りなさい」
と私に言った。
私は言われた通りに頑張った。
頑張って結果を出せば褒めてもらえるとおもったから。
でも、どんなに良い成績をとっても褒めてはもらえず、もっと頑張れと冷たく言われただけだった。
疲れたと言おうものなら怠け者と罵られ体罰を受けた。
妹が引きこもりになってから母親は家事を一切しなくなった。
もともと、私のことに関しての家事は殆どしていなかったけど。
私の洗濯物だけ除けられて隅に放置されるようになったのは何時からだったか。
食事は自分達の分だけ買ってくるか、妹を連れて外食していた。
洗濯はクリーニングに出すか新しい服を買っていた。
共有部分の掃除は私がやらされていた。
小遣いは1万円。
そこから私の食事代、年に一度の美容院代。普段着が窮屈になったタイミングで買う古着。なるべく安い物を購入していたのでサイズ直しやリメイクに使う裁縫用品。家族と同じ石鹸やシャンプーを使うことは許されなかったので、それもこの中から捻出しなければならなかった。
アルバイトをしたかったけど世間体が悪いと許してもらえず食事を抜くこともあった。
だから私はかなり痩せていた。
逆に両親と妹は、ふくよかだった。
特に妹は殆ど動かないので、かなりふくよかだった。
どんどん太っていくので服のサイズが合わなくなり、その度に服を買い替えていた。
着られなくなった服は私のお下がりにもならずに捨てられた。
ご丁寧にハサミでバラバラにして。
まあ、貰っても私には大きすぎるし、フルフリの可愛らしい服は私の趣味ではないので困るだけだ。




