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砂糖を作ろう!

懐かしい夢を見た。

小学生の頃に校外学習で工場見学に行った時の夢。

甘い匂いが漂うその工場は砂糖の精製工場だった。


ああ、こんなのがあったわね。


妹は中学受験に失敗する前から既に我儘で私が行く遠足さえズルいと喚き散らしていた。

自分だって同じ日に別の場所だけど遠足に行くのにだ。

母親に弁当を作ってもらえる妹を羨ましく見ていたことを思い出した。

妹は弁当を見るなり怒っていた記憶がある。

確か妹の友達がお母さんにキャラ弁を作ってもらえると言っていたとかで、なのに何で自分の弁当はキャラ弁じゃないのかと怒っていた気がする。

母親は「昨日、そんなこと言わなかったじゃないの」と困ったように妹を宥めていた。

まあ、母親はチマチマとした細かい作業が苦手なので言っていたところで妹が気に入る出来栄えでは無かったと思うが……。

対して私は昨日の夕食を抜いて残しておいたご飯で作った塩おにぎり1つだった。


運動会でも私の分のお弁当は無く、妹は応援に来た両親と楽しく弁当は囲み、私は誰もいない校舎の裏で塩おにぎりを手早く食べ終え、グランドから一番遠いトイレで時間を潰していた。

生徒の家族とはいえ、部外者がたくさん出入りする日は教室も図書室も保健室も施錠されていたから。

喉が乾いた子は学校のテントに預けてある水筒でお茶を飲むか給水機で水をのむ。

家族が来ない子はテントに弁当も預けておいて、専用に解放されている教室で食べることになっていた。

私が何故そこで食べないかと言うと一緒に食べなくても親が学校に来ているからだ。

傍らを使徒や先生が通って不審がられても、偶々席を外していたのだと言い訳ができるように人目のつかない場所にいるようにと言われていたから。

弁当をテントに預けておくと先生に不審がられるので預けずに靴箱の中に保冷剤と一緒に入れていた。

因みに妹が入学してくるまでは両親が運動会を見に来ることは無かった。


でも、校外学習は授業であり、午前中の数時間だけなので両親にも妹にも反対されることは無かった。

寧ろ妹が面倒臭がって、ズル休みをしていた記憶がある。

帰ってきてから学校で給食を食べるので昼ごはんの心配も無かった。


工場は通路からガラス越しに内部を見学できるようになっていた。

無意識に今後何かの役に立つかもと思っていたのか職員の人の話を熱心に聞いて質問している夢の中の幼い自分を見る。

あとで良い子ぶって点数稼ぎをする嫌な子だと陰口を叩かれた記憶がある。

別室で砂糖ができるまでの詳しい工程映像を見せてもらった。

それを夢でもう一度見る。


お土産に貰った氷砂糖、甘くて美味しかったな。


目覚めてゴーレムとツリーマン達に梅漬けの天日干しを頼んでから台所に行った。

無限収納(インベントリ)からカリカリ梅のおにぎりとだし巻き玉子を出した。

ついでに今日は液体魔法で味噌汁を出した。

もちろん具無しだけど。

思い浮かべたのは10個で100円の申し訳程度に小さなワカメが入っているだけのインスタント味噌汁。

美味しい!という味ではなかったけど前世でお世話になった一品だ。

この世界に味噌があったら美味しい味噌汁を作りたいな。

確か味噌を作るには麹菌が必要になる。

前世ではスーパーでも手に入るぐらい簡単に手に入るものだったせいか、神の図書館(タブレット型)に作り方や材料が書いてある本は無かった。

簡単な説明として稲から菌を採取して他の菌が育たないよに培養するのだとか。

素人が家で作るには難しく手間暇がかかる物のようだ。

まあ、自分が飲むだけだから、この味噌汁でも何の問題もないけど。


それよりも砂糖!

味噌よりも色んな物に使える便利な物。

特にお菓子よね!

前世では食べたことの無い甘味がたくさんあるから、色んなお菓子を作って食べたい。

フルーツたっぷりのケーキだって金額を気にせずに食べられるのだもの!

まあ、それにはバターと卵だって必要だし、何なら生クリームも必要。

とにかく、一つずつ手に入れて憧れのお菓子ライフを満喫しなくては!

思わず拳に力を入れて心の中で力説してわ。


さて、気を取り直して神の図書館(タブレット型)で『砂糖の作り方』を検索した。

砂糖は基本的に作り方が同じなのか複数の作り方は出ず、材料と工程の説明文が出てきただけだった。

私の馴染みのある白砂糖は、濾過して加熱して濃縮させて結晶化したら遠心分離させ、再び水分を足して加熱して濾過して濃縮させて結晶化したら遠心分離させるという工程を何度か繰り返し不純物を除いていくとできるのだとか。

黒糖であれば濾過して加熱して濃縮後に冷やし固めればできるようだ。

それに比べれば白砂糖も家で作るものでは無いが麹菌を培養するよりは難しくない?と思う。


材料はサトウキビの絞り汁のみ。

これは沖縄に行った時に見学できるサトウキビ畑の売店で買って飲んだので液体魔法を使えば大量にだせる。

工程は夢でおさらい出来ているから、あとは実践あるのみ!

今までと違って工程が多いせいか、他に比べて魔力がたくさんいるみたい。

10分くらい魔力を注いだら見慣れた真っ白な砂糖ができていた。

ついでにグラニュー糖と粉砂糖も作った。

お菓子の種類によっては、こっちの方が適している場合があることを以前本で読んだことがあったから。

念の為に黒糖も作っておいた。

備えあれば憂いなしよね。


砂糖が手に入ったけど、お菓子を作るには材料が足りないので、今作れる物を作ることにした。

ジャムやマーマレードなら砂糖と果物があれば作れる。

パンに塗るだけでも美味しいし、紅茶に入れても美味しいと聞いたことがあるから試してみたい。

お菓子を作れるようになったら、それに塗ったり掛けたりもできるし。

神の図書館(タブレット型)で検索して色々な種類を作った。

苺に林檎に桃にオレンジにレモン、キーウイにブルーベリー。

美味しいジャムができあがればパンも欲しい。

カチカチのパンじゃなくて前世のような柔らかいパン。

売れ残って値引きシールの貼られた食パンの耳でも、この世界のパンよりも柔らかかった。

でも、イースト菌は無いし、パンもどきで重曹を入れて作るのもあるけど無いしな。

そういえば重曹って何でできているの?

何か無いかと検索してみたらイースト菌の作り方は無かったけど、酵母菌の作り方は載っていた。

そういえば、図書館でそういう系の本があったわね。

素人でも気をつければ失敗なく作れそう。

一番人気がありそうなのは林檎を使って作る酵母菌のようだ。

画像もあって確認したけど、難しくはない。

ただ、パン種を作るのが少々手間がかかるようだ。

でも、時間なんて気にする必要は無いし、怒ったり蔑んだりする人も居ない。

何も気にせずにスローライフを楽しめば良いだけ。

瓶を魔法で除菌してから材料を瓶に入れる。

中の時間を経過させると完成!

できあがった林檎酵母にパンに適した小麦粉を錬成で混ぜてから中の時間を経過させて発酵させればパン種の完成!

一気に錬成してもできそうだけど発酵部分は時間経過を使った方が何故か美味しい気がするのだよね。

色々なパンを検索したけど、とりあえず食パンを作ることにした。

そのままでも食べられるし、焼いて良し、サンドイッチもできるし、卵が手に入ったらフレンチトーストもできる。

無限収納(インベントリ)の中を確認したら食パン用のパン型が入っていた。

女神様ありがとう♪

パン型に食用油を塗って発酵させたパン生地を入れてから錬成!

こんがり美味しそうな食パンの完成。

色々と使えるので、たくさん錬成して無限収納(インベントリ)に入れた。


そんな風に好きな物を好きなだけ作って好きな時に好きなだけ食べて毎日楽しく過ごした。


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