プロローグ
投げられるような感覚がして強く床に叩きつけられた。
物凄く痛い。
あまりの痛みに体が動かず、声を出すこともできない。
後ろで扉の閉まる音と鍵をかける音がした。
なん、なの?
少し痛みが引いたので上半身を何とか起こし、閉じていた目を開ける。
暗い!
電気が点いていない上に窓も無い場所のようだ。
今いる場所が部屋なのか廊下なのかは分からないが端まで行けば壁があるはず。
手探りで少しずつ進み、壁に手が触れると何とか立ち上がった。
少し頭がクラクラするが痛みはいつの間にか引いていた。
壁伝いに進むと手触りが変わったので、その辺りを触って確認するとドアノブらしいものに触れた。
ノブを回してみるが鍵がかかっているらしく開かない。
恐らく先程閉まった扉なのだろう。
それにしても、随分高い位置にドアノブがあるのね。
私の身長は155cmと少し低いがノブは頭の上側にある。
巨人仕様?
開かないものはどうしようもないので更に壁伝いに進み反対方向に進んでいく。
しばらく進むと新たなドアに行き当たりノブを回す。
今度はあっさりと開いた。
電気は点いていなかったが大きな窓があって薄いカーテン越しに鈍い光が差し込んでいた。
カーテンを開けた先はテラスになっていて、その先は広い庭になっていた。
鍵を開けてテラスに出てみた。
ペンキの剥げた白いテーブルと椅子が置いてあった。
随分と大きいわね。
不思議に思いながら足元を見ると、いつもより地面が近いことに気がついた。
おまけに自分の足も手も小さいことに気がついた。
「もしかして私が小さくなっているの?」
声がいつもより高くて幼い。
それに気がついた途端、酷い頭痛に襲われた。
強い光を見た後のように目がチカチカした直後に視界が暗転して、その場に崩れた。




