幸せかどうか考えてみた
幸せについて考えてみた
恋を先取りするのが苦手で
いつも順番待ちでよくて
順番を決める手段を聞かれ
何も言わないでいるから
知らないうちに、じゃんけんに決まる
しかも、じゃんけんはとても弱いから
結局のところ
いつも後方で
恋の行方を見送っていた
幸せについて
いつもとは違って
少し遠慮がちに考えていた
いつもと違うのは
目の前にあなたがいるから
さっきから
何回、目が合うのか指折り数えていたけど
途中で止めてしまった
誰かが、次の店を決めるのに
グー、チョキで決めようと
言い出したから
自分の気持ちに嘘はつけない
一度だけでも、目が合うだけで
舞い上がってしまう、わたしのこころは
気を許して
手から離れていった風船のように
あてもなく飛んでゆくから
それが嫌だったから
わたしは自分を見失わないようにと
そう思うのが手一杯のことだった
夏休みが始まり
どう見たって、うれしいはずなのに
わたしの今のこころは上の空
少し冷静になって
自分の気持ちに
幸せかどうか、尋ねてみた
その気持ちは、フワフワなもので
今すぐにでも
どこかに飛んで行きそうだったから
それをつなぎ止めておくほうが
大切じゃないかと思い
そのために必要なモノを考えていた
その必要なモノと
幸せについて考えていたモノとが
同じ答えになることを
わたしはあとで気づくことになる




