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黒髪赤目の忌み子は英雄を目指しダンジョンの最奥を目指す  作者: 春アントール
英雄とは、どんな者にでも手を差し伸べる優しいものだ
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第30層の守護者【マイン】

「……っと、ついに私の出番ですか……カルカトス君、彼と戦いたいですねぇ」


 魔法を唱え、暇を潰しながら日々を過ごした。


「彼女達とのお話のおかげで随分と長い時間を潰せたんですけどね……手に入れた情報だけでもなかなかトリッキーな戦い方をする人の様です。

近距離戦に持ち込めばこのからだでは勝利することは難しいでしょう、召喚魔法を上手く使って戦いましょうか

それに、私の目に見えない精霊がいるというのもなかなか恐ろしい」


 うーん、あげていくとキリがありませんね……ですが、あのクロンさんを超えたのはこの目で見ています、間違いない実力と食らいつく意志。


 素晴らしいことです。


「……どんな風に戦うのでしょう?……見ていますか?皆さん、私はここで散れますか?」


 この世を去らせることが彼に出来ますか?


 私は手順を踏めば『世界を終わらせられる』し『世界を作り直す』ことも出来る。


 時は流れ、私は私以外のふたりの守護者を思い出した。


 アライトさんの戦い方を私は以前聞いたことがある。


「あぁ、私は私に呪いをかけて戦っています

私は解呪魔法を極めましたからね、呪いの悪い所だけ、そこだけをとり払えますよ」


 ニコリと、どこか自慢げにものすごいことを言うアライトさん。


 彼を見て、ただでさえ強い彼がさらに強くなるという事実に戦慄したことを覚えている。


 クロンさんとあそこで出会った時は驚いたなぁ……まさか再会出来るなんで……少し、ほんの少しは諦めの心があっただけに嬉しい。


「……あぁ、戦うのなら悔いを残さないように全力で彼と戦いたいですね」


 剣の柄を握り、胸に押付け、あの英雄の背を思い浮かべる。


 かの英雄はこういった『英雄とは、絶望を切り捨てる者だ』と。


 私は少し違う。

私の思う英雄とは……そう『英雄とは、どんな者にでも手を差し伸べる優しき者だ』


「……彼は、英雄の素質がある、その素質が光る時を待ち望みながら、戦うとしましょうか」


 楽しみですね、あの男と、クロン ウェイパーに勝利した男と戦えることに喜びを感じます。


 あぁ、早く来てください……迎えに行きたくなっちゃいます。

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