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黒髪赤目の忌み子は英雄を目指しダンジョンの最奥を目指す  作者: 春アントール
英雄とは、どんな者にでも手を差し伸べる優しいものだ
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シーカーズ

「それで、早速本題に入るね、俺たち、実はみんなマイン ウェイパーとクロン ウェイパーのファンなんだ」


「自分も、ファンですよ、あの2人、同じ物語には絶対に出てこないけど、どこか含みのある表現が多くて好きですし」


「!だよね!あの2人絶対にどこかで出会ってるよね!会ったことないのにマイン ウェイパーは噂聞いたらすぐ食いついてたし!」


「ですよね!そういった人間らしいボロ?がしっかりと表現されてるのが面白いところですよね!」


「あぁ!それにクラインって絶対にモデルはクロン ウェイパーだろうし、所々散りばめられてて凄く面白いんだよね……」


「リーダー、少し落ち着いて、話し合える相手がいるのは私達も嬉しいけど、今は別の話」


「っと、そうそう、俺達もものすっごくマイン ウェイパーと戦いたいんだ、同時に出会えたことに戦い気持ちの何全倍も喜びを感じたよ、握手して貰ったし」


 子供のようなニコッとした顔で自慢げに話す彼はまるで憧れの人に出会えた事を喜ぶ少年のようだ……いや、その通りなのか。


「それで、マイン ウェイパーを、30層の守護者が、言うには君じゃないとダメみたいなんだ……俺たちはそんなマイン ウェイパーの気持ちを尊重したいんだ……だから、20から30層の事を教えよう、もうわかってると思うが、あれはあの本にそのまま命を与えた世界なんだ」


「や、やっぱりそうですよね」


「あぁ、俺たちはすぐにピンと来たからな、大睡蓮魚を倒してないし、ホークレインの元へ向かわず『骸骨竜(スカルドラゴン)』にバレないように静かに歩いて、森の中で『箱舟の騎士(アークナイト)』と出会えなかったのが少し心残りだね暗い森は問題を答えたら普通に通れたよ、魔法を生み出す森は機能していなかった」


 そこからだ、俺が最も聞きたいのは『物語の続き』なんだ。

自分の大好きな物語、その結末は自分自身で締めくくれる。

なんて贅沢な話だろう、十人十色の素晴らしい物語も生まれることだろう。


 だが、最も美しいのは、きっとその世界を作り出した本人に、終わりを書き綴っていただくことではないか?


 なら、あの世界の創造主の創った『先』とは?


「正直言って驚いたよ……俺たちが次に戦ったのは『探索者』だった」


「……え?」


「君の知っている、アーサーや、ファーヅ、他にもウォールなんかが、各階層を締めくくるボスとして鎮座していた

これは、俺たちをクラインだと仮定した時、彼は彼らと戦ったのだろうか?」


「……あぁ、盗賊としてなにかをした時に彼らと戦うことになったって事ですか?」


「あぁ、おおよそそんなところだろうと思っている」


 なるほど、次は彼らと戦うのか……


「ははっ、安心してくれよ、もう彼らは倒した……いや『箱舟の騎士』以外の強制戦闘は終わっているよ」


「なら、俺がすることは……」


「マイン ウェイパーを満足させること、だ」


「満足させること……」


「あぁ、頑張ってくれよ、カルカトス君」


 ニカッと笑い俺の肩をポンッと叩いた。

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