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夢と目標

「……めでたしめでたし」


「……面白かった……ありがと、エン」


「うん!別にいいよー」


 いま、無事にこの森に住むことを許された俺はエンに本を読んでもらっていた。


 その本の題名は『英雄 マイン ウェイパーの英雄 クロン ウェイパー』というものだった。


 このマインさん、世界各地を練り歩き、恵まれない人々への支援や、時に魔物退治も携わった英雄……なのだが、彼女の本職は実は吟遊詩人。


 彼女の話はとても面白いらしく、聞く人を喜ばせ、時には涙させた。


 そんな彼女が言う『最高の英雄』それが、クロン ウェイパーらしい。


 彼女の名前はそこからとったのだとか……


「……カルって、英雄、好きだよねぇ」


「……うん、かっこいいし、とても凄い……人達」


「うん、面白い人もいたら、凄まじい人生を辿っている人もいる……本当に凄いよ」


「……俺、冒険者になりたいな」


「私もそれがいいと思う

カルなら、きっといい冒険者になれるよ……いつか、英雄にも、なれるかもね?」


「……うん、なりたいね」


「ふふっ……なら、まずは強くなることを目標としようか」


「うん、ご指導、お願いします……」


「うむ、任せたまえ!」


 おかしな話し方をするのが面白くて吹き出してしまうと、それにつられてエンも笑った。



「……ふむふむ……なら、何か特徴がないとな」


 何かを教えるのなら、精霊の中ではスイとリョクが1番向いている。


 そんな中、物知りなリョクを訪ねることにした。


「黒髪赤目じゃだめかな?」


「……それだと、悪い特徴だね、悪目立ちしかねないから、それはやめておこう」


 生まれながらの不利な点……それが、この『黒髪赤目』だ、これは血の濃い魔族……主に魔王なんかによくある特徴で『先祖返り』として、突如生まれることもある……魔族なら圧倒的力の象徴に、人間からすれば恐怖の権化となりかねない程の物だ。


「……そうだな……あ!色んな武器使えるって言うのはどうだ!?」


 ライが名案とばかりに手を打ちそう提案する。


「うーん……それはどうしてだい?ライ」


「今まで俺が見てきた英雄譚に、武器を変えて戦う人がいなかったから!

誰もしていないってことは、とても難しいってことでしょ!?

出来たら、凄いじゃん!」


「……なるほど……どうだ?カル、君がやる気なら……いや、やる気だね」


 目を見ただけでバレてしまった。


 色んな武器を使いこなす……なんてかっこいいのだろうか。


「……なら、頑張ろうな、カル」


「うん!リョク、エン、ライ、みんなありがとう」


 さぁ、頑張らなくては。

 あ、そういえば、以前のアルトリートさんのセリフの『精霊の言葉を解したりするものはいない』なんて感じのものがありましたが、彼はしっかりとシルフィールさんとお話が出来ています。


 その理由は彼が話しているのが『精霊語』ではなく『共通語』だったから、ですね。


 日本人だからといって英語が話せない訳では無い、それと一緒です、でも、どう頑張っても聞き取れない……アラビア語とか(偏見)みたいなのが、いわゆる精霊語ですね。

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