平和な生活【カルカトス】
「おはよ、ラジアン」
そう声をかけると、バクンと大きな心音が聞こえた。
「っわわっ!?か、カル!お、おはよ!」
すごく緊張している?いや、驚かせた?
「?ご飯の準備手伝うよ」
そういって、エプロンを着て、横に立つ。
ご飯は何にしようか、この感じだと……お、ポテトサラダ作ってるんだな、俺は……何しよっか?
「そうだ、カルカトス特性、野菜ジュースを作ってやろう」
「っおぉ!いいねぇ!野菜ジュースか、じゃお願いしよっか」
冷蔵庫の中にほとんどのものは用意されてると聞いた……うん、果物も沢山あるなぁ!
人参とか、オレンジとかを使おうかな?
「っあぁ……あら、2人ともおはよう」
魔王様が奥の部屋からやってきた。
欠伸をしていたが、俺たちと目が合うと、キリッとした顔になった。
「あ、おはようございます」
「おはよー!魔王ちゃん!カルが野菜ジュース作ってくれるってさ!」
「ほほう、それはそれは……では、私の朝のコーヒーはやめにして、カルカトスにお願いしましょうか」
椅子に座り、俺の動向を楽しそうに見ている。
その後はナルヴァーも起きてきて、魔王様と話をして、朝ごはんの完成を待っている
「今日は牛乳配達は無いのか?」
「えぇ、今日は休みを頂いています、今日はお昼から街の雑貨屋のお仕事を手伝います」
「頑張るなぁ」
「ふふ、ナルヴァーには、ヘルヴェティアの今の状況をよく見てもらっているんです、みんな楽しそうにしているかどうかとか、そんな所を」
「へぇ……責任重大だな、ナルヴァー」
「えぇ、ですがやりがいがあって楽しいものです……みんな、楽しそうに笑っていますから……この為に僕は戦ったんだと思うと誇らしいです」
「……だな、よし、出来ました」
「あら、美味しそうですね……いただきます」
「僕もいただきます」
2人ともから美味しいと言って貰えて何よりだ。
あとはパンを焼いて、その後スープを温め直したら朝ごはん完成だ。
「リリーおそいな」
「あぁ、リリーは寝てたよ、今日夜遅くまで絵本を読み込んだり、絵を描いたりしてたらしくて、今はぐっすり休ませてあげよ」
「……そうか、よしわかった。
あ、なぁラジアン、ここら辺で美味しいスイーツ店はないかな?」
「?どうして?」
なんでいきなり?と言った顔だ。
「リリーの未練のひとつに、甘いものを食べたいみたいなのがあってさ、おすすめのところない?」
そういうと、少し頬を膨らました?後に
「それなら、あそこのケーキ屋さんがいいかな?カフェと一緒に経営しててね、あそこのロールケーキとシュークリームは絶品だよ」
そういって、そのあと場所を教えてもらった。
「へぇ、なるほどな……うん、ありがとう助かる」
「………うん、じゃ、私仕事行ってくるね〜」
そういって、少し早足に仕事へ行った。
すごく平和だ、朝少し早くから起きているだけで皆と会えるのか……今度から少し早起きして無王様とコーヒーを飲もうか?
それともナルヴァーと雑談しようか?
そんなことを思いながら、まだ朝ごはんも食べていないリリーを起こしに行く。
ベットに頭だけ乗せて、膝を着いて眠っていた。
「起きろー!もう朝だぞー!」
そういって肩を揺すると、目を開いた。
「……んん……おはよぉ……」
「……お腹減ったか?」
「……うん」
グゥウと音が鳴った。
「……なら、顔についてる絵の具洗って、ついでにシャワー浴びてこい、服は魔王様が用意してくれてる。
そのあとは、さっきラジアンに教えてもらったスイーツが美味しいカフェに行こう」
「んん?……私の未練、叶えてくれるんだ?」
「……まぁな、それが今の俺の仕事だ」
シャワーを浴びてきて、服装もちゃんと整えて、いざ!
「っわぁ、カルカトス!見てみて!あのロールケーキ!フルーツいっぱい!」
「ほんとだな、ラジアンのおすすめだな、あれ」
「へぇ……あ!あっちのシュークリームとか!こっちはタルト!……おぉ!あれってなになに!?」
そう言って指さした先にあるスイーツは
「あれはパフェだな、あっちはクレープで、そっちの方はソフトクリーム、どれも美味しいぞ」
「へぇ!私知らないあんなの!?
何食べよっかなぁ……全部食べたいなぁ!」
っと………また未練が増えた……!?
しかし、俺は今日早起きして、ラジアンと一緒にご飯もちゃんと食ってきた、頭はしっかり回るぜ!
「腹減ってるんだろ?とりあえずパフェとクレープ、あとソフトクリームを買おう。
それで……他のやつはいくつか持ち帰りにしよう、白に帰ってから、またゆっくり食べような」
トホホ、これも俺の自腹から……ま、成功報酬で好きなだけ食えるしな。
美味しそうに食べている。
俺も少し食べてみるが……うん、これは美味しい!
紅茶によく会うなぁこのクッキー……美味い。
席に置いてある注文表のクッキーの下には『五千年前の魔王も愛した、勇者のクッキー』と書かれていた。
なるほど確かに、それだけのポテンシャルを秘めている。
「……美味しかった!お持ち帰りと……あと、カルカトス」
幸せそうに笑いながら俺に声をかける。
「ん?」
「ロールケーキ、シュークリーム、あとクッキーを2つずつ、これ別でまとめて貰える?」
そう店員さんに注文して、別の箱に入れてもらった。
「?なんだこれ?」
それを笑顔で俺に渡してくれる。俺の金だがな。
「ラジアンと一緒に食べるといいよ、私は魔王さんたちと食べるし」
いつの間に仲良くなっていたんだ?……しかしラジアンか。
「……確かにな、教えてくれたのもラジアンだし、礼ぐらい言っておくか」
「……うん、そうした方がいいよ〜!」
ニコニコと笑いながら、魔王城に帰っていく。




