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黒髪赤目の忌み子は英雄を目指しダンジョンの最奥を目指す  作者: 春アントール
英雄とはなしをして、お花を咲かせたいです!
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ヒント集め

「……ってわけで、どうかお願いします」


「ふむふむ?まぁ構いませんよ」


 お願いすると直ぐにエンブラーさんは踊ってくれた……がしかし


「……どうでしたか?」


 相変わらず美しい、それに凄く頑張ってるってわかる。けど


「すごく良かったです……ただ……」


 俺とリリーは精霊をよく知っている。

だから、蕾の中の精霊が怯えているのかわかった。


「……どうやら違うみたいです、すいません」


「いえいえ、謝らないで、力不足で謝るのはこちらの方だよ」


 その後はお茶を頂いて少しお話をしたあと、次のめぼしいものは無いかと聞いてみると


「炎でしたら、サクラ グランドさんは?あの人の炎は常軌を逸していますし……水と風は勇者2人でいいでしょう。

もしかすると三人全員揃っていないとダメかもしれませんから、ネルカートでことが済ませられるのはすごく都合がいい」


 そういって話をしてもらったあと、急いでまたネルカートに帰る。


「……っほぉ、それで私のところに来たのか?」


「な、なるほど、特殊な花か……」


「……精霊……それも未知の!?」


 三者三様の反応を示したが、皆了解と言ってくれた。


 しかし、彼女たちに舞もしてもらったが……これもまた怯えている?


「……む?怯えてるのか?……よしよし」


 そういって、サクラが寄ってきた。


「へ?君もわかるの?精霊」


 リリーがそう聞いた。

俺もリリーが言わなければ聞いていた。


「ああ、前にカルカトスと繋がった時からか?何となくわかるんだそういうのが」


 こ、こいつ……凄いな、何でもかんでも吸収して、俺よりもキメラしてるぞ?


「……ですね、お花さん怖がってます」


 ネリーもそう言っているし、魔法は違うのか?


「やはりそもそもとして、そのヒントの本をしっかりと探すところから始めたらどうだ?」


 挙句の果てにはサクラにまともなことを言われる始末。


「……サクラの言う通りかもしれないわ、私たちじゃ今回は力になれないと思う。

私は特に、精霊なんて見えないから、ほんとに無力」


 そういうフロウには以前に一度見せたことがあったな。


「……でもヒントの本は氷魔王が昔住んでいたって言われている小屋で止まってるしなぁ?」


「む?氷魔王?」


 そうサクラが呟いた時、サクラの右掌なら紫水晶が生えてきて、そして喋っ!?


「それなら、あのかわい子ちゃんに聞いてみたら?ラジアンちゃんだっけ?氷鬼のツノ食べてたし、可能性ない?」


「っおぅあ!?」


「……あ、言ってなかったか、結構こいつ自由なんだ」


 それにびっくりさせられた……がだ


「……あの〜カルカトスさーん……これってまたヘルヴェティア?」


 そういってぐったりした顔のリリーに俺も深く重く頷いた。


「……頑張ってね、カルカトス」


 フロウさんがそういっていた。

いやまて、直接話を聞かなくてもギルドカードの機能で!


「はいはいー?どしたの?カル」


「あ、ラジアン、あのさ、前にツノ食べたじゃん?あれで気になったことがあってさ『星』『炎』『水』『風』『舞』『流星』のワードでなにか聞き覚えはない?」


「あぁ、氷鬼の記憶的な?……んー?それってお花の蕾咲かせる話?」


「っそれ!!?」


 俺よりも、リリーが一言早く横から叫ぶ。


「っわっ!?守護者いたの!?……んーと、それかぁ……

ええっとね、詳しいことは知らないけど、氷魔王と、その兄妹と読んでた本らしくてさ、フブキも昔から読んで聞かせて貰ってたらしい….名前は『ホシノキセキとホシノカケラ』?」


「あぁあ!?あぁ!正しくそれ!だよ!?」


「それは、インセントにあるんだってさ、私は仕事に戻るよー今日帰ってくるの?」


 仕事中だよな、マジ申し訳ない。


「今晩も帰るよ、ご飯お願い20時には帰るよ」


 少し、俺は優しい顔をしているかもしれない。


「……ん、わかった、リリーも食べるでしょ?晩御飯は……魔王ちゃん!魚釣れた!?」


 そういって少し遠くで話をしたあと


「晩ご飯は魚でムニエル作るよー!魔王ちゃんいっぱい釣れたってさ!」


「そっか、ありがとう、楽しみにしてるよ……じゃ、お仕事頑張って」


「っへへ……うん、カルも、忙しいだろうけど頑張ってね!」


 現在時刻16時……あと四時間以内には帰ろう


「一緒に住んでるの?仲良いね」


「同じ城に住む仲だよ、部屋も隣、ご飯は最近作ってもらってばかりだな……」


そんな会話をしながら、リリーを持ち上げて空を飛ぶ

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