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黒髪赤目の忌み子は英雄を目指しダンジョンの最奥を目指す  作者: 春アントール
英雄とは、誰かのために、己を捨てることをも厭わない者だ
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第8層 俺のやり方

「……それなら、少しだけ、俺のやり方を見ててください」


 7層から8層の間に、どんな風にここまで一人で来たのか聞かれたものだからそう答えた。


「お願いするよ、同じ剣士として興味があるからね」


 8層の探索、1番前に立ち、歩く。


「……あ、ここ、罠ありますね」


「おー!気付いてたんだ?」


「はい、まぁ踏んでも……ほら、こんな感じで避けてます」


 床を踏み抜くと横から手錠が飛んでくる、こういうタイプの罠は、切り落とす。


「わ、罠の種類わかってたのかい?」


「いえいえ、でも、ある程度種類は決まっていますから、飛んでくるやつはたたき落としたり避けたりできますからね」


「なるほど……ゴリ押ししてきたんだね!」


「ま、そういう事ですね」


 モンスターとの相手も不意をついたりして乗り越えたりもする。


「あぁ、君は盗賊と剣士と拳闘士を足したような戦い方をするのか」


 クロルさんがそう俺を静かに評価する。


「確かに言い得て妙ですね」


「……カルカトスさん、あの時の、サクラさんと戦った時使ってた弓は?」


「……今はメンテナンス中なんだ」


「無事に帰ってくるといいですね」


「……弓も使えるのか!」


「かなり上手ですよ」


「まぁ、1人だけのパーティーだからできることは限られてるんですけどね……」


「随分と芸達者ねー!

あなたの師匠って誰かしら!?」


 ウェインさんが楽しそうにそう聞く。


「本ですよ、本が俺の師匠です」


「……なるほど、本を読み、学び、己を昇華した訳か……凄いな」


 クロルさんが、そう感嘆の声を上げる。


「ありがとうございます……まぁ、俺の戦い方は見ていただけたでしょう?」


「うん!野性的だねぇー!君は!」


 バンクさんはなんとも嬉しそうだ。


「……それじゃ、ゆっくりと慎重にとりあえず休憩地点の10層まで行きましょう」


「グエルちゃんは冷静だねぇー、もっと楽しもうよ!」


「楽しいですよ、今、私は楽しいです」


「そうかい!?ならよかったよ!ささっ!とりあえず休憩地点までレッツゴー!」


「慎重にですよ」


「わーってるって!おら、クロル、いくべ」


「……慎重にな?」


「こちとらいい助っ人が手に入ったんだ、少しぐらいペース上げたって構わんだろ!」


「……まぁ、そうかもな」


「よろしくお願いしますね、皆さん」


 飛び入り参加のパーティーは楽しそうだ

【バンクパーティー】


 クロルとは、小さい頃からの幼馴染。

 生まれも育ちも同じ村の2人はいつも一緒にいた、故に息はピッタリだ。

 凸凹でこぼこコンビに見える彼らの凹凸おうとつは見事に合わさるわけだ。


 ウェインとは、冒険者ギルドで出会い、パーティーを組んだ。

 気のいい人で、仲良くなるのに時間はそうかからなかった。


 グエルとは、冒険者ギルドの試験でラングと戦っているところをみて、バンクが気に入り、勧誘をした。

 彼女も、その誘いに乗り、今のパーティーが出来上がった。

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