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黒髪赤目の忌み子は英雄を目指しダンジョンの最奥を目指す  作者: 春アントール
英雄とは、戦いの中で生まれる者だ
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七割の本気

「……サクラ、傷は大丈夫?」


 コクっと静かに動く。

……サクラが傷つけられてるって言うなら、話は別だ。


「ねぇ君たち、私の逆鱗に触れたね……今の私はサクラにぞっこんなのに、よくも私の大事なサクラを傷つけたね!」


 守れなかったのは私の責任だ、私がみんな倒して、一緒に帰って今日も一緒に寝るんだ。


「あんたが《七十層の守護者(セブンスガーディアン)》だろ?未練はなんだ?」


 成仏させる気マンマンだね!?流石によくわかってる。


「どゆこと?カルカトス」


 説明する気らしい、手を上にヒラヒラして、攻撃する気は無いと伝える。


「………守護者ってのは前にも言ったけど、未練のある英雄みたいなもんだ、そしてこの人もその1人、もしも解消する前に心臓が止まったら、とんでもない化け物が出てくる」


「……え?じゃあ勝ち目ないんじゃ!?」


「それは分からない、負けることが目的かもしれない」


 お、なかなか面白い考察だね、紫髪


「……とりあえず、深手をおわせるだけでも意味がある、やろうみんな」


 うーん、カルカトス、冷静で厄介だな。


「本気で……行こう、ジュエル、ハグネロ、行くよ」


 真剣な顔で、その2本を構えると、カルカトスが驚いたような顔をしたあと、納得したような顔になって、とんでもない速度で詰めてきた。


 あぁ、固有スキルはもう使ってたんだね。

で!?その赤い剣とハウルを使うわけか!困ったな!


「〈英雄的一撃(ブレイバーバスター)〉っ!」


「っおぁ!?」


 よし、左腕いっちょ持っていってやった!

まっすぐな一閃を避けられなかったみたいだけど、今度からは避けてくるだろうね。

それにもう傷は治ってる……化け物だ〜!でも!アデサヤは手放した!


 ジュエルを地面に指して、ハグネロもそこに突き刺す。

水晶の武器を握り、迎撃する構えを取ると、残りの3人も同時に襲いかかってくる。


「寄ってたかって、酷いよほんとー!」


 手に持つ武器が、あっという間に膨れ上がって、とんでもなく大粒の雨を降らせる。


「……っ!?雨!?」


 そして、それを顧みず突っ込んでくるカルカトス、ラジアンには、設置しておいたジュエルとハグネロが襲ってくれる。


 地面がドロンと沈んで2人の足を止める。

原理がわからなければ、あれを超えるのは難しいだろうね!


 そして、ほかの3人が浴びた雨粒が、今度は檻に形を変える!


「っし!全部球体になれ!」


 丸いカプセルに3人閉じ込めた!

後は、カプセルに使っていない水晶でそれをうまくどこかへはじき飛ばす!


「もう帰ってこないでねー!!」


 外から救出されなければ3日後にまた日の目が見れるよ!


「……さて、何とか、2対2に持ってこれたね」


 サクラには休んでいてもらうけどね。


「……っち!守護者はデタラメな固有スキルだな相変わらず!」


「やばいよカルカトス、2人で倒すしかないよ!」


 しかし2人ともまだ足枷が付いてるね


「そこからどうする?魔法かな?それとも投げるか?」


 そう言いながら〈仲間の盾(フォローシールド)〉で2人とも閉じ込める。

これで2人とも掌の中だ。


「サヨナラ、かわい子ちゃん、英雄くん」


 掌をぐっと握る。

それを合図に、盾の内側に、鋭い針が、剣が、槍が、2人を貫く。


 穴だらけ、これで2人とも、間違いなく死ぬだろう。

目にも、腹にも、胸にも、足にも、脳天にも、指先がちぎれたりして、更に内側で枝分かれする。

内側に血が溜まって、解除と同時に2人の血が、水風船を割ったように飛び散った。


 これが私なんだ、こんなにも恐ろしい力を持っているのが、私なんだ。

そのせいか、私の戦いを直に見た人達は、父と母以外は誰もよく思ってくれなかった。


 いくらなんでも惨すぎる、卑怯だと。

今までにできた恋人もみんな、私への復讐で殺されたか、それとも私を怖がって去っていった。


 私の本性は、あまりにも攻撃的だ。

父と母のように、誰かを守ってあげられるほど、私は硬くない。


 だから、最前線で戦って、私の後ろを守るんだ。


「サークラっ……帰ろっか、ネルカートに」


「……ああ、すまない……助けられた」


「いいよいいよぉ、2人とも強かったしね」


 背中に乗って、凄い速度でネルカートに帰っていった。


「……私のせいで、戦争が悪化しないといいな」


 あんまりにも強すぎる能力は、周りの人を遠ざけてしまう。

こんなにも強いのに、私を愛してくれるのかな。


 現にわたしはわたしを愛せない。

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