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黒髪赤目の忌み子は英雄を目指しダンジョンの最奥を目指す  作者: 春アントール
英雄?そんなのどうでもいいです
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不思議なデュラハン【ラジアン】

「……どうですか?何わかりました?」


 心配するような目で私を見つめながらまおうちゃんは私に質問をする。


「……いくつか、わかったよ」


 それは、私の顔が真っ青だからだろう、自分でもわかるほどに、今私の体調は悪い。

理由は、原因は、わかっている。


「……とりあえず、座って」


「……はい」


 言葉に乗って、椅子に座る。


「それで?あなたほどの者が、一体どうしたの?」


「……あのデュラハンには……恐ろしい呪いがかかっていた……」


「呪い……」


「でも、それと同じぐらいに恐ろしいのが……聖魔法……」


「……えっ?」


 私の口に出した魔法名は、今の場にはあまりにも似合わない魔法の種類の名前。


「……聞き間違いじゃないよ……あれは聖魔法……エンブラーがそう言ってた……!」


「せ、聖魔法?なら犯人は……エルフか聖女……?」


「そうなるね……でも、2人ともアリバイがある」


「アリバイ?」


「2人とも、異界の勇者と一緒に行動している……ずっと迷宮探索……それに……!あの二人程度の力じゃ二人いても無理……!!」


「なら……誰が……?」


「私にはわからないや……ただ……あのデュラハンを作った人は相当性格が悪いね」


「?どうして?」


「私がさっき調べに近づいた時……呪いと聖魔法を私だけにぶつけてきた……精度が桁違いすぎる……!

そのせいで誰も気づかなかった……凝縮された悪意の聖魔法……苦しすぎる……!」


 聖魔法は魔族への特攻魔法……どんな劇毒よりも恐ろしい。


「ラジアン……とりあえず休んで……お願いします」


「……うん、()()()に心配はかけられませんからね……失礼しま……す……?」


 身体が動かない……なんで?


「ラジアン……?ラジアン!?」


 魔王様が私の方へ立ち寄り、肩を揺する……その時初めて私が倒れていることに気づいた。


 目は開く、触られているのはわかる……なのに身体は動かない。


 自分を『看破の魔眼』で見つめる。


『状態:疲労困憊 呪いLv€× 聖魔法Lv→$ 貧血 感覚麻痺』


 何よこれ……!?状態異常のオンパレード……動かない


 辺りに私の後輩たちがやってきて、部屋へ運ばれる……この程度で済んだのは、ある意味幸運かもしれない……そう思いながら、瞳を閉じる……

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