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黒髪赤目の忌み子は英雄を目指しダンジョンの最奥を目指す  作者: 春アントール
英雄?そんなのどうでもいいです
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お金稼ぎ

「……なぁ、予め冗談だって言っておくぜ?」


「ならなんで言うんだ……言ってみろ」


 正直何を言うかはわかっている。


「……その魔法具売ったら家買えそうだし売らねぇか?」


「……お前の目がそんなに物悲しそうな顔してなけりゃ、売ってたかもな」


「!顔に出てたか……いやだってよー?ココア本人のものなんだぜ?

手放す奴がいるならそいつはとんでもない馬鹿だろうよ」


「……ま、そうだよな」


「あぁ!私もそう思うぞ!」


「……私も、同じかな」


「ですね、私としても売るのはお勧めしません」


 ま、最悪、どうやって手に入れたか、根掘り葉掘り聞かれそうだしな。


「……ならよぉー、お金稼ぎどうするよ?」


「なら、ジャンパー!俺たちの職業はなーんだぁ?」


「?新人冒険者」


「それはお前らだけだ……俺はもう新人じゃねぇよ

じゃなくって……冒険者のやることは果たして迷宮探索だけか?」


「……いいえ違うわ、リーダー、冒険者の仕事はまだまだ沢山、幅広く存在しているわ……例えば山賊退治や貴族の護衛、あとはダンジョン外のモンスター……他にあげるとキリが無いけど、簡単に言うと何でも屋

仕事を探せばどんなにマイナーなジャンルの仕事にだってありつける、それが冒険者」


「ま、そういうことだ……ありがとうな……ディン……!」


 デクターは飛んでる鳥の方が興味があるらしいし、フレイ様は「なるほど」と言った感じの顔だし……


「おい、ジャンパー、わかったか?」


「あぁ!つまり何でも屋だな!」


「そういうことだ……ディン……これから先の戦いで絶対にお前だけは最優先で助けるよ……!」


 このバカ2匹よりもよっぽどいて欲しい……!


「あら……リーダーは随分と積極的なのね……?」


 ふふっと笑い、軽く流された気がする……こちらを笑ってくるジャンパーを叩いてからギルドへ向かう。


「まじで、守るから……!」


 後の苦労が計り知れない……デクターに関してはやり方をミスれば俺がお縄につく羽目になる。


 ディンには後で本を買ってやろう……


「アリーさん、お久しぶりです」


「あ!カルカトスくん!試合見てたよー素顔も見たよー

なんでまだ隠してるんですか?」


「さぁ?ある方が安心するからかな?」


「へぇー、お仲間も増えましたし、それっぽくなってきたね

私は嬉しいよ……今日も迷宮?なら名前書いてね」


「あ、今日は違うんです、報酬金重視で、何かありますか?」


「お金?お金なら、多分カルカトスくんの持ってる輝石を売ればなんだって買えると思うよ?

世界で今が解明されていない迷宮の、古の英雄の結晶、一体何軒家が建つんだろうね?」


 確かにその通りだが……


「これは……彼らとの思い出ですから」


「だよねー、それすごく貴重だろうから、大切にね」


「はい」


「仕事か……暗き森、覚えてる?」


「!シルバーランク昇進の時の?」


「そ、そこで最近『デュラハン』が沢山出てるらしくて……異常事態につき、ほら、お金もいっぱい」


「おぉ!リーダー!いいじゃねえか!いこーぜ!」


「あ、でも、白魔法使いの方を連れていくことをおすすめしますよー、あの森だとその手の人がいないと大変だと思います……スカウト表なら、ありますから見ます?」


「白魔法使いか……」


 そう言ってフレイさんの方を見る


「あー!そっちの綺麗な人ってもしかして白魔法使いなの?」


「ありがとうございます……はい、私、このパーティーのヒーラーをしています、もちろん白魔法は使えますよ」


 それよりも遥かに高位の聖魔法の使い手でもある。


「なら一安心、見た感じお姉さんかなり強そうだしね、それじゃ、これでいいね?ギルドカードちょっと貸してねー」


 銀縁のカードを渡す。

そろそろゴールドランクになれるんじゃないかと、期待しているが……まだダメなのかな?


 迷宮探索頑張ってるつもりなんだけどな


「あ、あとこれも、どうぞ」


 1枚の封筒を渡される。


「なんですか?これ?」


「あれ?カルカトスくん、意外だね、知らないんだ?

これはね……ゴールドランクの推薦状、ゴールドランクからは待遇とか色々変わるから推薦式なんだ、受付嬢から、ギルドマスターまで、このギルドに関係している人から、合計5枚貰えれば無事、昇格!」


 両手を広げ、そういった……知らなかった……そんなシステム……!!


「冒険者って、奥が深いなぁー」


「その発言は酷く浅く聞こえるぞ」


「ひっど!?」


 あと4枚か……頑張ろっと。


 なんて思いながら暗き森へ足を運ぶのだった。

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