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黒髪赤目の忌み子は英雄を目指しダンジョンの最奥を目指す  作者: 春アントール
英雄?そんなのどうでもいいです
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大ニュース

「なぁなぁ聞いたか!?あの話!」


「あぁ聞いたよ!アレだろ!?」


「そうそう!アレアレ!」


「お?お前らもアレの話してんのか?」


「あんたもやっぱり聞いてたか!アレのこと」


「あぁ!みんなアレっていえばアレのことだって分かるだろうよ」


 現在、退院して久しぶりにギルドにやって来ました。


 いつも騒がしいギルドは『アレアレ』とさらに騒がしいです。


「あの、アレって……」


「それでよ!俺が聞いた話だとよ!」


「あのー!」


「へぇー!?コッチだとこんなふうに聞いたけどな」


「……無視……!?俺だって……有名人のはずなのによ……!?」


 落ち込んでる暇はない……!さっさと遅れを取り返すべく、迷宮へ潜ろう……!


「あ、どうもカルカトスさん、元気そうでなによりです」


「アリーさん……いやー、カルカトス、復活ですよ」


「そうですか……それにしても厄介なライバルが出てきましたね

さすがのカルカトスさんでも苦戦は確実にするでしょうね」


 ウンウンと1人で噛み締めて頷くアリーさん


「ど、どういうことですか?」


「あら?休んでたから知らないの?『アレ』の話」


 また!!?アレの話ばっか話してみんな……


「そ、そうですね、アレがなにかわかってませんよ」


「あらー?週間冒険者の今週見てなかったの?」


「あはは……寝てましたね」


「あらー、ならざっくり教えようかな

異世界から、異世界人を呼んだのよ、例にももれずその人も強くてねー」


「!!あの噂って本当だったんですね」


「えぇ、1万年前の魔法陣が残ってただけでもびっくりなのに改良をしてしかも成功するなんて……もしかしたら歴史に残るかもしれないわよ」


「そ、そうですか……確かに厄介ですね、それは」


「えぇ、彼もまた、未だ未開の迷宮探索を命じられて、色々あったらしいけど、一昨日には登録を済ませて、今はもう四十層を超えてるみたいね」


「!も、もうそんなところに……!?」


 俺がどれだけ苦労してそこまで行ったと……!?


「あ、あと、カルカトスさんはギルドマスターによびだされてますので、行く前によってくださいね」


「はーい」



「……まずは、おめでとう、四十層の守護者をよく倒してくれた、君の請け負った危険には釣り合わないが、これを、あと少ないが報酬金も出ている。

受け取ってくれ」


 少ないという報酬金は俺の全財産の2割を占める大金だし、貰った物は1枚の紙……いや、チケット?


「こ、これって?」


「おや、流石の君もこれは知らなかったか

これはね、この先、そう遠くない未来に作られる娯楽都市……いや、娯楽島と言うべきかな?

島1つをギャンブルとか、そういった娯楽だけで出来た島を作ろうというプロジェクトがあってね、それに参加するための招待状さ。

限られた人物にしか渡されない大切なものだからね……無くさないでおくれよ?

友達も含めて2人までそのチケット1枚で誘える。

誰か仲のいい子と行くといい、君なら引く手数多、相手には困らないだろう?」


「そ、そういう言い方はやめてくださいよ……娯楽島か……ありがとうございます、その日まで大切に取っておきます」


「あぁ、そうしてくれ……この次はどうするんだい?」


「今度は五十層まで潜りますよ……それが?」


「ふふふっ……いいことを教えてあげよう。

今での記録盤はただの改装を記録するためだけのもの……だが!今の記録版は!なんと転送機能までついている!

1度言ったことのある階層までなら、なんとそこまで飛べるのだ!

三十一から四十層までは比較的安全なものばかりで、秘密裏に進めていた工事がつい一昨日に完成したのだ!

君ならあっという間に四十層まで行けるのだよ!」


「おぉ!それはありがたい!」


「そうだろうそうだろう!さぁ!いってらっしゃい!

最深部を!異世界人にも負けないぐらい頑張ってくれ!」


「はい!」


 熱い激励を受け、迷宮へ足を運ぶのだった。

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