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目標の冒険者登録

「……おぉ……」


 冒険者ギルドの戸を開き、そして、辺りを見回す。


 何人かと目はあったが、すぐに興味をなくしたのか、目をそらすもの、新人に興味のあるものなど様々だ。

 だが……髪と目の見えない俺を訝しむ者はいない。


 受付の緑の帽子のお姉さんの所に向かう。


 彼女も俺に気づき、目を合わせる。


「いらっしゃいませ、初めまして、本日はどのようなご要件で?」


 ギルドでは大きくわけて3つ、できることがある

『仕事の受注』『仕事を頼む』そして『冒険者登録』


「冒険者登録をしに来ました」


「かしこまりました、そちらの札をお持ちになって、椅子にどうぞ」


 木の札が置かれたケースの1番手前の札をとり、椅子に座る……他の冒険者が座っていないところを見るに……この椅子は冒険者登録をしに来た者専用なのだろうか?


「……緊張……してるのか?」


『……まぁ、な?』


 そりゃあ緊張するとも『目標』の冒険者登録が目の前に来ているんだ……逃す気は無い。


 64番の札を持ち、待つこと数分、結果この椅子には自分を含め4人の人間が集まった。


 1人は人間、黒い髪に黒い目の少女……俺と同い年だろうか?

黒いローブとその杖を見るに……黒魔法使いだろうか?


 2人目は獣人の男……これみよがしと露出の多い服からは筋肉質な体が見て取れる……獲物は、彼の拳だろうか?見たところ頭に着いている角を見るに……牛の獣人か?

 茶色い髪に、赤い目は、どこか親近感を感じる。

 少し前まで魔界のミノタウロスと同じ扱いを受けていたんだとか……リョクが教えてくれた。


 そして、3人目……今となっては数が少なく、見ることも無くなった竜人族……だろうか?

 竜族でも、人化を使えるものは多い、故に……どっちかよく分からない。

 大きな尻尾と赤い角、間違いなく竜だ。

 だが、武器はわかる、あのどデカい大剣だろう。


 さっきの緑の帽子の帽子の女性とは違い、赤い帽子の女性がやってきた。


「大変お待たせいたしました、ただいま準備が出来ましたので、こちらへどうぞ」


 そう言って彼女の後に続く……そうして、着いたのは訓練所だ。


 ギルドが個人的に持っている、腰ほどの高さまである木の板でおおわれた砂場だ。


 木の押して開くドアを開け、中に入る。


 コロシアムのように、他の人たちも、枠の外から観戦ができる……新人を見に来たのか、ヘッドハンティングをしに来たものもいるかもしれないな。


 各々注目を浴びている。


 『黒魔法使い』と言うめずらしい役職、故に強さの個人差もあるから、それの品定めと言ったところか?


 『牛の獣人』と、その筋肉質な体はチームの剣士として期待できる。


『竜人』か『竜族』かは分からないが、それでも、竜であることは間違いない、その種族故に、期待も増す。


俺は……素性不明と言うのが1番のポイントかもしれない。

だからか、他の3人に比べて注目度はあまり高くはない.……見栄を張ったかもしれない……


 この冒険者登録の合格条件は……強いかどうか、だ。


 今は人があまりにも足りないらしく、素行の良さ等も、もちろん点数には加えるがた強さが1番のポイントだ。


「それでは、63番と65番の方は中へ」


「……あ、私だ」


「ん!?俺だ!」


 砂地の中に入り、お互い目を合わせる。


「よろしくな!お嬢ちゃん!」


「はい、よろしくお願い致します」


「それでは、第1回戦、開始です」

 彼の『夢』は英雄になることであって冒険者になる事が『夢』ではなくその夢への過程……『目標』という訳です。

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