表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒髪赤目の忌み子は英雄を目指しダンジョンの最奥を目指す  作者: 春アントール
英雄とは、誰よりも優しくてカッコイイ人だろう
123/499

国内大会 第4試合 制約

「……ラング『やれ』」


「……ゴォ!」


 ラングさんが、突進してくる……早いな。

両手に斧を持ってることから、避ければあれに切られる。


 なら、固有スキルを使って、1発で払い除けよう。


「『私は摘み取るもの』」


 そう詠唱を始めると、どこからか声が聞こえた……


『ダメっ!』


「……へ?……っぐあっ!!」


 どこからかの声に耳を傾けた瞬間、ラングさんに打ち上げられた。


 その瞬間、風を斬る音、目の前には赤い線が……いや、火竜の尾だ……見えるが対応できない……なんだか感じたことのある感覚だ。


「はあっ!」


「おい!サクラ!死ぬぞ!?」


 腹部に尾の一撃……斜め45度に叩き落とされ、台にクレーターが生まれる。


「あの程度で死ぬか……!」


「……っがはっ……ちっ……」


 腕はあらぬ方向へ、頭からは、髪を赤く染めあげるほどの出血、足も……折れてるな。


 満身創痍、その一言に尽きる。


「わ……『私は摘み取るもの』『終末論を!綴るもの!』『悪夢となり!飲み込む』!」


『ダメだって!死んじゃうよ!?』


「生き残るために!使うんだ!!」


 その声にはどこから懐かしい、聞き覚えのある声だった……それをおしのけ、綴り終える。


「《限界突破(リミットブレイク)》!!……あ……?」


 その瞬間、目の前は真っ暗に……何もかもが消えていく。


 その真っ暗の視界に文字が浮び上がる。


『不安定な状態のままでの固有スキルの行使を確認

神体しんたいの操作件を放棄します』


 なんだ……これは……?『神体』?

疑問を残し、意識が消えた。




「……っ……!?」


 目が覚めた……ここは……ベッド?


「……お!目を覚ましたか!カルカトス!」


「……ラングさん……?」


 それに、サクラ グランドもいる。


「……目を覚ましたか……どうだ?覚えているか?私たちとの戦いを」


「……よく、覚えていない……」


「……だろうな、貴様、狂気に堕ちていたからな」


「狂気?」


「暴走していたぞ、お前……あんなにやばいスキルなのか?アレは」


「……いや、待て待て、何の話だ!?大会は!?」


「……一応、私たちが貴様に勝ったことになっている

私たちは次で負けて、優勝は『ワイパー ド ハウル』とかいうお前と同じ単身の剣士だ」


 ミランが優勝したのか……というか、暴走したあと負けたのか……気絶する前に……ナニカ見えたはずなんだが……?


「どうした?なにか不満か?」


「いや……そうか……負けたか……また負けたか……」


 悔しいな。


「まだ、生誕祭がある……その時にまた、リベンジに来い、今度は『カルカトス ナイトメア』に勝つ

よく分からん暴走した何か、ではなく、お前に勝つ」


「……あぁ、すまんな」


「……はっ、いくぞラング」


「ははっ!あいよっ!じゃあな、カルカトス、傷治しよけよ」


「……うん、治しておくね」


 あぁ、負けてしまったか……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ