表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒髪赤目の忌み子は英雄を目指しダンジョンの最奥を目指す  作者: 春アントール
英雄とは、誰よりも優しくてカッコイイ人だろう
120/499

国内大会 第3試合

「……さて!マイクあと数秒お借りします!」


 マイクを私は渡さず、一瞬だけ、今私にめちゃくちゃに注目を受けている時に……フメテアパーティーのおかげで勇気が着いた。


「おおっ!?まだ何か!?」


「仮面とローブの下!見せてやろう!」


「ええええぇ!?」


 そう行ってマイクを渡し、直ぐに台にあがり、台の外に仮面とローブを投げる。


「……こ、これが……カルカトス選手の仮面のしたァ!

デビューから誰も知らない仮面の下!その姿は……カルカトス選手は女性でしたか?」


「いやー、髪切ってなくてさ」


「あぁ、なるほど……ゴホン……その姿はまるで運命神『シーアス』の様に白い髪と縦長の瞳孔の赤い瞳!長い髪は女性かと錯覚させるほどに美しく風になびいている!」


「……き、綺麗ですね……!」


 ?褒められた。


「ありがとう、でも君のが綺麗だよ」


「んっっ……!?」


「キザな野郎です!女たらしです!」


 ボロカス言われてる……?


「まぁいいです!なんというサプライズ!それでは第3試合、開始!」


「ソラ!殲滅を!」


 翼人の女性にそう指示する。


「はーい!」


「クロフ!あなたはソラの援護を!」


 魔人にも指示を。


「あいよ」


「ランは私と!彼に詰めます!」


 人間と共に来るらしい。


「うーっす!」


 あぁ!視界が晴れている……!


「……はははっ!行くよっ!」


 飛び上がり、とりあえず殲滅を指示された翼人の元へ跳ぶ!


「わわっ!?クロフ!」


「わかってるよ!羽ないのによく飛ぶね〜!」


 剣で蹴りを止められた。


「フロウ!ラン!落ちるよ!」


「はい!見えてます!」


「俺もっ!」


 このまま落ちると思うか!?


「『地に落ちる悪夢は』『今一度空へ飛び立つ』〈悪夢の再現(ナイトメアコピー)〉!」


 魔族とも竜族とも翼人ともつかない歪な翼を生やし、空中でもう一度跳ねる!


「翼っ!?」


「『翼を得た悪夢』『全てを打ち払え』〈黒い風(ナイトメアウィンド)〉!」


 片翼のサイズを増やし、2人共を強風に乗せて場外へ押しやる。


「……ソラ選手、クロフ選手、場外によりアウトです」


「ソラ!クロフ!」


「私も同じようにっ!『自然の神ウェルズよ』『その風は全てを覆す』風魔法〈自然の剛翼(スカイアッパー)〉ァ!」


「っぐ!?」


 下からまきあげ、そのまま外へ……いや、そうはさせない。


「『幸福を蝕む炎』『黒く赫く夢を焼く』炎魔法〈黒炎疾走(ブラストダッシュ)〉!」


 炎を翼から放出、地面にいるフロウさんにカウンター気味に放ち、体制を整え、着地する。


「んなっ!?」


「危ないっ!!」


 とっさの判断か、ランがフロウさんを押し飛ばし、かばい、炎に吹き飛ばされ、場外、その隙に着地。


「ラン選手、場外によりアウトです」


「……つ、強すぎませんか……!?」


「それは君も同じだろう?」


「……へ?」


「もう、君の仲間を傷つける心配はない……全力でかかってきなよ」


「お見通しでしたか……!」


「というか、聖剣抜いてないじゃん」


「わかりました……なら、抜きましょう……『聖剣 テンペスト』を」


 抜いた……翡翠色の刀身は光を反射させ、輝く。


「……いいね、私も、本気を出した方が良さそうだ」


「……『纏う嵐』『渦巻く世界』『荒れ狂う世界の風も』『我が聖剣の前にひれ伏す』『天変地異の世界創造の嵐』《嵐纏らんてん》」


 これが……彼女の固有スキル……


「『私は摘み取るもの』『終末論を綴るもの』『悪夢となり呑み込む』《限界突破(リミットブレイク)》」


 剣に纏う嵐、当たれば……致命傷か……?


「行きましょう……私は長く持ちません」


「私もだよ」


 『方舟の破壊剣(ノア・ブレイカー)』を抜き、詠唱を続ける。


「『天翔る方舟』『天地創造の全てを救う』『その者を破壊するのみ』〈方舟の破壊剣(ノア・ブレイク)〉!」


 剣を振り、その圧と、剣の重みをそのまま振り続ける……


「『万物を寄せる風』『触れるものなし』『収束と発散』《嵐解らんかい》」


 大剣が剣に寄せられ、その強風が発散……吹き飛ばされる……!?


「少し手荒だがすまない!」


 もう手は選んでいられない!

彼女を掴み、思いっきり外へ投げる!


「風魔法〈豪風疾走(ウィンドブラスト)〉!」


 さっきの私のように帰ってくる……所もよんでいるさ!


「〈不安定な救済の天秤(アンバランス・ノア)〉!」


 大剣で、世界を割く。


 一時的な世界の反転……MPをごっそりと失うが……固有スキルに等しい剣の魔法!


「キャッ!?」


 逆方向へ大きく飛び、地面にぶつかる……その前に


「風魔法〈ウィンドブラスト〉」


 優しく、浮き上がらせ、落下を上手く相殺する。


「ぜ、全員場外により、勝者カルカトス選手!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ