防具購入
「……ん?まだ、買いに行かないのか?」
『とりあえず人数が減ってからだね』
「……ま、そうしたいならそうするといいよ」
【防具屋 パック】の店主は名前の通り『パック』さんという女性が店主だ。
体の線は細いものの……冒険者に物怖じしない胆力を持っている力強い印象を受ける女性だ。
赤茶けた長い髪をかきあげるその姿は女性らしい。
そんなこんなで目的のものを目で探しながら、自分のお財布と相談をしながら店の中を歩き回ると……向こうの方から声をかけてきた。
「おにーさん、何かお探しで?」
「……えぇ、顔を隠せるものと……あとは髪も隠したいかな?」
「なるほどなるほど?」
「売ってくれますかね?」
「?何言ってんのよ?お客さんに物を売るのが私の仕事なんだから、そりゃあ売るわよ……あぁ、そういう事ね、私は別に差別なんてみみっちいことはしないわよ」
よかった、この容姿のせいでものを売って貰えないことも頭の中に入れていたが杞憂だったようだ。
「それで?顔を隠したいんでしょ?
……目が赤いのは別に普通だし……このローブとあとは仮面でもつけときなさい」
黒い仮面に黒いローブ……
「な、なんで黒なんですか?」
「汚れが目立ちにくいし……何よりも髪の色と同じたから?」
「な、なるほど?」
「……それじゃ、ローブが9金貨と8銀貨、仮面は3金貨と2銀貨ね
合計1300フォルね」
その勘定を聞いて、白銀貨1枚と金貨を3枚置く。
「ん、ちょうどだね、お買い上げ、どうもありがとうございました」
「はい、こちらこそ」
そう言いながら仮面とローブを身につける。
ローブは髪が隠れるまで、首元にボタンがあるからそれで止めておく。
仮面の方は……うん、別に着け心地は悪くない、むしろいい程だ……仮面らしく、無骨なデザインである意味指輪とマッチしているかも知れないな……
武器は……まぁ、精霊武具を貰ったんだ、それでいいだろう。
「……まだ、日は登ってるな……行くのか?」
『行くとも』
やっとだ、やっと行ける!
『冒険者ギルド』に……冒険者登録をしにいける!
【お金】
単位は【フォル】
【貨幣】
銅貨 1銅貨で1フォル、10枚で1銀貨
銀貨 1銀貨で10フォル、10枚で1金貨
金貨 1金貨で100フォル、10枚で白銀貨
白銀貨 1白銀貨で1000フォル
と言った感じ。




