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3.技能を封じる巻物

ブクマ、レビュー、評価をお待ちしています!

 借家生活初日、いつもの薬草採集依頼を受けつつ別の目的も持って街の外に出た。

 

 森の方(村の方)に向かい、借家と言ってもそのスペースの中であれば建て替えOKという自由な契約だったのでリフォームというかリノベーションをしちゃおう大作戦なのだ、その為の木材や石材、あわよくばこそっと魔物の素材でも手に入れようという寸法だ。

 ※結局この家にはほとんど住まなかったのはご愛敬

 

 とりあえず薬草はだいぶ取れた……お! タイラントラビットだ宿屋のおばさんにあげようかな……石……微妙にぼろいな、お? あそこには良い感じの大きさの木……じゃない! トレントだ!

 もぞもぞ動く鉄鉱石だ? ……いや違うなぁなんだかわからないけどゴーレムに近い感じだ……まぁ回収回収!

 

 ◇ ◇

 

 冒険者ギルドに戻って薬草の納品と。

 

「おねーさーん、解体をお願いしたいんですが大丈夫ですか?」

「ん? えぇいいわよジンくん、今日も裏の広場の方がいい?」

「そうですね今日は普通の場所で大丈夫です、解体部屋でいいですか?」

「じゃあいきましょうか」


 ◇


「ではここに出しますね? 何個かあるので大き目なのは床に置きます」

 

 作業台の上には3匹のタイラントラビット、床に小型のトレントと動いていた鉄それぞれ1個出した。

 

「う~ん、予想してはいたがやはりすげぇな、タイラントラビットだけはたまに上級冒険者がパーティで狩ってくることもあるんだが、こっちのトレントとアイアンゴーレムはめったに見ない」

「それで解体するのはいいけどどれくらい買い取りに回すのかな?」

「今回はタイラントラビットの肉は引き取りでそれ以外を買い取りに回したいです、トレントとアイアンゴーレム? は素材として使いやすい形に分解しておいてもらえたらいいんですが、大丈夫です?」

「それくらいなら大丈夫よね……たぶん、前の素材はとっくに売り切ったしね」

「あぁたぶんいけるな、トレントはともかくアイアンゴーレムは硬くて時間がかかる、トレントは明日でアイアンゴーレムは5日はもらう、解体費用は素材の買い取りから回すが、魔石はどうする?」

「う~ん……使う予定はないので買い取りでお願いできますか?」

「了解だ、また来てくれ」


 用事は済んだので二人にお辞儀をして冒険者ギルドを後にする……が建て替えしようにも材料はまだないから今日は街の散策でもしてみようかな。

 

 ◇ ◇


 西地区

 

 ここは貴族エリアのようで立派な建物があり、一番奥には領主のクレイモア家が住んでいるとか、たぶんこの人【剣術】のギフトを持ってると思うんだよなぁ、ぜひ見てみたい。

 宝石のお店もあるし武器防具や魔道具のお店もあるみたいだ、ふむふむ……今度探検してみよう、もうちょっと綺麗な格好で……だいぶチラチラみられてたしね、早めに退散しておこう。

 

 南地区

 

 このエリアは獣人が多めな気がする、穴熊亭も中央広場の南地区際にある感じでお店は少ないが人口は多いかな? でもスラムみたいな感じもしないで結構綺麗な路地が続いてるようだ。

 そして亜人に関して言うと獣寄りな性質の亜人が多い気がする、耳や尻尾だけそれっぽい獣パーツなのではなく、顔なら顔はまんま獣だったり手が肉球だったりといった感じ。

 いろんな種族がそれに近い性質のままに暮らしてるからなのか、家の大きさがまちまちのようだ。

 

 中央広場


 中央の噴水を囲うようにたくさんの屋台が立ち並ぶエリアだ、食材や布、皮製品などなどいろんなものを売っていて焼き鳥もはずれの方で買ったんだ、そんな中床に布を敷いただけの露店、顔を隠すようにローブを纏った人が営業する露店でお目当ての物を発見した!


「あった! これ村にはなかったんだよなぁこれがたぶん【スクロール】ですよね! これいくらですか?」

「ん~? 坊ちゃんに買えるような値段じゃないんだがねぇ」


 けだるそうに見上げてくる白いマントを頭まで被った売り子さんは訝しげな雰囲気だ、若干鋭い視線を向けられた。


「う~ん、たぶん大丈夫だと思いますよ?」

「そうかいそうかい、当たりが当たるといいけどね、どれも一本小金貨1枚の博打さ、本当に払えるのかい?」

「え~っと、ではこの2本を貰います、はい小金貨2枚です」

「ほう……本当に持っていたか、当たるといいな」

「大丈夫ですよ、ではこの【クリーン】と【サーチ】を貰っていきますね」

「毎度あり……ん?」


 と店員さんが見上げた時にはすでに僕は立ち去った後だった。


「なんだったんだ? スクロールを判別する方法なんて無いだろうに……興味あるね、また来てくれたら聞いてみるか」


 ◇ ◇

 

 北地区

 

「ん~、さっきのお姉さん何族だろ? 顔が見えなかったからなぁ……手にそこそこ毛があったから獣人のなにかかな?」


 そんなことを考えつつ北地区を歩き回ってみた。

 こっちは人族が多めの居住地区みたいだが、加工品の工場みたいなのがちらほらあるみたいだ、小さい髭の人……イメージ通りだとドワーフ? あ、こっちには孫悟空っぽい感じの猿人がとび職をしてる、人寄りの亜人がこっちにいるのかな、あとお店は弓とか槍が多めかな、威厳よりも実用性の高い武具を置いている印象だね、村だと人とドラゴン系の魔物しか住んでなかったから新鮮だ。


 東地区

 

 ここは各ギルドや商店、厩舎など旅や冒険者の狩りに関係のありそうなものが集まっている、もちろん衛兵の詰め所やら医療所もこのあたりにある、街唯一の門の近くにあると利便性がいいという当然のような結果なのだそうだ、いろいろ回って最初にあった門兵さんに挨拶をしてなぜか引き()られた後、夕焼けが見える時間になって来たので家に戻ることにした。


「いやぁまさかいきなり【クリーン】と【サーチ】を見つけれるとは思わなかったよ、洗濯とか除菌とかないような世界だったからね、これで清潔になれそうだ……でも【クリーン】よりも【サーチ】が見つけられたのは良かったな、これがあれば採集系の依頼とか襲撃対策とかはもう格段に効率的になったり安全になったりするんだよね、予想では、村にいた人(竜)のギフトは見ることが出来たけど魔法とかスキルは持ってる人に見せてもらえないと再現はできなかったからね、明日会いに行ってみようかな」


 謎のスクロール売りに。

依頼を受けていない魔物の素材は買い取りは可能だが、討伐報酬とGPは付かない


【スクロール】魔力の込められた文字で書かれた古文書であり、読むと何らかの能力を手に入れることが出来るが、一度読むと文字は消えてしまう。

【クリーン】範囲内浄化

【サーチ】範囲内探知

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