プロローグ
僕は競馬が大好きだ。
こう言うとまるでギャンブル好きのようだがそれは違う。正確に言うなら競馬のレース観戦が大好きなのだ。
お金を賭けなくても、馬達がどんなふうにレースで走って勝ったり負けたりするのか、それを観るだけで僕はとてもワクワク、ドキドキしてしまう。
幼い頃に偶々観たテレビ中継されたレースを見て以来、僕をそこまで興奮させてくれるものは競馬以外にはない。
やがて、僕は週末は競馬観戦したり、録画しておいたレースを繰り返し観たりすることが習慣になっていた。
競馬なしの人生なんて考えられない、僕は本気でそう思うようになっていた。
そして今日は待ちに待った大レースである日本ダービーの日だ。東京競馬場の芝2400mで行われるレースで3歳の馬のチャンピオンを決めるといっていい競馬ファンは見逃せない重要なレースだ。
僕は競馬場ではなく自宅でテレビ観戦することにしていた。
テレビにはパドックの様子が映され、これからレースを走る馬たちの解説が行われている。
どの馬が勝つだろうかと僕の胸は高鳴り始めていた。
本場場入場そして返し馬が行われてレースの開始が近づいてくる。
それにともなって、僕のテンションも高まってくる。
そしてファンファーレが鳴り響く。