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45. リベンジ!

 休憩に来たミスノから昼頃には武器も一通り完成すると聞き、それまでの間太極図で遊んでいようと思う。先ず手を着けたのはラーメンケーキだ。

 しかし、予想外な事が起きた。イメージが違ったのか、ラーメンみたいなケーキではなく、ケーキの味がするラーメンが出来てしまった。


「何だよこの、ショートケーキを啜ってる感覚」

「美味しいはずのケーキが不味く感じますわ」


 私達には不評だけど、ゴールデンゴーレム三人娘は気に入ったらしい。小豆も珍しくゲームの手をとめケーキラーメンを啜ってる。

 他にも、焼き肉みたいなチョコや、茶碗蒸しみたいなプリンなどを量産。今度はイメージが上手くいき、見た目が似ているだけの物が出来た。


「これならお菓子の家も作れそうだよな」

「おお! 良いね、それ」

「あら、駄目ですわ。もちが全て食べてしまいますもの」


 ちらりともちを見てみると、そっと視線を逸らしラーメンケーキを啜るもち。作るなら別の場所じゃなきゃ駄目かもしれない。どっかにいい場所あれば良いけど。


 その後も変わり種や正統派のお菓子やら豪華なスイーツなんかを作りまくり、その都度試食を繰り返していたらもう昼食だと言うのに妙な満足感が出てきてしまった。素麺とか軽いものでも食べようかなとログアウト。午後からゴーレムコロシアムへリベンジだ。






「武器は家屋メニューのアイテムボックスに入れておいた。好きに使ってくれ」


 ログインして早々、部屋で待ちかまえていたミスノがそう告げるとベッドの布団にくるまり眠り始めた。そろそろモンスター用の部屋を作んなきゃならないかな?

 リビングに下り、サクラとともにアイテムボックスを物色してみると、各属性魔法強化の効果を持った武器や、打撃効果を持った物など様々なものがあった。魔法が使えない今、属性魔法強化の文字が虚しいよ。

 その中に特に効果も書かれていない、オリハルティンと言う武器があった。これがヤドリギを混ぜたものかな? これをフィナに装備させれば良いんだよね。


「ミスハルコンじゃ駄目だったんですの?」

「私に言われても困るよ。それになに? そのミスコンみたいなの」


 春に行われそうな名前だね。このゲームでもミスコンなんてやったりしないかな? モンスターも出れるなら皆を出場させてみたいな。


 フィナにオリハルティンを渡し、ヨーナが来たところでロマンの街へ移動。遂にリベンジの時だ!


「軋むビートに音を上げな!」


 随分省略されたセリフを言うタケルのロックゴーレムを速攻で倒し、続くウォーターゴーレムも素早く撃破。原初の澱みの魔法はかなり強力らしく、ビーム一発で決着がついた。


「轟くビートに痺れやがれ! サンダーゴーレム使いのマチル、行くぜ!」


 三人目の刺客はロックな格好をしたお兄さんで、そのゴーレムは電気で出来ているのか、バチバチと目に悪そうな奴だった。長時間観ているのも嫌な奴だけど、フィナのビームで一撃で撃破。もうこのままビームだけで突破出来そうだよね。


 その後も順調にプラントゴーレム、ポイズンゴーレム、エスパーゴーレム、ファイアゴーレムをビームで倒し、続くアースゴーレムはハイパー龍星拳で撃破。しかし、次に現れた九人目の刺客カンミの繰り出すアイスゴーレムは、それまでのゴーレムとは一線を画する実力だった。

 初手のビームは凍らされ、地面もスケートリンクのように氷結し慌ててフィナに空を飛ぶよう指示し、霰のように射出される氷玉を避けながら炎の魔法で反撃と、一筋縄ではいかなくなってきた。


「実力の違いに驚いているようだな。俺は十人目の刺客シガ。ビートを刻む鋼の肉体、私のマッスルゴーレムの攻撃、凌ぎきれる物ならやってみろ!」


 開始のブザー早々、凄いスピードで迫りマシンガンのようなパンチを繰り出すマッスルゴーレム。しかし、そんな苛烈攻撃も空を飛んで回避したフィナのビームにより終わりを迎えた。実力の違いに驚いたよ。


 続いての相手はゴーストゴーレム使いのキクノ。これもビームで一発と、特に苦もなく倒せたけど、次の相手が問題だった。


「俺の名はワタリ。ドラゴンゴーレム使いだ。俺に勝てばチャンピオン戦、気張っていけよ」


 妙な決めセリフも無く、激励のような言葉を掛けてくれたワタリの連れているゴーレムは、五メートルほどのスタイリッシュなドラゴン。 

 バトルはお互いのビームで始まり、激しいぶつかり合いは相殺。空中戦ではお互い負けず劣らずのスピードで所狭しとぶつかり合い、最早目視できないほどの高速戦となった。


 勝敗を分けたのは呪歌の存在だ。美しい旋律に動きを止めたドラゴンゴーレムを、フィナのハイパー龍星拳の乱れ打ちで勝利を決めた。


「バランスよく育てた良いゴーレムだ。だが、だからこそチャンピオンは強敵だ。心してかかると良い」


 このバトルは見応えがあったのか、観客席で見ていたヨーナとサクラ、師匠やタツノもご満悦のようでヒューヒューと口笛を響かせていた。

 それにしても、ワタリの最後の言葉だ。ここに来て、特性をコピーしてくる相手と言うのが現実を帯びてきたね。


「よくここ待て来たな、挑戦者よ! 俺はチャンピオンのグリーズ。最強のゴーレム、ミラーゴーレムが相手になるぞ!」


 グリーズの連れているミラーゴーレムは全身鏡で出来た、なんか気持ち悪い奴。しかし、その姿もフィナを映すと共に全く同じ姿へと変化した。


「君のゴーレムは、果たして自分と戦って勝利する事が出来るかな?」


 最後の最後で嫌らしいやつが出てきたよ、これなら特性をコピーしただけの方がまだマシだ。繰り出す攻撃は全く一緒。これじゃせっかくのオリハルティンも効果を発揮できない。原初の澱みの関係か、呪歌も効かず、同じ攻撃をして、打ち消しあう膠着状態。スタミナ勝負かと思っても恐らく無理だろう。相手は全く同じ存在、限界が来るのも同じな筈だ。


 するとフィナが動きを止めた。ミラーゴーレムも同じように動きを止めたとき、フィナの横にもちと小豆が現れた。


「こんな奴に苦戦なんてすんなよなバカが! お前がちゃんとしろよ!」

「ご主人様に言ったって仕様がないですよ。だからこそ僕達が来たんですから」


 なんだかんだでフィナの事を心配してるみたいな小豆はやっぱり優しい子だけど、なんで二人がいきなり現れたの?


「元が同じなんですから、一人がどこにいてもついて行けるんですよ。それでは、合体しましょうか」


 そう言って、光の玉になる三人。やっと念願の合体が見れるんだね! その光が混ざり合い、一つの光となり輝き出すと、そこには一体の黄金に輝くゴーレムがいた。昔懐かしい炭酸飲料のキャラクターのような、マッチョで全身タイツでも着たような姿のそれは、こちらに親指を立て顔も無いのに笑っているよう。なんか思ってたのと違う。

 するとウィンドウが現れ、この合体形態に名前が付けられるよう。よし、せめて名前は格好良くしたいし、ゴルドラーンにしよう。なんか頼もしそうだしね。


 ミラーゴーレムは再び姿が変わることがないのか、フィナの姿のままだ。今更だけどフィナを倒すのはちょっと気分が悪いけど、本人たちはやる気なのかオリハルティンを拳に取り込んで中腰に構えている。

 ミラーゴーレムは危険を感じたのか、猛烈なスピードで接近し剣を振りかぶった。しかし、ゴルドラーンの攻撃の方が早かった。繰り出した聖剣突きはミラーゴーレムを打ち据え壁に激突、その動きを止めた。

 鳴り響く終了のブザーに安堵するものの、キラキラと光り輝く粒子のようなもので形作られた聖剣突きの文字。そのネーミングはどうなの? 私が言えたことじゃないけどさ。


 終わって直ぐに受付まで転移させられると、おめでとうと言う言葉と共にトロフィーが進呈された。元の姿に戻ったフィナに手渡すと、満面な笑顔を浮かべ嬉しそうだ。もちと小豆は直ぐに帰っていったけどね。

 でも、あっさり過ぎない? もっと紙吹雪が舞うとかあっても良いと思うんだけど。称号を貰えたのは嬉しいけどさ。


「お疲れさん、師匠が宴会しようってさ。あの宴会場使うらしいぞ」

「お疲れ様ですわ。師匠とタツノはもう往きましたわよ。ところで称号とかありましたの?」

「うん、【Mリーグチャンピオン】が貰えたよ。効果は、ゴーレムを武器として装備出来るようになるんだって」


 武器の形は自由に決められて、ゴーレムの持つ能力を自由に使えるようになるみたい。これで憧れのファイナルアタックも使えるね!


「お前はどこに向かってるんだろうな」

「とりあえず宴会かな?」

「ハッピーな頭ですこと」


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― 新着の感想 ―
[一言] ( ̄□ ̄;)!!ドラゴンゴーレム 〇〇ゴーレムは、素材の名前だから、ドラゴンを使ったゴーレム( ̄□ ̄;)!! ドラゴン素材のゴーレム( ̄□ ̄;)!! え、かっこいい(//∇//)…
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