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101. 美味しい物は美味しく食べたい

ここから少し文字数減ります。ごめんなさい。

 紅茶で一服しようとリビングへ下りていくと、既にヨーナとサクラがショートケーキをホールごと食べていた。穴と掛けてるのかな?


「ウケ狙い?」

「ウケたか?」

「美味しそうだな、って思った」


 羨ましいと思い、サクラの隣にすわってショートケーキを出して食べ始める。ショートケーキの美味しさって、イチゴとクリームとスポンジのバランスだと思うんだよね。イチゴとクリームどちらかが多すぎるより、スポンジを基準にバランスよく重ねるのがポイントだと思う。私の理想だけど。


「ワープ装置って意味あんのか? 空飛んでけば関係ないだろ?」

「基本的にはそれでよい、だがあれを使わねば隠れ里には着けんのじゃ」


 ヨーナの愚痴に返事をしたのは、外から帰ってきたタツノだった。腕にぬーちゃんを抱いていることから、今度は見つけ出したんだろう。必死に前足を私めがけて伸ばすぬーちゃんが可愛い。


 そのままではぬーちゃんが可哀想なので、私の尻尾と交換してタツノには席について貰う。最近私の尻尾に触ってなかったけど、嬉しそうな顔を見ると我慢していたみたい。なにかあったのかな?


「それなら、ワープ装置の場所を把握した方が良いですわね」

「マッピングか? 大陸中っていうとめんどくさそうだな」


 腕に抱えたぬーちゃんを撫でながら、心の中でヨーナに同意しておく。確かに面倒臭いんだよね。あの大陸って、ほぼ森になっているから視界が悪いし、広いし。


「そんな面倒なことせんでも、地図を入手すれば済む事じゃ」


 地図? メニューのマップではないんだよね? 何処で手には入るのかと聞けば、それは精霊学園の購買部だと言う。あれか、1000ポイントで交換出来たやつ。必要ないと思ったら、まさか他の大陸まで乗ってるやつだったなんて。


「あれは一つの大陸の地図が、1000ポイントで交換出来ると言うものじゃ」

「つまり、一度地図を交換していればその事を知れた、って事ですわね」


 こんな事なら、交換できる分だけモンスター倒しとけば良かったな。って、そうだマルンのドロップ品があった気がする。何も考えずポイッと、家屋メニューの方のアイテムボックスに詰め込んでたから忘れてたよ。


「あった、精霊学園行ってくるね」

「お土産よろしく」


 あそこ駄菓子屋みたいだったし、ポン菓子でも買っとけばいっか。


 学園の前に転移し、そのまま学園内に入ると一人で来たことに後悔する羽目になった。


 腕を掴み必死な目つきでお菓子、お菓子と呟く可愛い女の子は怖すぎる。凄い勢いで動かされる羽根が、その恐ろしさに拍車を掛けてるよ。

 一度転移で外にでて直ぐにメイリルに通信を繋げると、ネットワークで騒ぎを聞きつけたのか直ぐに転移してきてくれた。


「一人で来たら駄目ですよ、精霊のAIは特に欲深いんですから」

「ごめんなさい」


 欲深いっていうのは、メイリル達の事を見れば良く分かるんだけどさ。流石にここまで飢えているとは思わなかったよ。


「運営がちゃんとしてくれればいいのに」

「それは駄目です。飴を貰いすぎては、ゲームが成立しなくなっちゃいますからね。目的を持たせないと駄目なんです」


 ゲームが成立しないって、あぁプレイヤーが居なくても良くなっちゃうのか。目的意識がないと駄目になるなんて人間臭いね。

 それでも何もないと可哀想だと、精霊達はお小遣い制になっていて、一部の不満はバーゲンなんかをして発散させているみたい。


 購買部への道のりは安全そのもので、周りからは羨ましい視線が飛ぶものの、掴みかかったりという事はない。太極図持ちがもっと増えれば良いのに、優しい人に限るけど。


 購買部に着き、マルンの羽根をポイントに交換して貰うと、得たポイントは1000000ポイント。百万って流石、隠しボス。普通に戦えば、相当強かったんだろうね。


「通信アンテナを交換しておくと便利ですよ」


 メイリルの説明によると、通信アンテナはモンスターと通信出来るようになるルームアイテムみたい。主に人型モンスターとしか出来ないけど、翻訳系の称号を持っていれば、それ以外のモンスターとも通信出来るようになるそう。


 一つ50000とお高めだけど、今の私にとっては安く思えてしまう。余分に三つくらい交換しておこうかな、欲しい人がいたら上げたいしね。


「ちょっと寄り道して行こっか、おすすめな所ある?」

「デートですね、おすすめと言えば勿論あそこです!」


 地図の交換も終わり、どうせなら屋上を散策しようかとメイリルを誘いここの生徒何だしと、おすすめの場所聞いてみる。

 見るからにノリノリになったメイリルなら、どうせお好み焼きか焼きそばだろうなぁ、なんて予想してみたけど、辿り着いたのはそのどちらかでもなかった。


「カレーハウス? メイリル、カレー好きだったの?」

「このカレー屋は、何にでもカレーを掛けてくれるんです。お好み焼きでも、焼きそばでも、かき氷でも」


 やっぱりメイリルは、メイリルだったなんて呆れていても、最後のメニューは聞き捨てならない。それ絶対溶けるよね?


 店に入って驚いたのは、満席に近い程の人気ぶりと、そのメニューの多さだ。何にでもカレーを掛けると言うのは伊達ではないらしく、フルーツの盛り合わせなんかは絶対遠慮したい。


 メイリルは焼きそば、私は普通のカレーライスを頼むと、私の前に現れたのは一見普通のビーフカレー。

 でも味は最高だ。程良いスパイスの刺激と野菜の甘み、牛肉の旨味溢れる油が見事にマッチしている。堪能したところで欲が出てきてしまった、かき氷を頼んでみたいと思ってしまった。

 メイリルがやめた方がいいと忠告する中、挑戦は大事だし、持ち帰りオッケーの張り紙があるのを良いことに注文。私の前に出されたそれは、確かに削った氷にカレーが掛けられた物だった。


「カレーが冷えて嫌な感じ」

「だから、言ったじゃないですか」


 強靭な氷だったのか、溶けることもなく逆にカレーを冷やしているそいつのお陰で、油が固まったような嫌な感じが凄い。


 これをヨーナ達のお土産にしよう。


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― 新着の感想 ―
[一言] カレーの熱で溶けない氷………………………… 真夏の味方?
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