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新たなる提督(その3.7)

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 3月28日午前10時5分、ARゲームのゲリラロケテを見学する為、大和やまとアスナはボーリングのピンが特徴なアミューズメント施設に入店した。


「ARゲームというからには、ARパルクールの様な物を考えていたが――」


 大和がロケテの行われている場所へと向かうと、そこにはロボットシミュレーターを思わせるような大型筺体が4台置かれていた。


 どうやら、これが今回ロケテストが行われている機種らしい。


 過去に別のタイトルで展開されていた物にシステムデータを変えたような物ではなく、新規タイトルの様だが……。


「それよりも、あの時の人物が気になる。何かの前触れでなければいいが」


 ゲリラロケテの機種が目当ての物ではなかった為、大和ノ興味は先ほど目撃した人物の方に変わっていた。



 同日午前10時10分、アミューズメント施設の外に出た大和を待ちかまえていたのは、見覚えのあるような黒マント集団だった。


「貴様のような奴に負けるとは――」


 残っていたと思われる最後の1人も気絶し、ある人物が黒マントをはぎ取ると、その正体は意外な勢力だったのである。


「あの連中は確か――!?」


 大和が迂闊な一言を叫んだおかげで、マントをはぎ取っていた人物に気付かれてしまった。


 その人物はARアーマーと言うよりは、特殊なマシンと合体したようなアーマーを装着している。


 ARバイザーのメットは確認出来るが――どう考えても、それ以外が見た事のないARガジェットで構成されていた事に、大和は驚きを隠せない。


「その腕は――アガートラーム?」


 ARアーマーの人物も、大和が装着しているガジェットに警戒をしているように思える。


「お前も超有名アイドルの刺客か!」


 思わず大和はアガートラームを起動し、ARアーマーの人物に殴りかかろうとするのだが、それを止めた人物は――。


「両者とも、そこまでだ!」


 姿を見せた人物、それはアキバガーディアンとは違った提督服を着ている人物だが、若干ボロの様に感じられるマントに固めが眼帯と言う女性幹部が大和の目の前に姿を見せた。


「佐倉提督!? あなたがどうして?」


 ARアーマーの人物も、佐倉さくら提督の出現で、攻撃態勢を解除する。更に言えば、佐倉提督はステルス迷彩で姿を隠していたと言う。


「どうしてではないだろう――阿賀野」


 佐倉提督はARアーマーの人物が阿賀野菜月あがの・なつきであると即座に見破る。それに加え、佐倉提督は阿賀野に事情を説明し始めた。


 それは、花江はなえ提督が遅れている件に関してだった。どうやら、事態は想定以上にひどくなっているらしい。



 同日午前10時15分、佐倉提督は大和にも事情を説明する。


 襲撃してきた勢力、それはいわゆるマッチポンプでひと儲けを行おうと言う動きがあるのでは――という事だった。


「マッチポンプ? それはアキバガーディアンに言えるわ」


 大和は佐倉提督の話も聞いた上でマッチポンプ疑惑はアキバガーディアンにもあると考えていた。


「これが、その証拠よ!」


 大和が見せたタブレット端末、そこに表示されている画像は榛名はるな・ヴァルキリーの物である。


「その人物は何者だ?」


 しかし、佐倉提督は榛名の事を全く知らない。遊戯都市奏歌の話も最近になって花江提督から聞いたばかりであり、全てを把握した訳ではない。


「私も覚えがない。エクスシアに類似したARガジェットを持っているようだが――」


 阿賀野はエクスシアに類似したガジェットデザインから、そちらの路線を予測している。しかし、大和は知らないという二人に対して別の画像を――。


「これでも、アキバガーディアンが無関係と言えるの?」


 大和が見せた画像、それは榛名のARガジェットにデジタルプリントされた紋章だ。アキバガーディアンの隼をモチーフとした物に見えるのだが――。


「なるほど。そう言う事か」


 佐倉提督は紋章を見て、何か引っ掛かる物を感じていたのだが、それが確信になった。どうやら、この紋章はアキバガーディアンとは別物の紋章らしい。


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