birthday!
6月22日
「ねぇ、今日って菜々子の誕生日じゃない?」
羽那は後ろに何かを隠している。
プレゼントが見え見えだ。
「正解!」
「おめでとう!!」
菜々ちゃんと羽那は声をそろえて言った。
「菜々ちゃんもこないだ誕生日だったがいぜね。」
菜々子が言う。
「うん。」
「えー!ななちゃん誕生日やったが?!」
「うん。11日。」
「わかった。今度プレゼント買ってくる。」
やる気満々の羽那。でもふざけた菜々子は・・・
「菜々子もうプレゼントあげたもーん。すごいやろ。」
わざとらしく自慢する。
「私だって知らんだもん。あ、ごめん・・・。」
「いいよいいよ。菜々だってそんなに気つかわなくっても。」
やさしすぎる。
そして声もしゃべり方もかわいい。
だが次の日、羽那は親にもう誕生日過ぎた子に
プレゼントをあげるのはだめだと言われ
菜々ちゃんの分を買わなかった。
「あのさ、私らっ同盟組んで親友になったわけじゃん?
だからその記念としてバッチ作らんけ?」
「いいね、いいね!どこでつくるが?」
ごもっともだ。そこに羽那が提案を出す。
「隣町の方にいろんな物作れるとこあるよ。
PC使って絵描いて、それを下敷きにしたりうちわにしたり
もちろんバッチも作れるよ。」
「そこいこうよ、ねぇ!」
「でもいつ行くけ?」
菜々子はどうもテスト期間を気にしているようだった。
「テスト終わってからやねぇ。」
「菜々ちゃんは頭いいから・・・・」
「ダメダメ全然よくない!」
「羽那も十分いいけどね!」
「ケッ!どんなもんじゃい!」
しかし、実際にバッチを作るのはまだまだ先の話。
そして、この物語が終わるのもまだまだ先の話・・・・