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  作者: NA³
ハジマリ
1/4

出会い 校内写生大会《1》

この日、私達は出会った。

その出会いは風に乗って、ゆっくり私たちのそばに舞い降りた。

これが運命というものなのか神様のいたずらなのか。


5月23日 校内写生大会

「起立。これから校内写生大会の開会式を始めます。

 気を付け、礼。」

ある年、富山県射水市の中学校に入学した。

そしてまだ入学から2か月もたっていないが

この日は私達にとって世界で1番の記念日となった。

「それでは、1年生はグラウンドへ移動しましょう。」

司会の指示から私たちは移動する。

「どこで描くん?私この辺がいいがいけど。」

菜々子

小学校2年生から続けてきたバレー部に入っている。

彼女の腕は相当なものらしい。

「羽那はどの辺がいい?」

「菜々子がその辺でいいなら、私もいっしょに描くよ。」

羽那

あまり運動が得意ではないので

吹奏楽部に入り、トランペットを吹いている。

くちびるが定着せず、まだうまく吹けない。

「この学校ってよく見たらきったないよね。」

まだ学校が建って5年もないが

相当な不良校だったので、ずいぶん汚れている。

「ほんとやね。だって不良校だし。」

菜々子があたりまえのように言う。

「そっか、でも最近だいぶ落ち着いてるよね。」

「そういえばそうかもね。」

すこしおしゃべりも交えつつ、

1時間が過ぎた。

「私もう飽きた。ちょっと遊びに行ってくる。」

羽那はそういってどこかへ行った。

「菜々ちゃんとこ行こう。」

菜々ちゃん

この学年には菜々子が2人いる。

だからみんなは菜々ちゃんと呼ぶ。

「あ、羽那ちゃん。おはよう。」

彼女は羽那と菜々子とは小学校が違う。

中学校に入って初めて知り合った。

部活が一緒だった羽那はいつの間にか仲良くなっていた。

担当楽器はトロンボーン。

菜々子とはまだしゃべったことがないらしい。

「なんか私飽たから遊びに来ちゃった。」

「えへへ。」

またいつものように笑返してくる。

そのステキな笑顔は人の心をひきつけていたのかもしれない。

すこし天然なところもあり、かわいい。

「あーそろそろ菜々子んとこ戻るね。」

「うん。また来てもいいよ。」

「もちろん。なんならお昼こっちおいでよ。

 今日はせっかくお弁当なんだからさ。」

「ありがとう。一緒に食べる。」

羽那はまた菜々子のところへ戻った。

「お、お帰り。菜々子もうだいぶ進んだよ。」

「わお!すっげー進んでんじゃん。」

「わたしまだ全然だよ。てゆーかうま!!」

「んなこと言わんでいいから!そんなんゆーたら羽那だって激うまじゃん。」

「ヘイヘイ、もっと私をほめたたえてくださいな。」

「アハハハハ・・・」

菜々子は小学校の時からクラスの人気者だった。

羽那とは学年で1番仲が悪かった時期もあったが

高学年に入ってから急に仲良くなった。

途中羽那と菜々子の間にどうしても壁を作ろうとするやつが現れたこともあった。

しかし最終的に羽那と菜々子は親友となった。

「あ、ねぇねぇあそこにいる先生めっちゃ真剣じゃね?!!」

「ほんとや!わたし先生んとこ行ってみようかな。」

「えーやめとけば?菜々子だったら行かないよ。」

「なんで?!」

「・・・なんとなく。」


そして時間は過ぎ、お昼休憩となる。 

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