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三話 模擬戦
遅くなってすみません!
「わ、わたしと友達になってください!」
あの日、声を震わせながら、目をギュッと瞑って差し出してきた手を握った時から、俺の運命は変わったのかもしれない。
さて、啖呵を切ったのはいいけどどうしようか。
本気でやるのは構わないが、全力でやるのはまずい。
この国に召喚されて、確認できたけど王や臣下達、好意的に見てくれる人もいた。
しかし俺たちをよく思わない人がいるのも事実。
だから俺はある程度戦えることを見せつつ、限界を見せてはいけない。
戦えないのが分かったら、俺たちの扱いに何があるか分からなくなる。
それに遥が見てるのに負けたくはない。
よって戦い方は決まった
ある程度強さを見せつつ、底は見せないように戦わないと。
「試合始め!」
試合開始の合図と同時にすたすたとハリスに向かって歩き、その間に構えている大剣の長さにおおよその見当をつける。
そして右側頭部にそのまま蹴りを放つ。
すいません。
三人称じゃありません。