俺だけログアウトできない!〜このVRゲーム何かがおかしい〜
注意:本作は地震及び津波に関連した描写があります
──西暦2068年4月3日17時30分
買ったVRゲーム機を遊んでみることにした。
とりあえず、【ウルトラ・バトルライン】っていうソフトが最初から付いてたから、やってみるわ。
ってことで、VRゴーグルつけてみた!
で、電源入れた瞬間、なんか馬鹿でかい音が響いた、耳壊れるかと思った。起動音キショすぎるだろ。
なんかすごい振動も伝わってくる。
「おい寛人!危ないぞ!」
うるさいな父さん、大丈夫ちゃんと周りにぶつからないように気をつけるから
てか、いきなりゲーム始まったわ。
おっすげぇ、没入感がえぐい、ゴーグルつけてる感覚ないな。
ん?これはどう言うロケーションだ?なんかThe・地獄みたいなとこなんだが。
てか、俺以外にもプレイヤーいっぱいいるじゃん!パッと見1000人はいるんじゃないか?
てかこれどう言うゲームなんだ?銃持ってるしシューティング系か?
とりあえず他のプレイヤーのとこ行ってみるか。
「すみませ〜ん!これどう言うゲームなんですか?」
すげぇ、これそのまま会話できる系か。
「僕もよくわかんないんだが、シューティングゲームらしい」
「あ、俺ヒロトっていいます!」
とりあえず自己紹介してみたけど。
「ヒロトか、そういえば僕の息子の名前もヒロトだったな、ああ、俺はヒロミツだ」
「へぇヒロミツさん、そういえば俺の父もヒロミツって名前なんすよ、こんなことってあるんすね」
てか、もしかして父さん本人か?
いや、そんなわけないか
「ヒロト!モンスターが出たぞ!」
おお、なんかお化けみたいな見た目の敵出てきた。
おおすげぇ!銃撃つの楽しいな。
「とりあえずここは全部倒したな」
てかヒロミツさん銃撃つの上手いな。
……で、30分ぐらいそのまま敵倒しながら進んでたんだが。
「あれがボスではないか?」
ヒロミツさんが何か見つけたみたいだ。
うわっ、なんかケロベロスみたいな奴いる!
でかい、とにかくでかい。
「あのケロベロスをどう倒せばいいのかな、難しいな」
「てか、そういえばめっちゃプレイヤー増えてね?」
なんか、さっきと比べて明らかに増えてんだよな。
「1万人はいるみたいだな、今日発売されたばっかりだし、ようやく起動したんだと思うが?」
1万人?いきなり増えすぎじゃないか?おかしいだろこのゲーム。
「みんなで協力すればあんなボスも余裕だよな」
プレイヤーの大体1/10ぐらいがケロベロスに群がってる。でもケロベロスがまだ死なないよな。
体力バーまだ2/3はあるし、てか攻撃力高すぎだろ、みんなどんどん消えていってる。
3つ顔あって全部違う攻撃してるな。火吐いたり、毒ガス噴射したり、噛み付いたり。
「そういえば、殺された時ってどこにリスポーンされるんだろ」
その辺考えてなかったし、ヒロミツさんだったら知ってるのかな。
「これ、確かすごい高難易度ゲームって宣伝されてた気もする、ゲームオーバーは強制ログアウトだそうだ」
「いや、それめっちゃだるい奴やん」
「僕たちもそろそろ行くぞ!」
「ちょっと待てよ、ここから攻撃でよくね!」
銃だし近づく必要ねぇじゃん、まぁなんか近づいた方が威力上がるらしいけど。
「確かにそうかもしれないな」
……で、30分ぐらい撃ち続けてようやく倒せた。
「僕はなんだか疲れたし……一回ログアウトするよ」
ヒロミツさんがゲーム出ちゃった。
てか、俺も疲れたし一回ログアウトするか。
「ん?これどうやってログアウトするんだ?」
は?ちょっと待てヒロミツ!どうやって抜けたんだ。VRゴーグル外れねぇし、なんだこれ。いきなり怖くなってきた。
「まぁいいや、ちょっとだけ頑張ってみるか、もう晩飯の時間なんだけどな」
で、また30分ぐらいお化けみたいな見た目の雑魚敵倒しながら適当に進んでた。
歩いてたら、いきなりラスボスみたいなやつ出てきた。
「私は閻魔大王だ!ここを通りたければ私を倒せ!」
うわ、喋んのかよ!てか閻魔大王ってキャラ選が渋いな。もっとなんかあっただろ。
てか、マジでこいつラスボスっぽいんだけどボリューム酷すぎるだろ。
まぁ、このモードはおまけで、PvPがメインらしいけど、にしても手抜きすぎだろ。
てか、いつのまにか人めっちゃ消えてんだけど。てか、俺しかいなくね?
1万人ぐらいどこいったんだよ。
まぁいいや、こいつぐらい俺でも倒せそうだ。
「よし、貴様に罰を与えよう!天誅!」
うわっ、なんか攻撃されてる!
なにこれ、どういう攻撃?なんか上から大量の刃物降ってきてるんだけど。
待て、あいつその場から動いてなくね?
じゃいいや多少のダメージは気にしなくていいから狙ってみるぞ!
で、狙いを定めて一発撃った!
頭部狙撃成功だ!クリティカル入って即死するのか!
こっからは川が流れてるな!
なんか船とかのギミックあるのか?
……で、5分ぐらい歩き回った結果、
ようやく船見つけた。
で、船に触った瞬間、選択画面出たわけ。
いきなり没入感削がれるな。
EXステージ:Heaven に挑戦しますか?
※挑戦するには追加コンテンツの購入が必要です(¥6)
ん、なにこれ、6円?6円ってそんな中途半端な数字あるか?てかこんなクソゲーに一銭も渡すわけねぇだろ。
……で、いいえをクリックしたんだけど
待て待て、エンドロール入り始めたぞ!
ただのクソゲーじゃねぇか!最初から入ってるソフトのボリュームってこんなもんか?いやおかしいだろ。
てかスタッフの名前か?なんか多すぎないか?1万人ぐらいいるぞ!いやもっとか。
あれ?今一瞬、父さん──吉田宏光の名前が見えた気がしたけど気のせいだよな。
ん?なんか最後にでかい文字書いてあるな。
……本日の…犠牲者?は?なになにどう言うこと?本日の……犠牲者ってマジでなに!?
え?なに?これホラゲーだったの、もしかして?
あれ、なんか誰か喋ってる?
「【冥途の道】の蘇生試練クリアおめでとうございます!どうぞ現世をお楽しみください!」
だからこれはなんなんだよ!てか、冥途の道ってなんだ、
あれ、なんか意識が……
……で、目が覚めたら深夜だった
「ここ……どこだ?」
「おい、寛人君!意識はあるか!?」
え、叔父さんじゃん!?なんで俺の部屋にいるんだ?いや、ここどこだ!
「そりゃ意識はあるけど!」
「おい、寛人君が意識を取り戻したぞ!」
え、てかここ病院じゃん!え、なんで、てか俺めっちゃ重体じゃね?なんかめっちゃチューブみたいなの繋がれてるし。
「なにがあったんだこれ?」
「覚えてないのか?地震が起きて、家の下敷きになってたんだよ」
「ちょっと待て、どういうこと?大地震?」
「もうすぐ寛人君も死ぬところだった、宏光が守ってくれなきゃ……」
叔父さんが泣きそうになってる。
「てか、父さんは大丈夫なの?」
「いや、それは……」
叔父さんが答えてくれない。まだ見つかってないのか。
「なんで、そんな大きな地震が」
「南海トラフが……ついに起きたんだ」
冷静になると、急にラジオの音がはっきり聞こえるようになった。
「……繰り返します、午後6時ごろから太平洋沿岸の広い範囲で津波が観測されています。一部の地域では、30mを超える津波が到達したとの情報も入っています。沿岸部にいる方は、引き続き高台など安全な場所にとどまってください……」
「津波でもう1万人ぐらい死んだそうだ」
てか、俺がプレイしてたはずのゲームはなんなんだよ。夢だったのか?それとも……
待て、じゃあヒロミツさんは……
というか、そういえばゲームが始まって30分ぐらいでいきなり1万人ぐらい増えて、結局みんないなくなったけど、あれってもしかして……
ん、待て、ヒロミツさんってもしかして……
なんで、なんで俺だけ生き残ったんだよ。
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