3話
下校中バス停に着くと、榊原の姿があった
「よ、よう榊原」
「あ、川本くん...」
お互い沈黙状態になり気まづい空気が続く。バスが来るのはあと5分後だが、相手を意識しているからか余計長く感じる
「その、昼...さ、つまらなかった?」
俺は昼一緒に過ごしていて気になった事を質問する
「いえ、楽しかったですよ」
「そ、そっか。良かった」
そしてまた気まづい空気が流れる。
そういえば、榊原って気になるやついるって言ってたよな...
「...」
「あのさ、榊原って料理苦手って言ってただろ?俺1人暮らししてて、料理とか得意でさ。もし良かったら今度俺の家で一緒に練習するか?」
あれ?俺は何を言っているんだ?
「え?でも...」
榊原は困ったような表情をする
「あ、料理以外は何もする気はないよ。それに気になるやついるんだろ?奏も言ってたけどさ、恋愛において胃袋掴むのはとても大事だと思う」
今日初めて会話した子を家に誘うとか無茶苦茶すぎるだろ。何でこんな焦ってるんだ俺は
「...2人きりですか?」
「まあ...そうだな」
終わった、さようなら俺の初恋
「えっと...本当に良いんですか?」
「え?」
え?
「?」
彼女は頭に?を浮かべる
「あ、ああ!もちろん、上手くなるまでいつでも暇な時に料理の練習付き合ってやるよ」
当たり前だが変なことをするつもりは一切ない
「その...えっとじゃあ、よろしくお願いします...?」
彼女はそう良い頭を下げる
今日初めて会話したばかりの異性の家に誘われて行くのはやばいだろ
「榊原は大丈夫なのか?一応異性だし...もちろん変なことするつもりはないけど」
「山本さんと仲いいとの事なので...それに今日お昼一緒に食べて多分良い人だなって思いました」
それにしてもだろ...普通は絶対断る。もしかして引っ込み思案なのもあって、断りづらいか...?
「嫌なこととか、全然そういうのは嫌って言ったり断ったりしてもいいんだぞ?」
「大丈夫です...あ、バス来ましたね」
「そう...だな」
ほかの男にもこんな感じで誘われたら行ったりするのかな。普通に考えてやっぱり初めて会話したその日のうちに相手の家に上がる事は絶対無い
(焦りで馬鹿みたいな提案しちゃって終わったと思ったけど...まあ結果オーライかな)
その後、お互い何も会話はせずそれぞれ帰路に着いた
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奏目線
次の日
「あ、とあちゃん!おはよう」
学校に向かう途中とあちゃんを発見した
「山本さん、おはようございます」
とあちゃんも笑顔で挨拶を返す
「昨日なんも変なことされなかったー?なんかされたら言ってねっ。私がしばいとくから」
「大丈夫ですよ!あ、でも...」
「ん?どうしたの?」
「今度、川本くんの家で料理を教えてもらうことになったんです」
「はぁぁぁぁぁ!?なにそれ!本当なの?」
「は、はい...料理上手くなりたいですし、それに昨日のお昼、私気になってる異性が居るって言ったじゃないですか」
「あー!言ってたね!」
もしかして...違う...よね?
「実はその気になってる異性っていうのは...」
不安により心臓の音でいっぱいになるがそれでも奏は集中してとあちゃんの言葉に耳を傾ける
「榊原くんのことなんです」
そして、ここで1番出て欲しくなかった名前が出てしまった
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