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02:死神、大学に潜入!心ごと奪う計画を実行。


 しっかりと服装を整え、教室前で待つ。

 「ふむ、これでよい……」

 手鏡で自分の顔を見ていたら、教室から教員の声が掛かる。

 「それじゃ、入って来なさい」

 「分かりました」

 教員に呼ばれ、教室の扉を開けた途端黄色い歓声が俺様を包む。俺様はにやけそうになる顔を引き締めながら、黒板前に立つ。

 「今日から入学することとなった”神条 シオン君”だ。みんな仲良くするように」

 「どうも神条 シオンです。よろしくお願いします。」

 俺様が一礼すると、また黄色い歓声が響いた。

 ……ふふふ、それもそうだろう。今の俺様は人間の女性が好みそうな風貌をしているのだからな。

 サラサラな銀髪にきりっとした眉毛、吸い込まれそうな赤い瞳にすらっとしながらも筋肉が浮かび上がる程のアイドル体質。全てがパーフェクトで出来上がったこのイケメン死神ごと神条 シオン(ゼウス)様に魅了されない女性など存在しないのだ!

 どうして俺様が大学に来たのか、その理由はたった1つ。

 教室の中から目当ての人間を探していると、教室の窓辺近くで寝込んでいる女性を発見した。

 ……授業中だっていうのに、こんな時でも寝ているのかあの娘は。窓辺から日が差し込む中、すやすやと気持ち良さそうに眠っている佐藤 智美が居た。

 この一ヶ月身体が動けなかった時間を活かし、もう一度魂を狩ることを考えていた俺様は佐藤 智美が居るこの大学に潜入して、この娘の()()()奪う計画を実行することに決めたのだ!こちらから魂を取れないなら、あちらから捧げるようにすれば良い。

 さすが俺様、恐ろしきながらも素晴らしい計画よ……。

 俺様はさっそく教員に催眠魔法を掛けて佐藤 智美の隣に行かせるように仕組んだ。

 教員は俺様の魔法に掛かり、俺様の仕組んだ通りに行動を行った。

 「それじゃ神条くんは佐藤さんの隣ね」

 「分かりました」

 言われた通りに行うフリをして、佐藤 智美のいる席に行ってその席に座る。座った振動で起きたのか、ゆっくりと顔を上げて俺様を見た。それに対し微笑みで返し、礼儀正しく佐藤 智美に話した。

 「起こしちゃってごめんね、今日から入学することになった神条 シオンです。よろしくね、佐藤さん」

 「えっ、ああ!えっと、よ、よろしくお願いしまひゅ」

 寝ぼけながらも俺様に舌足らずで返す佐藤 智美は自分の発音の悪さに赤恥をかいていた。装ったイケメンを演じるようにクスッと笑うと、笑われたことにさらに顔を赤くしていく。

 ……普段だったら催眠魔法をかけてしまうのだが、魔法をかけた上での魂を取るのは()()()()では禁止されている。

 相手がこちら(死神)に望んで捧げるのなら、条約には違反されない。その為にはこの娘が俺様を心から望んで、捧げるようにしなければならない。

 だが、今の俺様は超絶のイケメン(そうじゃなくてもイケメンだがな!)惚れない女性などいない。

 あの時は酷い目に遭ったからな……これからはじっくりとその心と身体ごと”魂”をいただかせてもらうぞ。


 覚悟しろ、佐藤 智美!

 

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