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第三十七話 作戦開始

 ファビオの後ろに付いて先生達が集まっているところに歩いて行く。俺が話しても簡単に却下されてしまうだろうが成績優秀で人望があり侯爵家だが実は国王の隠し子と言うバックボーンがあれが無下には扱われないと信じたい。


「先生方宜しいでしょうか」

「どうしたファビオ、あの事なら心配するな」


 此処に残って防戦をするつもりのバーレント先生は鎧を身に付けながら弓矢の手入れをしていた。


「そうでは無いんです。彼が面白い案を思いつきましてね、少し検討していただけないかと思ったのです」

「無駄だと思うが話してみろ」


 ファビオが真剣に話すと、同じくここに残る予定のレオパルド先生がその話に食いついた。


「なぁそれならいけるんじゃないか」

「落ち着けレオ、生徒が見ているんだぞ」

「すまない、つい希望が見えたような気がしてな」


 レオパルド先生はもう生き残れることが出来ないと覚悟をしていたようだが、ファビオの話でその覚悟が揺らいでしまったようだ。


 そうだよな、いくら生徒の為でも本音は死にたくないもんな。


「ただ悪くない案かも知れんな」


 ただ時間は待っていてくれないので船の方に向かう先生と生徒たちは地下に移動を始めた。するとファビオが話しているのが気になったのかマルセルが場違いな大声を上げる。


「ファビオ様、何をしているのですか、移動しますよ」


 直ぐに引率の先生がマルセルの頭を叩く。


「余計な事を言うな。馬鹿者」


 そしてディルク達は俺の方を見て合図を送って来るが俺は笑顔で手を振り見送った。エリサはこの事で例の事を許してくれたのか心配そうな顔をして手招きをしているがそれに対しても笑顔で見送る。


『いいのか、どう見ても呼んでいるぞ』

『あのさ、どのみちエリサを助ける事はしないんだろ』

『当たり前さ、助けて何の思があるんだ』

『へいへい、だけど最後まで付き合って貰うからな』


 エリサ達が消えて行った方をじっと見ている間にファビオが細かい作戦の内容を此処に残る予定に全ての先生に話した。


「本当にそんな事が出来るのかね、もしそうであれば奴等を足止めする事が可能かも知れんが、屋上にいる者はどうやって脱出するんだ? やはり……」


「違いますよ先生、ほらっユリアス、ここからは君の番だろ」

「あぁ悪い、あのですね実は使い魔がいましてそれに掴まって船に合流するつもりです」


「魔獣か、それが何処にいるんだね」


 アビスに姿を現して貰うと竜種と言う事で驚いた表情と、あまりの小ささに心配している様な表情を見せている。


「俺達が掴まって飛べるのか?」


 バーレント先生は他の先生と残ってアビスに掴まるつもりらしいが、それにはアビスが馬鹿にしたように吐き捨てた。


『アホかこの人間は、馬鹿みたいにデカいこいつを運べるわけないだろうが、この私の身体を見てしれが分からん馬鹿ならばこの場で殺してもいいよな、なぁ』


『今はそんな場合じゃないから黙ってくれよ』


「先生、申し訳ないんですけがアビスは竜ですけど子供ですから先生方の重さがあると飛ぶことが出来ません。それに船の見張っている敵を殲滅させるためにも先生達の戦力は分散しない方がいいんじゃないですか、こっちは籠城していると見せかけるだけなので僕が残りますよ」


「お前だけだとあれだろ、すぐばれるんじゃないか?」


 その事も考えてある。もう1人は魔法の種類が大事なので俺としては白髪がいればいい。


「あっいっけね、もう地下通路を歩いているじゃないか」

 

 急いで追いかけようとするとその手をファビオがしっかりと掴んだ。


「何を言っているんだね、その役目は私がやるに決まっているだろう」

「ちょっとそれは駄目だろ」


 ただでさえ侯爵家なのに国王の息子だと知ってしまったのだから危険な真似をさせられる訳はない。それは先生達も同じだったのだがファビオは意外に頑固だった。


「私はね威力はさほどではないが魔法の種類は多く使えるんだ。それに船の所にも敵がいるのだから向こうに戦力を集めないと駄目じゃないですか、良いですかもう時間はありませんよ、早く先生方は向かって下さい」


 それだけ言うとファビオはらせん階段を走って登り出した。こうなったらもめる場合では無いので下準備を先生方にお願いしてからファビオの後を追いかける。


『私もそれを撒けばいいんだな』

『適当でいいよ、どうせ上から魔法で拡散するからね』


 すると俺達の背中にバーレント先生の声が突き刺さる。


「本当にいいんだな」


 それ以上行ってしまうと敵に聞かれる心配があるのでバーレント先生は言わなかったが、俺は黙って頭を下げてそのままファビオを追いかけた。



 ◇◇◇



 屋上に登ってから【ダークアイ】で見渡すと木々のすき間から敵の姿がチラホラ見えている。


 投降を期待するなら隠れてないで見えるところにいればいいのにな、意外と慎重な奴らなのかも知れないな。


『ユリアスよ準備が出来たぞ』


 アビスの声が聞こえたので吹き抜けの1番上から下を覗き込む。


『やってみるよ、ウインド』


 1階に風が満遍なく風が回るように何度も魔法を掛け続ける。


『良い感じだぞ、もっと唱え続けるんだ』

『OK。解除しないから上手くいくかもな』


 昔に本で読んだ薄い知識で勝負する事になるので心から成功するように願っている。

 

 

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