「私」が死にたどりつくまで
命は親からもらったギフトだとみんな言うけど、もらった人が嬉しいかは別だと思う。
高級ブランドの絶対着れないデザインの服をもらった時と同じ。
そんなこと言ったら怒る人もいるんでしょう。生きたくても生きられない人がいるんだからとか言って。
私は生きたくても生きられない人をたくさん見てきた。
見ても感情は動かなかった。
生きたくないけど、死にたいわけじゃない。
私はとんでもない田舎に生まれました。東京の大学を卒業して公務員をしている父と、東京の大学を卒業して看護師をしている母から。
2人は大学卒業後田舎に帰り、そこで出会って結婚したそうです。私は3人姉妹の長女です。
第一子ということもあって、みんなとても喜んでくれたみたいです。特別裕福な訳ではないですが、なにかに不自由したことはありませんし、休日はいろんな所に連れて行ってもらいました。
父は育児にとても積極的な人でしたし、母も仕事と家事を完璧に両立できる人でした。
世間的には理想の家族なのではないでしょうか。
そんな温かい家族に囲まれて育ちながら、今のような思考に至るまでにはたくさんの出来事がありました。
小さい時から順番に「私」を振り返ってみたいと思います。