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たすけて

「はぁ…はぁ…こいつら…」


イグゼルとエレナが城に向かってから30分。アベルはひたすらルーベットの影と交戦し、なぎ倒すが一向に倒れる気配が無かった。


「どうしたらこいつらを倒せるんだよ…」


「お前達に俺達、(影)を倒すことは不可能だ。」


影の男がそう言うと、自分の胸に手を突っ込み何かを取り出した。


「これは、ルーベット様の記憶の一部。私達はこれを糧に動いている。俺達を倒すためには、ルーベット様が意識を失うか、記憶ごと俺達を消すしかない。」


アベルはそれを聞くとニヤリと笑い、炎の玉を影達に投げつけた。


地面に当たった玉は影達の目の前で燃えた。すると当たってもいない影達の足下が消えた。


「消す?そんなの簡単だわ。影は光には勝てない。そうだろ?」


「…?」


「だったら炎の光でお前達を消し去ってやるよ!」


そう言うとアベルは、両手を上に上げて全てのエネルギーを両腕に集めた。すると、まるで太陽の如く大きな玉へと変わった。


「はぁ…はぁ…これを使ったらしばらく動けなくなっちまうが、お前達が消えるなら。本望!」


「魔人炎魔術、#玉炎!__ぎょくえん__#」


「よせ!…」


影達はその玉を見て逃げ出すが


「くらえぇぇ!!」


ドガンッッ


影達は巨大な炎の玉に逃げることができず、消え去った。


街は、一瞬にして高温度になったため、蒸気が出ていた。


「はぁはぁ…やった…」


パタンッ


アベルは全ての魔力を使い切ってしまい体が動けない。


すると消え去った影たちの所から三つの魂がアベルの所に行った。


「…これが…悪魔の…魂」


そういうとアベルはその魂の1つに触れたその瞬間。




「お前に選択肢をやろう……」


「やめて…ください…これ以上…家族を…街を…」


「俺の一部になれ…!」


「やめてください…お願いします。」


「たすけて……ください…」





「はぁ!」


アベルは一瞬、その記憶の持ち主の一部を見た。それはとても悲しく、残虐なものだった。


「なんだ……今の…あんな恐ろしい…や…つ」


そう言うとアベルは意識を失ってしまった。



___ローランド城近く___


「アベルさん大丈夫でしょうか…?」


エレナは不安げな表情を浮かべている。


「まぁ…大丈夫だろう。さっきの炎もきっとあいつのものだろうし」


そんな話をしているうちに、イグゼル達は崖の前まできた。


「どう登るか。エレナ、風の呪文で俺を飛ばせるか?」


「えぇ!できますけど、私の魔力では崖の半分しか行けないと思います。」


「そうか……なら…」


「きゃっ何を!?」


そういうとイグゼルはエレナをかつぎ、呪文を唱えた。


「風の精霊よ…真なる翼を授けたまえ。」


「まさか!風の力を!?」


「風魔術、#上がる大嵐__セイクリッド・ハリケーン__#」


イグゼルが呪文を使うと足元から巨大な竜巻が現れ、上に飛んで行った。


「しっかり捕まれよ。」


「きゃぁぁぁ!」



次回、虐殺のルーベット

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