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爆炎のアベルは

アベルに連れられること30分。イグゼル達は魔人族の村にたどり着いた。どうやら、村に来れないようにあえて気配を出し、上手く誘導していたらしい。


「ここが……村…ですか?」


エレナが疑問に思うのも仕方がない。なぜなら、ほとんどの住宅が倒壊していたからである。


「すまねぇな。2ヶ月前に魔王グーゼンベルクという奴に襲撃されてな…。その時、俺はちょうど街の方に出かけていたところで、帰った頃にはこの有様だ。」


グーゼンベルクだと!?あいつがなぜ魔人族の村を襲う必要なんかあったんだ。


「それで…ほかの住人は?」


「ここの俺を合わせて11人と残りの5人で全員だ。」


他の連中は全員グーゼンベルクの炎に飲まれたらしい。


「あいつだけは俺がこの手で……」


アベルは拳を握りしめ、唇を噛んだ。


「………」



村の散策が終わり、アベルの家にグーゼンベルクの話を聞きに行った。


「グーゼンベルクの炎もかなりの威力だったが、あんたのも凄かったよ。炎以外にも何か属性を使えるのか?」


「まぁ一応な。制限はあるけど」


「名前はイグゼル……なんだっけ?」


「ヴァルトベルクだ」


グーゼンベルクの話もあまり知らなかったようだか、とりあえず俺は先を急ぎたい。


「イグゼルさんは鬼神族という希少な種族なんですよ!」


エレナが自慢げにアベルに話をした。しかしその事を聞いた途端アベルの顔が変わった。


「鬼神族……お前まさか!」


「なにか聞き覚えが……!?」


ドガンッ


イグゼルはアベルに頬を殴られ、家の奥の林まで飛んでいった。


「………くそ、なんだよ急に…」


アベルは全身に灼熱の炎をまとい、俺の事を睨みつけながら言った。


「ヴァルトベルク…グーゼンベルク…なんだか名前が似ていると思っていると思ったら、お前、あいつの仲間だろ!」


「……!」


「違う!イグゼルさんはそんな人……」


エレナが俺を庇おうとしたが、


「そうだ。俺はあいつの息子だ……だが、これにはちゃんとした事情が…!」


実は俺は魔王グーゼンベルクの実の息子なのだ。

俺はあいつに操られて故郷を火の海にして大勢の人を殺し、恨みを勝った。


イグゼルが説明をしようとした瞬間、アベルはお構い無しに、俺の事を殺そうとしてきた。


「魔人炎武術、#被爆天元__ヒバクテンゲン__#」


一瞬にしてアベルはイグゼルのところまで蹴りだし

拳を黄色の炎でまとい叩きつけた。



イグゼルはギリギリ避けることが出来たが、叩いた地面は一瞬にして大きなクレーターができた。


「話を聞け!俺はお前らと争いたくは無い!そしてグーゼンベルクの仲間でも無い。」


「そうですよ!イグゼルさんはそんな人なんがありません!」


エレナも俺の潔白を表明するが、アベルは話すら耳に入ってなかった。


「うるせぇ…お前が魔王の仲間でもそうでなくても、グーゼンベルクの息子には変わりはない…。二度とこんな事が起きないように俺は、魔王の血族を滅亡させる。」


そう言うとアベルは、瞳が黄色く光、体にまとった炎を倍増させ、俺にこう言った。


「俺の二つ名は爆炎のアベル…」



「イグゼル……俺と決闘しろ。」







次回 「決闘」

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