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魔女の子

「私を仲間にしてください!」


「は!?」


何を言っているんだこの女。理由は知らないが、見知らぬ男について行こうとする女だなんて、世間知らずにもほどがある。


「無理に決まっているだろ。俺は今から魔王グーゼンベルクを殺しにいくんだ。お前がいたら邪魔にしかならない。」


「お願いします!私はこの国に居ても利用される物として扱われてしまう!」


こいつを利用するというのはどうにも気にがなる。


「お前はどうして、利用されてるんだ。なぜ兵士達に追われている。全て俺が納得するように説明しろ」


「は…はい。私は生まれつき妖精の力を宿しているのです。そのため、他の国でも私の力を利用して主導権を握っているのです。」


「ところで、まだ貴方のお名前をお聞きしてませんでしたね」


「ああ。俺の名前はイグゼル=ヴァルトベルク。西端の街 ベルク王国から来た」


「ベルク王国って、あの世界でも稀少な鬼神族の生き残り!」


そう。俺は鬼神族という人間と、今はもう存在しない魔女の混合種だ。


鬼神族はほかの種族よりも身体能力が高く戦闘に優れていると母から聞いた。


「そんな貴方がなぜ、鬼神族の街を滅亡させたの?」


「そんなことお前に言う必要がない。」


「そうですよね…。」


(俺の過去よりも、まずはこいつをどうするか……精霊の力を使えるのなら、)


「わかった。」


「え?」


「お前を仲間に入れる」


「やっ……」


「だが、俺も魔王グーゼンベルクを殺すためにお前を利用する。それでもくるか?」


(これであいつも諦めるだろ…)


「分かりました!私、全力で頑張ります」


イグゼルは露骨に驚いた顔をした。


こうしてイグゼル達は魔王グーゼンベルクを殺すべくエンシャル王国を後にした。


「そういえばイグゼルさんはどの属性を扱うことができるのです?」


「イグゼルでいいよ。」


この世界では、火・水・風・地・氷・雷・闇・光 8つの属性を生まれた時にどれかを宿す。


しかし、ほとんどの場合が1つ、貴族や特殊な性質でも3つが限界。


さらに光・闇に関しては特別な環境や遺伝でしか宿すことが出来ない。


「俺は、光・闇・雷以外は全て宿している」


「え?……ええぇ!!…」


そう。俺はいわゆる最強系なのである。


「まぁ、ある程度使える条件があるのだが…」


「条件って?」


「そんな話より、魔王グーゼンベルクの根城に行くためにはどうしたらいいんだ?」


「はい。この世界は、東に行くほど凶暴な種族が住んでいます。そして、極東に魔界の入口があります。そこだと」


極東か……。今はほぼ極西、道のりは長そうだ。


「ここから東に行くと、どの種族の領地なんだ?」


「ここから約20キロ先に山に覆われた魔人の村があります。そこを越さないといけませんね。」


まずは魔人か、とりあえず行くしかないか。


「よし、行くぞ」


「はい!」


こうして、イグゼル達は東にある魔族の住む村に行くことになった。



あ…剣を買わないと



次回 「魔人の領地にて」

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