3.クリスマスプレゼント。
次回から、短編と変わります。
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「どういうことだってーの……」
俺は湯船につかりながら、そう口にした。
まさか、砂城に声を掛けられるとは。しかも、俺に興味がある?
そんなこと言われても、にわかに信じられるわけがなかった。だから風呂に入る今も、全然頭の中が整理できていない。
彼女はいったい、何の用があったのか。
それを考えて、かれこれ一時間は風呂場に留まっていた。
「いかんいかん。そろそろ、上がらないと」
このままでは、のぼせてしまう。
俺は気持ちを切り替えて、風呂を出て脱衣所へ。そして、身体を拭いてから服を着る。髪は半乾きのまま、肩にバスタオルをかけてリビングへ向かった。
するとそこには、クリスマスの準備を進める親父の姿。
「…………ん?」
だが、そこである違和感を覚えた。
俺はそれを親父に訊ねる。
「なぁ、親父。今日は誰かくるのか?」
「……お、さすが。勘が鋭いな」
「いや。どう見ても二人分の料理じゃないからさ」
時刻は間もなく二十三時。
こんな夜更けに、誰がくるというのか。
少なくとも四人分あるから、あと二人、来客があるはずだが。
「今日は、お前に凄いプレゼントがあるからな!」
「プレゼント……?」
なんの話だ。
しかし、それにしても親父めちゃくちゃ笑顔だな。
それ自体は喜ばしいのだけど、やはり意味は分からないまま。
「なぁ、親父――」
「お! きたみたいだな!」
違和感の正体を訊ねようとした。
その時だ。
インターホンが鳴ったのは。
「どうぞ、いらっしゃい!」
すると親父は、一直線に玄関へ。
俺も小走りでそちらへと向かって、そして――。
「…………へ?」
硬直した。
何故ならそこに――。
「こんばんは、小園くん」
砂城絵麻が、彼女の母親らしき人と一緒に立っていたのだから。
◆
「どういう、こと?」
「まぁ、待て。日付が変わったら言うから」
「日付が変わったら……?」
リビングで食卓を囲みながら。
俺は、息の詰まるような空気に圧し潰されそうになっていた。
だって隣には、学園の高嶺の花――砂城絵麻。生徒玄関の距離よりも、さらに縮まったところにいる彼女は、相も変わらず表情を崩さない。
本当に、意味が分からない。
だが、その答えは日付が変わった瞬間にもたらされた。
「あ、クリスマス……」
俺は、時計の針が十二を差した瞬間。
無意識のうちに、そう呟いていた。すると――。
「ん……?」
隣に座る砂城に、服の袖を引っ張られる。
何事かと思ってそちらを見ると、彼女は珍しく頬を赤らめて言った。
「これから、よろしくです。――お兄ちゃん」
…………へ?
「えええええええええええええええええええええええ!?」
――小園拓哉、高校二年生のクリスマス。
その日、突然に。
俺に義妹ができたのでした。
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