表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。
この連載作品は未完結のまま約4年以上の間、更新されていません。
今後、次話投稿されない可能性が極めて高いです。予めご了承下さい。

異世界の無法者<アウトロー> 神との賭け・反英雄の救済

作者:おっさんA
「皆様、このような悲劇を語る事を何卒ご容赦下さい。」

 誰に向ける訳でもなく、もはや独り言に近い。街灯の下に立つ老齢の紳士は何処からともなく1冊の本を取り出して続ける。

「これは全てに裏切られた諦めの物語であり、そして全てを取り返さんとする神との戦いの物語でもあります。そして今まさに、それは始まろうとしているのです。」

 びゅうと風が吹き、紳士の持っていた本のページがばらばらと宙を舞う。この光景を目にした道行く人々は本が飛んでいるのを横目で見て、さほど気にもせずに歩みを続ける。彼らは気が付かないのだ。ここが入り組んだ路地であることを。’風が吹くはずが無い’ことを。自分たちが異常な状況下に置かれていることを。紳士はだんだんと声高に、そして興奮を抑えられぬ様に続ける。

「皆様の様な無関心な人々によって犠牲となってしまった哀れな男の悲劇をここに始めましょう!」

 紳士が大雑把に手を振り下ろす。刹那、彼らは血肉の塊となり崩れ落ちる。紳士は満足そうに辺りを見渡し呟く。

「また1人、あちら側からこちら側へ、主よ。貢物は今度こそ本物であれば…」

 幕は降ろされたのだ。この舞台はもう誰にも止める事は出来ない。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ