紅き竜と古の白 プロローグ
まいにち、まいにち血を取られている。
ご飯をもらうことはできるけどここから逃げだせるほどの体力は付かない。
私のとなりの牢屋に入れられていた私よりも年上の女の子の声はもう聞こえない。
声が聞こえなくなった日にいつもより多い人がやって来ていたからもうそこに肉体はないのだろう。
受け継いでしまった血が、私を捕まえた国の王様が欲している。それもずっと。私の聞いた限りだと百何十年もだという。
この血は安全に竜を従えるために必要なのだ。
戦争に使われている私の血。
きっとこのまま何年も、このまま私は血を取らる。そして隣の女の子のように死んでいくのだろう。
何も起こることはないのだから。
いつか全部書きたいのです