最初の選択
短い時間で考えられる職業、個性(というか、スキルって言ってたな)、性別、なによりも大事な種族を選択した。
名前:リヒト・ヴァーズ 性別:男
種族:ダークエルフ
個性:火魔法適性、水魔法適性、光魔法適性、緑魔法適性、片手剣技術、罠技術、鍛冶技術、金髪
選び終え、かなりホッとした。選択肢の筆頭はゴブリンがゴシック太文字の二重線であり、どれだけゴブリン推しなんだよ!!と叫びたかったが、時間が無いので人族に近しいものを冷静に探す。
最初の種族選択肢には、鬼人の素養、スケルトン、レッサー・ヴァンパイア、クレイ・ゴーレム、河童などが現れていた。最初、鬼人の素養を選び、将来的に鬼人になれれば人として会話もできるかと技術構成に進んでいたところ、間違って種族選択に戻ったらダークエルフがあった。なんとなく隠されてたっぽい。最初の態度?が悪かったのかもしれない。
名前は鏑木健人と前世?の名前は使えなかった。ゲームで使っていた”リヒト”と心で思い浮かべると、ヴァーズという姓らしきものがでた。流石にダークエルフで鏑木健人と名乗るのは厳しい気がする。もし、そのまま使えればクラスメイトにも俺だと分かってもらえる可能性は増えた気はするが。
それよりも生き残ることに全力を絞るべく光魔法(回復魔法に期待)の適性を選んだ。どうも個性の選択は限りがあるようで、光魔法適性を選んだ瞬間に他の選択肢は灰色に塗りつぶされ選択できなくなった。それでも生き残る確率を増やすべく光魔法適性を選ぶことにした。あと、”金髪”は謎でヴァーズの姓と同じタイミングで付与された。よく分からない。
「選択はすべて終わったようだな。それでは、第二の生を」と、声だけが届く。顔も何もなく、本当は音だって聞いている感じがしない。あまりに絶対的な何かの圧力だけを残して。
『やっぱり転生したんだな。がんばるから見守ってくれ。面倒をかけて悪かった』と通じるかどうか分からないが念じる。急遽、降りる感覚だけが残った。
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だれもいない空間にその声は響いた。
『最初から殊勝な態度であればよかったものを』
最後の選択を見守ったものは珍しく苦笑いをした。同時に面白いものが混じっていた、と感じた。




