日記
珍しい日もあるもんだ。
今日は彼等に会えなかった為、退屈な一日を過ごしてしまった。
……まぁ、こんな日もたまにはあるのだろう。
彼等の事は正直な話、今でもわからない。
俺にとっては、幼い時から見えて当たり前だったから特に気にしてはなかった。
しかし見えているのは俺だけだったから、幼い時は周りの人に彼等の事を言っては叱られたり、病気じゃないかと心配された。
だが、彼等は確かに存在する。
そして、存在してるからには必ず存在する理由があるはずだ。
そこで俺は思う。
……恐らく彼等は、なにかを伝えたくて存在しているのだと。
だから存在するのだと。
だから俺は……
彼等が何故存在しているのか
いや、
何を伝えようとしているのかを確かめたい。
だってそうだろ?
誰も彼等のメッセージに気付かなかったら……
彼等がなんの為に存在しているのかがわからない
それは寂しい事だし、
なにより彼等が報われない。
だから俺は彼等のメッセージに答えてあげたい。
彼等の力になってあげたいんだ。
ふう……
眠くなってきたし、
そろそろ寝るか……
特に書くことがないから、ずいぶん余計な事まで書いてしまった。
やはり慣れない事はするものじゃないな。もう日記なんて書くのは止めよう。
そして俺は再び彼等に会える事を願い……
日記を閉じた……
2007年 夏
「桐島 樂」